カテゴリ:寄せ・凌ぎ・手筋

  • 2019/10/19寄せ・凌ぎ・手筋

    寄せの手筋200posted with ヨメレバ金子タカシ 浅川書房 2010年04月 楽天ブックスAmazon 阪田の満足度:★★★★★内容は寄せの部分図の問題が全200問。実戦で役立つものが多数。正解はほとんどが必至手順(一部即詰み有)で明解なので、解いた後にスッキリ感もあります。寄せ方の種類別に分けられていて、さらに基本問題→応用問題の順に解き進めるようになっているため、少しずつ...

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  • 2016/11/29寄せ・凌ぎ・手筋

    囲いの崩し方―次の一手問題集 形の急所と手筋を知る (終盤力養成講座)posted with ヨメレバ沼 春雄 創元社 2004-04 AmazonKindle 対象棋力:将棋倶楽部24の3級以上阪田の満足度:★★★★沼七段の実戦図を使い、次の一手形式で囲いの崩し方を解説した内容。一つの局面からはじまって、次はどう指すのかという感じで、2~5題の局面を考えて攻略していきます。一問一答形式で、問題図の下には...

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  • 2014/02/12寄せ・凌ぎ・手筋

    逃れ将棋posted with ヨメレバ森 信雄 実業之日本社 2014-01-18 AmazonKindle楽天ブックス 対象棋力:将棋倶楽部24で最高3~4級くらいがベストマッチ(たぶん)阪田の満足度:85%自玉に王手が掛かっている問題図は詰将棋とは将に逆で唯一の逃れの一手を探す問題集。そういう問題集を望む声が少なくありませんでしたが、これまでその類の問題をまとまった数で掲載していたのは凌ぎの手筋200(凌ぎ...

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  • 2013/05/20寄せ・凌ぎ・手筋

    凌ぎの手筋200 (最強将棋レクチャーブックス)posted with ヨメレバ金子 タカシ 浅川書房 2013-04-03 Amazon楽天ブックス 対象棋力:9手詰めを解くことが苦にならない人阪田の満足度:90%1990年に発売された「凌ぎの手筋186」のリメイク復刊本。「凌ぎ」をテーマにした全200題が収録されています。(全て部分図)構成は1ページ2題、その裏のページに解答解説の形式。第1章は先手玉に王手が...

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  • 2012/12/14寄せ・凌ぎ・手筋

    羽生善治の終盤術〈3〉堅さをくずす本 (最強将棋21)posted with ヨメレバ羽生 善治 浅川書房 2006-06 Amazon楽天ブックス 対象棋力:将棋倶楽部24の3級以上(町道場初段以上)阪田の満足度:85%羽生善治三冠の実戦譜(終盤部分のみ)を使って羽生三冠のヒントを頼りに一問一答形式で読み進めていく内容。ページ右側だけを読み、最後まで読み進めたら本を逆さまにして再びページ右側だけを...

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  • 2012/08/06寄せ・凌ぎ・手筋

    光速の寄せ〈3〉矢倉くずし初級編 (Super series special (Volume 3))posted with ヨメレバ谷川 浩司 日本将棋連盟 1996-03 Amazon 対象棋力:将棋倶楽部24の4級以上(町道場の初段以上)阪田の満足度:80%「光速の寄せ」シリーズは谷川九段が全盛時代だった平成7~8年に書かれた本で、平成以降の寄せの本では1番か2番に有名な本ではないでしょうか。そして絶版後にamazonで最...

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  • 2011/01/27寄せ・凌ぎ・手筋

    美濃崩し200 (最強将棋レクチャーブックス)posted with ヨメレバ金子 タカシ 浅川書房 2010-12 Amazon楽天ブックス 対象棋力:将棋倶楽部24の6級~四段阪田大吉の満足度:90%「美濃崩し200」は「美濃崩し180」というネットオークションでその中古本がその定価の4倍も5倍もの価格で売りさばかれていた名作のリメイク版です。 「美濃崩し180」は高橋書店という出版社から発売されていたの...

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  • 2010/05/30寄せ・凌ぎ・手筋

    オール寄せの手筋 (すぐに役立つシリーズ)posted with ヨメレバ田丸 昇 棋苑図書 1991-03 Amazon 対象棋力:将棋倶楽部24の12級~5級阪田大吉の満足度:60% 1991年に発売された「寄せ」をテーマにした問題集です。1ページに1題の出題で、全100問が収録されてあります。(各問題、問題図の真下にヒント有り) 著者の田丸八段は、A級棋士にもなったことがあり、力戦...

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  • 2010/05/22寄せ・凌ぎ・手筋

    すぐに役立つ やさしい実戦詰め方ドリルposted with ヨメレバ田丸 昇 棋苑図書 1995-09 Amazon 対象棋力:将棋倶楽部24の6級前後阪田大吉の満足度:70% 1995年に出版された本で、著者の田丸昇八段は「将棋世界」の編集長や将棋連盟の理事を務めたこともある方です。順位戦でA級棋士だったこともありました。 さて、本の内容ですが、第4章までは、実戦型の詰み筋を問う...

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  • 2010/05/08寄せ・凌ぎ・手筋

    谷川流寄せの法則 基礎編posted with ヨメレバ谷川 浩司 日本将棋連盟 2004-07 Amazon 対象棋力:将棋倶楽部24の5級以上阪田大吉の満足度:60% この本は、将棋史上最も寄せのスピードが速かった谷川十七世名人が、名著「光速の寄せ」シリーズの出版以来、7年の月日が経過した2004年に書いた終盤の本です。 はじめに、タイトルは「寄せの法則」ですが、「受け」について...

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  • 2010/04/16寄せ・凌ぎ・手筋

    将棋・ひと目の寄せ (マイコミ将棋文庫SP)posted with ヨメレバ週刊将棋 毎日コミュニケーションズ 2008-07-24 AmazonKindle楽天ブックス 対象棋力:将棋倶楽部24の13級~2級阪田大吉の満足度:70% 2008年7月に発売されたマイコミ将棋文庫ひと目シリーズの第四弾です。一問一答形式の寄せの問題集で、以前同じ毎日コミュニケーションズから発売された「終盤の定跡 基本編」と作りはよ...

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  • 2010/03/23寄せ・凌ぎ・手筋

    将棋・ひと目の端攻め (マイコミ将棋文庫SP)posted with ヨメレバ週刊将棋 毎日コミュニケーションズ 2008-01-30 AmazonKindle楽天ブックス 対象棋力:将棋倶楽部24の13級~二段阪田大吉の満足度:80% 最初に、これは買って良かったと思った一冊でした。 内容は端攻めの問題が200問、1問1答形式で出題されています。 全体的には、即座にわかる問題が多く、ストレスなく楽しくサクサク...

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  • 2010/03/18寄せ・凌ぎ・手筋

    光速の寄せ〈1〉振り飛車破りの巻 (Super series special (Volume 1))posted with ヨメレバ谷川 浩司 日本将棋連盟 1995-06 Amazon 対象棋力:将棋倶楽部24の5級~四段、ヤフーの紫と橙阪田大吉の満足度:80%表紙はどこかの旅館を背景に着物姿の谷川浩司。如何にも将棋指しという感じで惚れ惚れします。 さて、中身の方ですが「基礎知識編」では、美濃囲いと穴熊の長所と短所...

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  • 2010/02/17寄せ・凌ぎ・手筋

    橋本崇載の勝利をつかむ受け (NHK将棋シリーズ)posted with ヨメレバ橋本 崇載 NHK出版 2010-02-11 Amazon楽天ブックス 対象棋力:将棋倶楽部24の12級~二段、ヤフーの青~橙 阪田大吉の満足度:70% 個性を大切にする棋士「ハッシー」こと橋本崇載(はしもとたかのり)七段が初めて書いた本です。 2009年に放送されたNHK将棋講座「橋本崇載の受けのテクニックを教えます」の「中・...

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  • 2010/02/04寄せ・凌ぎ・手筋

    マイコミ将棋文庫SP 将棋・ひと目のさばきposted with ヨメレバ週刊将棋 毎日コミュニケーションズ 2010-01-26 AmazonKindle楽天ブックス 対象棋力:将棋倶楽部24の10級~三段、ヤフーの青~橙 阪田大吉の満足度:60% 攻め駒の有効活用、つまり「さばき」について200問が戦法別に収録されてあります。 問題図は「基本のさばき」として部分図が64問と、「石田流」「ゴキゲン中飛車」「...

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  • 2010/01/26寄せ・凌ぎ・手筋

    佐藤康光の寄せの急所 囲いの急所 (NHK将棋シリーズ)posted with ヨメレバ佐藤 康光 NHK出版 1995-11-01 Amazon 対象棋力:将棋倶楽部24の12級~初段、ヤフーの青~紫 アマ初段を目指す方へのおすすめ度:90% 平成7年に放映されたNHKテレビ「将棋講座」のテキストに加筆・修正をした本です。 「片美濃」「美濃囲い」「高美濃」「銀冠」「舟囲い」「左美濃」「穴熊」「矢倉...

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  • 2009/10/20寄せ・凌ぎ・手筋

    凌ぎの手筋186 (塚田泰明の速攻将棋)posted with ヨメレバ金子 タカシ 高橋書店 1990-05 Amazon 対象棋力:9手詰を苦にしない人 阪田大吉の満足度:90% ネット上で最も有名な棋書「寄せの手筋168」の姉妹書です。 「寄せの手筋168」は実戦でありがちな必至手順を覚えるための問題集でしたが、この「凌ぎの手筋186」は、自玉が詰みや必至に見える局面で唯一の受けを...

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  • 2009/10/11寄せ・凌ぎ・手筋

    光速の寄せ〈2〉振り飛車で勝て! (Super series special (Volume 2))posted with ヨメレバ谷川 浩司 日本将棋連盟 1995-10 Amazon 対象棋力:将棋倶楽部24の7級以上(ヤフー将棋の紫~) 阪田大吉(24の初段)の満足度:70% この本は将棋ファンの間では、あまりにも有名なシリーズです。 将棋史上、最もスピード感がある終盤で定評のある著者が説いた「寄せ」の本です。 この...

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  • 2009/06/09寄せ・凌ぎ・手筋

    終盤力養成講座〈1〉終盤の手筋 (将棋終盤力養成講座 (1))posted with ヨメレバ勝浦 修 創元社 2002-06 Amazon 対象棋力:将棋倶楽部24の10級~4級、ヤフーの青~紫 阪田大吉の満足度:60% タイトルの通り、終盤の基本手筋を体系的にまとめた解説書です。 この本を読む際は、ページの上半分にあるテーマ図を見て、自分なり読み筋を考えてから、下半分に書かれてある解説を読む...

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  • 2009/01/15寄せ・凌ぎ・手筋

    囲い崩しの棋本手筋―終盤の一手に大きな差がでる (森内優駿流棋本ブックス)posted with ヨメレバ甲斐 栄次 主婦と生活社 1997-09 Amazon 対象棋力:将棋倶楽部24の10級~三段、ヤフーの青~橙 阪田大吉の満足度:70% 著者は将棋観戦記者で、甲斐智美女流二段のお父さんです。 内容は第一章で現代将棋における代表的な囲いを簡単に紹介し、第二章、第三章でその崩し方を解説し...

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寄せの手筋200(三度目の書評)



阪田の満足度:★★★★★

内容は寄せの部分図の問題が全200問。実戦で役立つものが多数。

正解はほとんどが必至手順(一部即詰み有)で明解なので、解いた後にスッキリ感もあります。

寄せ方の種類別に分けられていて、さらに基本問題→応用問題の順に解き進めるようになっているため、少しずつ難しいことに挑戦することで、理解が深まりやすい作りにもなっています。

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囲いの崩し方(書評)


対象棋力:将棋倶楽部24の3級以上

阪田の満足度:★★★★



沼七段の実戦図を使い、次の一手形式で囲いの崩し方を解説した内容。

一つの局面からはじまって、次はどう指すのかという感じで、2~5題の局面を考えて攻略していきます。一問一答形式で、問題図の下には方針をナビゲートするヒントが書かれてあります。

構成は後から発売された「羽生善治の終盤術」の3巻と似てます。本書は1ページ1題で、本を逆さまにひっくり返すことはありません。そこが大きな違い。

美濃、矢倉、穴熊に分けられた構成は非常に良いです。

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逃れ将棋(書評)


対象棋力:将棋倶楽部24で最高3~4級くらいがベストマッチ(たぶん)

阪田の満足度:85%



自玉に王手が掛かっている問題図は詰将棋とは将に逆で唯一の逃れの一手を探す問題集。

そういう問題集を望む声が少なくありませんでしたが、これまでその類の問題をまとまった数で掲載していたのは凌ぎの手筋200(凌ぎの手筋186)の第1章のみ。

凌ぎの手筋200もその逃れ将棋の部分がおもしろかったのでこの「逃れ将棋」には私も期待しました。

ルールは先手の持ち駒が飛角金銀桂香歩を一枚ずつ。

第1章「逃げ方を考えよう」では玉を逃がすのかそれとも合い駒するのか、第2章「合い駒を考えよう」ではどの合い駒で凌ぐのか、各章100問ずつの全200問。

1ページ1問で次のページに解答解説が書かれているよくある構成。

問題図の上には難易度を表す5段階のフラグ、問題図下にはヒントが書かれています。

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凌ぎの手筋200(書評)


対象棋力:9手詰めを解くことが苦にならない人

阪田の満足度:90%



1990年に発売された「凌ぎの手筋186」のリメイク復刊本。

「凌ぎ」をテーマにした全200題が収録されています。(全て部分図)

構成は1ページ2題、その裏のページに解答解説の形式。


第1章は先手玉に王手が掛かっている問題図。

詰将棋の合い駒問題のような感じ。ただし、正解は詰み筋ではなく唯一の不詰め筋。

詰将棋を解きなれてない人は玉以外の全ての種類の駒を合い駒してみて考えなければならないので、苦労するかもしれません。

私も「凌ぎの手筋186」をはじめて読んだときは、第1章が最も苦労した覚えがあります。


第2章も問題図で先手玉に王手が掛かっていますが、対角にある寄り形の後手玉のことも考慮しながら攻防の一手を探す問題。


第3章は一見先手玉必至に見える問題図で唯一の逃れ筋を探す問題。

必至問題に似ているのですが、正解は先手玉が必至や詰みにならない手順です。


第4章は一見必至の先手玉に加えて、後手陣の部分図もあり先手勝ちになる攻防の一手を探す問題。


第1章と第3章がメインコンテンツで全体の8割のページを占めます。

不詰め筋を探す合い駒問題と必至の逃れ筋を探す問題というのは巷に少なく、しかも良問揃いなのですからこの本の前身である「凌ぎの手筋186」が高く評価されていたのは当然のことです。


難易度に関しては私の回答結果が参考になるでしょう。

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羽生善治の終盤術(3) 堅さをくずす本(書評)


対象棋力:将棋倶楽部24の3級以上(町道場初段以上)

阪田の満足度:85%



羽生善治三冠の実戦譜(終盤部分のみ)を使って羽生三冠のヒントを頼りに一問一答形式で読み進めていく内容。

ページ右側だけを読み、最後まで読み進めたら本を逆さまにして再びページ右側だけを読み進めていく例の形式(「四間飛車を指しこなす本」等と同じ構成)

私と将棋ソフトの解答結果は以下の通り。

羽生善治の終盤術解答結果

※各章始めの基本手筋の確認問題6題ずつは省略
※「美濃⇒51題」「穴熊⇒41題」「矢倉⇒66題」

正解は全て羽生流で、正解と同等の一手がありそうな問題も幾つかありました。

私の正解率を見てもわかるように有段者向けの本であることは間違いありません。

将棋ソフトが不正解になる手を見ていて思ったのは、羽生三冠の指し手と比べると明快性や攻撃性に欠けるものが多いことです。

この本には将棋ソフトからは学ぶことができない終盤の考え方がたくさん書かれています。

「羽生三冠の棋譜」を並べ、「次の一手を考えながら」読み、「羽生三冠の解説」で矯正していくのですから、終盤の良い勉強になるのは当然です。

私の満足度は90%でよかったのですが、1問だけ出題ミス(第3章第2例1図 即詰みのある局面で王手以外の手が正解。)があったため5%減らしました。

ところで、この羽生善治の終盤術シリーズを読む場合、内容につながりがあるわけではないので「1巻」⇒「2巻」⇒「3巻」と順番に読む必要はありません。(1巻が最も難しいともっぱらの評判)

そしてシリーズ中、この第3巻が最も完成度が高いです。

理由はこの第3巻だけが「美濃囲い」「穴熊囲い」「矢倉囲い」にまとめられているからです。

有段者にはお勧めの一冊です。


<参考記事>

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光速の寄せ3 矢倉くずし初級編(書評)


対象棋力:将棋倶楽部24の4級以上(町道場の初段以上)

阪田の満足度:80%



「光速の寄せ」シリーズは谷川九段が全盛時代だった平成7~8年に書かれた本で、平成以降の寄せの本では1番か2番に有名な本ではないでしょうか。

そして絶版後にamazonで最初に手に入らなくなったのが矢倉を扱った3巻と4巻です。

名作だったため平成22年に文庫版としてよみがえりました。(文庫版「光速の寄せ 矢倉編」に単行本版の3巻と4巻の内容を収録)

さて、単行本版「光速の寄せ 矢倉くずし初級編」の各章の大まかな内容とそれを読んだ私の感想は以下の通り。

第1章 基礎知識編
矢倉囲いとその変形について、長所や短所が書かれている。
ぶっちゃけ読む側にとっては有っても無くても良いが、矢倉攻略を解説する本としては必要な入り方なのかもしれない。

第2章 光速の手筋編
矢倉攻略の手筋が問題形式で40題出題されている。(全て部分図)
ここは矢倉をこれから覚えようとしている私にとってはとても役に立ちました。
暗記するくらい繰り返して読みたい。(級位でも充分読める内容)

第3章 光速の詰み筋編
矢倉戦での即詰みを問う問題が10題。(余詰め、駒余りはどうでもよく、とにかく詰ませばよい問題)
問題図を丸暗記する必要はなさそう。要は詰ませばいいので「矢倉な形の詰みを楽しもう」くらいの心掛けで解きました。問題の半分は「三段クラス」「四段クラス」の目安になっており、私も有段者向けの内容だと判断しました。

第4章 実戦次の一手編
谷川九段の実戦で現れた局面(もちろん全部矢倉戦)から全10問を出題。
ここは次の一手を当てることよりも1題につき3ページ書き綴られている解説を読むことに意味がある。
問題図でどう指すべきかを本気で考えることによって、谷川九段の言葉が生きてきます。
盤面に並べて確認することを楽しいと思える有段者向けの内容です。

第5章 矢倉くずし実戦編
谷川九段の実戦棋譜(もちろん全て矢倉)の中・終盤部分を自戦解説。
本のタイトル通り、実戦での光速の寄せを解説付きで堪能できる。
この本ならではの最大のセールスポイントで全体の3分の1以上を占める。
強くなればなるほどおもしろいと思うはずの内容で有段者向けの内容。


さて、タイトルに初級編の文字が入っていますが有段者向けの本です。

第4章以降は盤駒を使って並べないと理解することは難しく、この本の最大の目玉である第5章を読むにはある程度の大局観が必要だからです。

とは言っても、私程度の棋力の者が読んでも充分におもしろく、読んだことを有意義に感じたことも付け加えておきます。(第5章はさすがに難しいと思ったが、他はちょうどいい難度だった)

矢倉の終盤に特化した本は珍しく、光速の寄せと称された谷川九段の終盤の自戦解説を読めるのだから、おもしろくないわけがありません。矢倉を好きで棋譜並べを苦にしない人ならば一読の価値があるでしょう。

それにしても第5章の実戦例7(第62期棋聖戦第1局 対羽生竜王)の終盤では激指11やBonanza6.0が気付かない詰み筋を普通に読み切っていたり、唯一の即詰み逃れの長手数の筋に出てくる中合いもいとも簡単に発見していたり、攻防の一手を切り返す恐るべし角の中合い捨て駒が飛び出したりと、もはやその棋譜は芸術ですね。

<各章の詳しい感想>
光速の寄せ 矢倉編(単行本版3巻)第1章~第3章の感想

光速の寄せ 矢倉編(単行本版3巻)第4章の感想

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美濃崩し200(書評)


対象棋力:将棋倶楽部24の6級~四段
阪田大吉の満足度:90%


美濃崩し200」は「美濃崩し180」というネットオークションでその中古本がその定価の4倍も5倍もの価格で売りさばかれていた名作のリメイク版です。
「美濃崩し180」は高橋書店という出版社から発売されていたのですが、あまりにも名作でその復刊を期待する将棋ファンの期待に応えた形で、出版社の垣根を越えて浅川書房から「美濃崩し200」とリメイクされた形で登場しました。

この本の優れている点は「基本から応用までの出題」「200題のボリューム」「解説が素晴らしい」といった辺りではないでしょうか。

私は金子タカシさん(元アマ竜王)が書いた名作「寄せの手筋200」や、この「美濃崩し200」は優れた数学の問題集と類似点が多いように思います。

具体的にははじめは簡単な基本問題が登場し、徐々にそれらの基本手筋を駆使することによって解くことができる難しい問題が登場してきます。気が付いた時には難しい問題が解けるように上達している、という流れです。このあたりさすが学問を究めた元東大生が作った作品だなと感心する次第です。

出題されている問題図は全て美濃崩しの手筋を題材にしたものばかりです。「片美濃」「本美濃」「高美濃」「銀冠」「木村美濃」「金美濃」に分けられて、その攻略の仕方が200題という大ボリュームで詳細に解説されています。解説されていると言っても出題形式なので、楽しく解いているうちに棋力が向上する作りになっているのが特徴です。

問題のほとんどが部分図なのですが実戦で現れる形ばかりです。美濃崩しについて解説された本の中では現在最も優れた本であることを断定できます。

強調しておきたい点は、早指しならプロ並の棋力を持つ「激指7」が見つけられないような鋭い手筋がたくさん書かれてあることです。(記事最後のリンク先でその一部を紹介しています。)

問題の答えのほとんどは即詰みや必至ではありません。寄り筋を問う問題がほとんどです。そのため三~四段の棋力がなければ、答えはわかってもその後の主要な変化を読みきるのは難しいという問題が多いかもしれません。しかしこの本の問題解説には「こんな受けや攻め筋があるのか!」と感心するような変化手順がたくさん書かれてあります。将棋倶楽部24で二段以下の方には、解説もじっくり読んで棋力向上に役立ててほしいところです。

問題の難度については簡単な問題も結構あるのですが、全体的なレベルは「寄せの手筋200」より上です。将棋倶楽部24の5~6級以上向け、町道場初段以上向けと思います。参考までに将棋倶楽部24で初段の私が最初に解いた時、解説に書かれてあることまで理解したうえで正解できた問題は半分弱でした。

名作「寄せの手筋200」よりもこの「美濃崩し200」の方が好きだという方も少なくないはずです。私もどちらが良いのかと尋ねられるとかなり悩みます。「美濃崩し180」を持ってない人で将棋倶楽部24で5級~三段の方なら「買い」です。

なお「美濃崩し180」に有り「美濃崩し200」に無い問題は、屋敷伸之九段の実戦からの出題3問だけです。残りの問題は全て「美濃崩し200」に収録されてありました。

各章の詳しい感想につきましては下記のリンク先を御覧下さい!


美濃崩し200 の第1章「片美濃崩し」を解きました!

美濃崩し200の第2章「本美濃崩し」を解いてみた

美濃崩し200の第3章「高美濃崩し」を解いてみた

美濃崩し200の第4章「銀冠崩し」を解いてみた

美濃崩し200の第5章「木村美濃・金美濃崩し」を解いてみた

美濃崩し200の第6章「トドメのテクニック」を解いてみた

美濃崩し200の第7章「定跡テクニック」を解いてみた

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オール寄せの手筋(書評)


対象棋力:将棋倶楽部24の12級~5級

阪田大吉の満足度:
60%


1991年に発売された「寄せ」をテーマにした問題集です。1ページに1題の出題で、全100問が収録されてあります。(各問題、問題図の真下にヒント有り)

著者の田丸八段は、A級棋士にもなったことがあり、力戦を好むことからその棋風は「つっぱり流」と称されていました。

さて、ぼくのこの本の問題の解答結果は以下の通りです。

オール寄せの手筋書評


第1章はとても簡単な実戦型の3~7手詰めが10題です。この部分は他よりもはっきり簡単でウォーミングアップ程度の位置付けだと思われます。

第2章も5~11手詰めの実戦型詰将棋ですが、手数が長くなった分少しだけ難しくなっています。なお、第1章も第2章も詰将棋というよりは、「詰み手順を問う問題」で駒余りとかは関係ありません。それから、第12問はヒントに15手詰めと書かれてあり、必死で玉型の最長の逃げ方を考えたのですが、この問題絶対に11手詰めです。(激指7でも確認しました。)その問題で平均考慮時間が40秒くらい増えたと思います。

第3章は詰めろと必死を問う問題で、注意してほしいのはすべてが「必死問題」というわけではありません。必死になる問題も含まれているのですが、全体的には詰めろの手筋を学ぶ問題だと認知していればまちがいないです。

第4章も必死問題ではなく、美濃、舟囲い、矢倉といった囲いを寄せるための手筋を教える問題です。有名な手筋を問う問題がずらっと並んでいました。

第5章はピンチな状態にある自玉の「受け」を考える問題です。個人的にここはなかなか楽しめました。(第2問は当然過ぎて「なんじゃ?こりゃ?」と思いましたが。問題を見ないとなんのことやらわからないと思います^^;)

第6章からは40枚の駒を使った次の一手問題になります。第6章は実戦で役に立ちそうな終盤の次の一手問題が15問出題されています。ヒントが指し手を限定しているために比較的簡単でした。

第7章は実戦ではまず出てこないような、華麗すぎる攻防の次の一手問題がずらっと並んでいます。
こういう手もあるんだということを知っておくことは、実戦の粘りや将棋の楽しみ方が増すとは思います。手が限定されている分、正解手を探しやすかったです。

全体的な難度のレベルとしては、この本は級位向けの本です。有段者には簡単な問題ばかりですし、幾つかの問題では、玉方の最善の逃げ方の解説が書かれておらず、モヤモヤ感が残るかもしれません。しかし、実戦で役に立つ寄せの手筋がたくさん出題されているため、級位の方には良い練習になるはずです。

先日紹介した同じ著者で同じ出版社の「やさしい詰め方ドリル」は、各章によって難度の差がありましたが、この本は第1章が簡単なくらいで、他はどれも難易度に大きな差はないです。上記対象棋力の方は安心して解き進められると思います。

2時間ちょっとで全問を解き終えたぼくは、満足度を60%としましたが、上記の対象棋力の方が読めば満足度は10~20%上乗せされると思います。

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すぐに役立つ やさしい実戦詰め方ドリル(書評)


対象棋力:将棋倶楽部24の6級前後
阪田大吉の満足度:70%


1995年に出版された本で、著者の田丸昇八段は「将棋世界」の編集長や将棋連盟の理事を務めたこともある方です。順位戦でA級棋士だったこともありました。

さて、本の内容ですが、第4章までは、実戦型の詰み筋を問う問題集です。(正解手順は駒余りも可で、芸術性を問う詰将棋作品集ではありません。)純に読んだ人が実戦で強くなってもらうための問題集です。第5章と第6章は、玉を逃がす手順を問う問題です。

問題の難易度については、ぼくが実際に解いた結果を示しておきます。

実戦詰め方ドリル書評


第1章は1~3手詰めの簡単な問題が30題出題されています。初級者向けです。(24の14級以上)

第2章は5~11手詰めが26題で、形も比較的実戦でありそうな形が出てきます。手数は長いのもあるのですが、王手の選択肢が少ない、簡単な詰み筋ばかりです。級位向けです。(24の12級以上)

第3章ではどの問題も美濃囲い、矢倉囲い、舟囲いといったメジャーな囲いを完全に意識した問題が20問出題されています。比較的簡単なのですが、17手詰めも登場しており、アマ初段前後レベルといったところでしょうか。(24の8級以上)

第4章もメジャーな囲いを完全に意識した問題ばかりが30問出題されています。21手詰めも登場しており、ぼくの棋力では結構難しかったです。ここはアマ二段レベルの棋力がないと、解き進めるの辛くなるかもしれません。(24の4級以上)

第5章からは自玉を逃がす問題になります。比較的簡単です。級位の方が充分楽しめる内容です。(24の12級以上)

第6章も自玉を逃がす問題ですが、この部分だけ40枚の駒が並んだ問題になります。盤面だけ見ると結構難しいのですが、ヒントが次の一手の選択肢を2つ3つに絞らせているので、正解を見つけること事体はそれほど難しくなかったです。アマ初段レベルくらいだと思います。(24の6級以上)

どの章もその対象棋力の人達が読めば、実戦の詰み筋を学べる、とても素晴らしい問題集なのですが(欠点は詰み筋に対する解説がやや少ないことくらい)、各章ごとの対象棋力にバラつきがあるため、どのくらいの棋力の人に勧めればいいのかを迷います。(将棋の本、特に終盤の本にありがちだったりします^^;)

例えば第1章に大満足な人は、他の章全てが難しすぎて不満でしょう。第4章に満足な人は、他の章が簡単過ぎるでしょう。そう考えると、アマ初段前後(24の6級前後)の方が最も満足度が高くなるのではないかと思われます。参考までにアマ三段クラスのぼくは、第3章、第4章、第6章は楽しめましたが、他は簡単過ぎました。

まとめますと、
○実戦型の詰み筋が学べる問題集(受けの問題も有)
○第3章と第4章の囲い別詰将棋は逸品!(ただし第4章は有段向け)
○章ごとに難度のバラつきがあるため、最も楽しめるのはアマ初段前後!?
○15年前の本なので書店で見つけ難いかもしれないが、新品はまだ存在する。

といったところです^^

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谷川流寄せの法則 基礎編(書評)


対象棋力:将棋倶楽部24の5級以上
阪田大吉の満足度:60%


この本は、将棋史上最も寄せのスピードが速かった谷川十七世名人が、名著「光速の寄せ」シリーズの出版以来、7年の月日が経過した2004年に書いた終盤の本です。

はじめに、タイトルは「寄せの法則」ですが、「受け」についても少なかれ書かれてあることを強調しておきます。

さて、第1章では、詰み、詰めろ、必至の概念の説明から始まり、一手スキや二手スキ、合駒によっては詰まない例、「逆転のテクニック」と称して手数を稼ぐ受け方、等が図面を使って説明されています。そんなに難しい内容ではなく、級位の方でも充分読める内容です。

第2章の最初の方も、第1章と同じような感じで、「持ち駒に何があれば詰むのか」をテーマに解説が続きます。そして、途中から一つの局面図に5~7パターンの持ち駒が設定された問題が出題されます。どの持ち駒が詰み、どの持ち駒が詰まないかを読者に考えさせます。1つの問題につき、3ページの解答解説付で、12題出題されているのですが、その難度を伝えるために、ぼくの解答結果を下に示しておきます。

谷川流寄せの法則書評1


上の表を補足しておきますと、不正解になった問題の全てに、持ち駒の種類によっては難しすぎて、詰むか詰まないかわからないものが含まれていました。それもそのはずで、一つの問題図で5~7パターンある持ち駒での詰む詰まざるやを検証する際、頭金の連続で詰む簡単なものがある反面、13~17手詰めの難しいものが2つ3つ含まれていたり、詰まないものまで含まれているので、12題ある各問題のそれぞれが結構な難問なのです。その部分は有段者向けです。それが終わると、「ゼ」や「詰まない形」といった級位向けの受けをテーマにした簡単な解説が書かれてありました。

第3章は有名な囲いの長所や短所が書かれています。1つの囲いにつき1ページの解説なので紹介程度の内容で、「囲いの法則」というよりも「囲いのカタログ」という感じです。藤井システムや横歩取りの時に出現する名前のない玉形についても書かれているのはおもしろかったのですが、囲い一つ一つの説明という点では内容の薄さは否めません。

第4章は「囲いの法則実戦編」と題して、谷川十七世名人の13の棋譜から1題ずつ次の一手が出題されます。弱点を囲いの弱点を見極める問題なのですが、有段者向けの難しい内容です。(一方でこの章が最もこの本の優れた部分かもしれません。)その難度を説明するために、ぼくと激指7の解答結果を示しておきます。

谷川流寄せの法則書評2


見ての通り、ぼくも激指もさんさんたる結果です^^;激指の4つの正解のうち1つは定跡としてインプットされていたおかげです。激指7の解答結果からも、出題は「盤上のこの一手を問う問題」というよりも、プロの鋭い敵玉を射止める嗅覚を体験してもらうくらいの意味合いだと思います。半分くらいの問題図は、そこから正解手を指して以降、40~80手先に寄り筋の形になるのですから・・。問題図のその後の変化を説いた解答解説が、作者の読ませたい部分で、有段者が読めば参考になる部分も多いと思います。一方で、級位の方には難しすぎる内容かもしれません。


まとめますと、この本は終盤の「寄せ」や「受け」「囲い崩し」などが、良く言えば多岐にわたって解説されています。悪く言うと、内容が広く浅くで、これ一冊を読むと何かが確実に強くなるという感じではなさそうです。また、簡単な内容(第1章と第3章)と難しい内容(第2章と第4章)がごちゃまぜになっている感も否めません。そういうことで、この本の対象棋力を述べるのは難しいです。谷川ファンならば棋力は関係ないですが、そうでない場合は、有段者だと言っておくのが無難な気がしました。

ぼくは、終盤の本は考えて読み進める問題集タイプが好きなのですが、この本は出題はあるものの、解説がメインになったタイプですので、ぼくは比較的谷川ファンではあるのですが、この本の満足度を60%とさせて頂きました。「光速の寄せ」シリーズの方がぼくは好みです。

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将棋・ひと目の寄せ(書評)


対象棋力:将棋倶楽部24の13級~2級

阪田大吉の満足度:
70%


2008年7月に発売されたマイコミ将棋文庫ひと目シリーズの第四弾です。一問一答形式の寄せの問題集で、以前同じ毎日コミュニケーションズから発売された「終盤の定跡 基本編」と作りはよく似ているのですが、難易度は断然こちらの方がマイルドです。(「終盤の定跡 基本編」も比較的簡単な部類)

問題の配列は、「詰み」「必死」「受け」「持駒問題」「双玉問題」に分かれており、その中でも実戦形の「詰み」「必死」は囲い別になっている点がかなりポイント高いです。

さて、実際にはどのくらいの難易度だったのか、例のように私の解答結果をまとめてみました。

ひと目の寄せ書評1


私程度の棋力の者がやってみてもとても簡単だと思える内容でした!
「詰み」「必死」「受け」は、大半が有名な筋を問うものばかりで、見た瞬間答えが出るもの問題が多かったです。「持駒問題」は特殊な問題で、どの持ち駒なら詰むか?と3択問題になっており、答えが一つとは限りません。長手数の詰み筋はないのですが、慌てて解くと上のような結果になってしまいます^^
双玉問題は、有名かつ実戦で滅多に出てこない攻防の一手が問われています^^

さて、別の角度から難易度を分析してみましょう。

ひと目の寄せ書評1


問題図の下に★の数で難易度が表わされているのですが、将棋倶楽部24で10級、ヤフー将棋で1300点もあれば、★の数3つまでは充分解けるのではないでしょうか。ただ、★の数3つの問題はひと目でわかるものも多かったのですが、数分考える問題が少ないですが在りました。

余談ですが、第38問は▲6一飛でも正解ですし、★2つの第60問は玉の逃げ方によっては難しい13手詰めになります。ついでに言えば、第117問は4手目に▲4二玉とすれば、私の実力では解けない長手数の必死手順になりそうです^^それから、間違った問題に関しては解説がやや不足気味のような気がしました。

さて話を戻しますと、★の数が4つ以上になると、なかなか難しいものが出てきましたが、将棋倶楽部24で5級以上、ヤフー将棋で1600点以上あれば充分解けます。また、★の数4つ以上は、全部で12問しかありません。

私が1分以上考えた問題は24問しかなかったです。しかし、見た瞬間解ける問題というのはいろいろな本に載っている有名な筋だから、つまり知っているからすぐ解けるわけで、その意味で級位の方が強くなるためには知っておくべき問題がふんだんに盛り込まれていると言えそうです。

全体的には重要手筋がテンコ盛で、級位向け(将棋倶楽部24で12級~5級、ヤフー将棋の青色)のとても良い問題集だと思います。24の有段者や、ヤフーのオレンジの方には簡単過ぎる内容でしょう。

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将棋・ひと目の端攻め(書評)


対象棋力:将棋倶楽部24の13級~二段

阪田大吉の満足度:
80%


最初に、これは買って良かったと思った一冊でした。

内容は端攻めの問題が200問、1問1答形式で出題されています。
全体的には、即座にわかる問題が多く、ストレスなく楽しくサクサクと解き進めていくことができました。私の棋力(24で2級)で、4時間くらいで読める内容でした。

この本の半分近くの内容である「囲い崩し」の問題は、美濃に対する寄せの本をたくさん読んできた私にとって、美濃崩しの問題は簡単でしたが、他の囲いにおける端攻めの手筋は知らないものが多かったです。
金無双の崩し方を扱っている本は少ないのですが、それについても10問扱っているのは重宝しました。

余談ですが、飛車を使った「横からの攻め」は、24で5級くらいの棋力があれば結構上手いものですが、初段の方に比べると5級の方は「受け」と「縦の攻め」の力が劣るのが一般的なようです。この本は、「縦の攻め」の主軸である「端攻め」を覚えるには最高の入門書となりそうです。
初段目前で足踏みしてる方は、是非読んでみてはいかがでしょうか。

第46問の図面に角が3枚あることと、第17問と第102問は5筋より左に駒が1つもない図面で、飛車を6筋より左に振れば正解よりも厳しい攻めになること、及び、解説がもっとほしいと思った問題があることを減点としました。(もちろん、端攻めの問題集なので、第17問と第102問は上記を正解だと思う読者は居ないと思いますが。)

「駒落ちの端攻め」は6枚落ちや4枚落ちが扱われている珍しい出題で、実戦で指す機会はなくても、その手筋自体は平手でも応用できる手筋だと思いました。

出題されている手筋は、私でもひと目でわかる問題から有段者向けと思われる問題までありますが、ヒントを見れば13級くらいの棋力の方から充分解き進められる内容だと思われます。

何回も繰り返して読めば、必ず筋の良い端攻めを出来るようになるのではないでしょうか。

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光速の寄せ 1 振り飛車破りの巻(書評)


対象棋力:将棋倶楽部24の5級~四段、ヤフーの紫と橙
阪田大吉の満足度:80%


表紙はどこかの旅館を背景に着物姿の谷川浩司。如何にも将棋指しという感じで惚れ惚れします。
さて、中身の方ですが「基礎知識編」では、美濃囲いと穴熊の長所と短所を紹介程度に簡単に説明しています。

「光速の手筋編」では、片美濃、本美濃、高美濃、銀冠、穴熊の崩し方を部分図による一問一答形式で60問出題しているのですが、解答は必至で終わるわけではなく、玉方の受けが難しい局面とか、攻めの手掛かりが出来た局面とかで終わるので、必死問題集に比べると、やや明快さに欠けるかもしれません。ただし、その分、問題図面の実用的価値も高いと言えるかもしれません。

「光速の即詰み編」は美濃囲いや半分崩壊した穴熊を一気に詰み上げる問題が17問出題されているのですが、飛車角が全部手持ちにあったり、金銀のほとんどが問題図に出現する実戦であり得ない形のものが多いのですが、それはそれでおもしろかったです。中には実戦で出現しそうな局面もありました。
難易度の目安が三段以上のものが半分くらいあるのですが、直線的な詰み筋ばかりで、20手を超えるようなものでも、少し考えればなんとかわかるような問題ばかりでした。(ただし、第14問は並みのアマでは解けないでしょう。)

「振り飛車破りの巻・実戦編」は、はっきり言って良いです。天才と呼ばれ一世を風靡した将棋指しの実戦における光速の寄せを、本人の解説付で堪能できるのですから、優れものであるのは間違いありません。書かれてある構想や方針は谷川浩司の考えによるものですから信頼性抜群です。
ただ、日本一強かった人の「読み」が前提に話が進むので、将棋倶楽部24で有段の棋力がないとついていけないかもしれません。谷川浩司の実戦譜(中盤~投了図)13棋譜が解説されてあるこの章を読むにあたっては、将棋ソフト「激指」の盤面に棋譜を並べ、詰めろ等を確認しながら読み進めました。その方が局面を戻すのも簡単なので、それによってスムーズに読むことができました。

全体的には「基礎知識編」は、かなり簡単です。「光速の手筋編」も将棋倶楽部24で12級以上の棋力があれば読み進められるでしょう。「光速の即詰み編」は、5級以上あれば過半数以上の問題は解けるでしょう。この本の半分近くのページ数である「振り飛車破りの巻・実戦編」を読みこなすには、初段クラスの棋力が望ましいですが、それ以下の棋力の方でも、何回も読み返すことによって、筋の良い大局観が身につくのではないでしょうか。大山、羽生といった超大物棋士との棋譜もありますので、感動ものの内容であることはまちがいありません。そのような観点から、対象棋力は「将棋倶楽部24の5級から」としました。

このシリーズ(全5巻)は以前から良書の誉れが高い本で、将棋の本としてはかなり売れた本のようですが、現在は第3巻(矢倉くずし初級編)がamazonや楽天で在庫切れの状況になっているようです。他の巻もそうなるかもしれませんので、早めに手に入れておきたいところです。

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橋本崇載の勝利をつかむ受け(書評)


対象棋力:将棋倶楽部24の12級~二段、ヤフーの青~橙

阪田大吉の満足度:
70%


個性を大切にする棋士「ハッシー」こと橋本崇載(はしもとたかのり)七段が初めて書いた本です。
2009年に放送されたNHK将棋講座「橋本崇載の受けのテクニックを教えます」の「中・終盤」の部分をまとめた内容です。(NHK将棋講座テキストの2009年4月号~7月号までをまとめ、加筆修正した内容)

まずはじめに、「受け」だけをテーマにした本というのがほとんどないことを強調しておきます。

下の表は私がこの本に掲載されてあるテーマ図や例図を解説を見る前に自分なりの指し手を考え、解説の正解筋と照らし合わせた結果です。

勝利をつかむ受け書評


出題形式というわけではないのですが、下の画像で言えば灰色に塗りつぶされた盤面について「受けの一手」が解説されていくという風に書かれてあります。

さて、第1章の終盤編ですが、ここは私にとっては簡単でした。数秒で分かるものが多かったです。後半、間駒を考える局面は2~3分考えるものもありましたが、平均所要時間は30秒弱といったところでしょうか。本文の半分かそれ以上が不正解手になる筋悪の手について長々と解説されてありますので、その局面の最善手がわからない人にとっては、親切で優れた内容ですが、ほとんどをノータイム~20秒程度で正解を見つけられた私にとっては、満足度が低かったです。

しかし、見方を変えれば、そのくらい重要で出現頻度が高い受けのテクニックが書かれてあるわけで、級位の方、将棋倶楽部24で12級~6級の方、ヤフー将棋で青色の方には得るものがたくさんあると思います。

次に第2章の中盤編ですが、この部分はおもしろく、得るものが多かったです。実戦で出現しそうな局面(ほとんどが部分図)がいっぱい掲載され、局面を収める指し方が詳しく解説されてありました。

次の一手だけでなく、その後の指し方が詳しく書かれてあるところがベリーグッドです。「端攻めの対応を覚えよう」「厚みを築こう」が特によかったです。(参考までにこの章の局面は、次の一手を考え付くまでに平均1分弱時間を使いました。)
級位の方から読むことができると思いますし、アマ三段(「24」の初~二段、ヤフーの橙)くらいの方まで充分楽しめる内容です。

第3章ですが、実戦編と言いつつ、1図と2図は部分図でした。(どうでもいいことですが^^;)この部分は結構、レベル高いと思います。1つの局面に平均2分弱考えて上の解答結果だったのですが、その局面の正解を見つけるのは難しかったと言わざるを得ません。最後の5つは著者である橋本七段の実戦からの局面でしたが、そこでは4つ正解できたので、他の前半10問がやさしいものでないことはわかると思います。ただし、「難解な詰みを読んだ挙句に指す次の一手」ではなく、「正しい大局観に基づいた次の一手」という感じで、級位の方でも楽しめる内容だと思います。

まとめますと、「正確に勝ちを読み切る級位向けの第1章」「優位を築く局面の収め方を学ぶ初段向けの第2章」「より高度な受けのテクニックを学ぶ有段者向けの第3章」といったところです。

第1章は私にとってはすでに会得しているものばかりでしたが、第2章、第3章は今後実戦で応用できそうな筋がたくさんありました。第2章、第3章はぼくにとって良書の部類に入る内容です。

もともとがアマ初段前後(24の1000点前後、ヤフーの1500点前後)を対象にした講座だと思いますし、私が読んだ感じでも「24」なら10級~5級、ヤフー将棋なら1200~1600位の人達が読むと、棋力向上という意味においては最も効果がありそうだと思いました。(第3章は難しいと思いますが^^)

蛇足ですが、放送されたNHK将棋講座にあった「指されて困る戦法の対策を覚えよう」がカットされていたのは残念です^^;

私にとっての満足度は第1章50%、第2章80%、第3章70%といったところですが、発売されて3日目で二度繰り返して読んだわけですから、全体の満足度は70%とさせて頂きました^^
(※第1章の満足度は級位の方ならばかなり高くなると思います。)

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将棋・ひと目のさばき(書評)


対象棋力:将棋倶楽部24の10級~三段、ヤフーの青~橙

阪田大吉の満足度:
60%


攻め駒の有効活用、つまり「さばき」について200問が戦法別に収録されてあります。
問題図は「基本のさばき」として部分図が64問と、「石田流」「ゴキゲン中飛車」「四間飛車対急戦」「矢倉」の定跡形または定跡から1手悪手を指した局面から136題が収録されています。

私が解いてみた結果は下の表の通りですが、私は「ゴキゲン中飛車が得意で」「四間飛車は最近少しだけ定跡書で覚えるも実戦経験は少なく」「石田流と矢倉の知識はほとんどない」そういう人であることを前提に、以下の書評を読むと中身がより正しい方向に想像できると思います。



2時間程度で1冊を読み終わりました。

「基本のさばき」については本当に基本で、部分図ながらも有名なひと目の手筋ばかりで、アマ初段までもう一息の方や将棋倶楽部24で10級くらいの方が読むと役立ちそうな気がします。
ただし、第24問は問題図でも正解図でも相手に持ち駒がないのに、解説文の中に相手の持ち駒が出てくるのはNGです。

「ゴキゲン中飛車」については、いろいろな定跡から局面を持ってきていて工夫されているとは思います。ただ、どう考えてもアマ初段前後レベルのこの本に、後手の居飛車が序盤早々△8七角打から馬をつくる難しい変化からの出題が7問と最も多かったのは疑問に思いました。(それはそれで、私にとっては苦手な変化からの出題なので、知識が増えて良かったですが^^;)
それから、第114問目の解答3手目は正解手でもいいのですが、▲8八銀が有力だったと記憶しています。

「四間飛車対急戦」については、現在四間飛車会得中の私にとっては、確認や復習になりとてもよかったです。しかし、「最もさばきの宝庫」である四間飛車からの出題が少ないのはなぜだ~~?、と思いました。

「石田流」「矢倉」については、私に知識がないのでその出題された局面のチョイスが優れているのかどうかは言えませんが、早石田からの出題があったのは良い選択だと思います。(多くの人が苦しめられ、得意戦法にしたこともあったでしょう^^)知識がないという割に、そこそこ正解しているのは、問題図に決定的なヒントが書かれているため、その局面を知らずとも比較的簡単に正解を見つけられたのです。

この本を誤解を恐れずに例えるならば、NHK将棋講座テキストの別冊付録「なるほど○○○」を200題集めて作ったような本です。難易度のレベル的にもそういう表現がピッタリです。

それぞれの戦法が得意戦法だという人には確認になりますし、その戦法をこれから覚えたいという人には重要局面が書かれてありますので予習になるかもしれません。

居飛車の立場で考えるものもほんの少しだけありますが、ほとんどの問題が振り飛車の立場に立って考える問題です。そんな中で「なぜ矢倉が~?」と思ってしまいました。本の構成が北尾まどかさんになっていたので、「それでか~?」と勘繰ってしまいました・・。個人的見解ですが全部振り飛車にした方が良かったと思います^^;

高度な変化が出てくるわけでもないので、将棋倶楽部24で10級、ヤフー将棋で青色もあれば、充分解いて楽しめる内容だと思います。この本でさばきを覚えるというよりは、この本でさばきを確認するという使い方が正しいかもしれません。

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佐藤康光の寄せの急所 囲いの急所(書評)


対象棋力:将棋倶楽部24の12級~初段、ヤフーの青~紫

アマ初段を目指す方へのおすすめ度:
90%


平成7年に放映されたNHKテレビ「将棋講座」のテキストに加筆・修正をした本です。
「片美濃」「美濃囲い」「高美濃」「銀冠」「舟囲い」「左美濃」「穴熊」「矢倉」の崩し方が解説されてあるのですが、局面図や持ち駒に不自然さがなく、実戦ですぐに使える出現頻度の高い手筋ばかりが紹介されています。

本の構成は章ごとに、まず部分図による囲い崩しの手筋が紹介され、後半に実戦図を使っての囲い崩しが解説されてあります。第5章、第10章、第13章は囲い崩しの「次の一手問題集」となっています。

部分図による囲い崩しの手筋の紹介は、ほとんどがメジャーな手筋ですが、アマ初段になるためには知っておかなければならない手筋ばかりです。(結構難しいものも幾つかありました。)

40枚の駒を使った実戦図の方は、プロの実戦図もあるくらいですから、結構難しいです。そこは有段者(四段以下)が読んでもじゅうぶん楽しめるのではないでしょうか。

私が経験が少ないためか、「左美濃の急所」と「矢倉囲いの急所」は部分図の方も結構難しかったです。

本のレベルを伝えるための一つの目安として、第5章、第10章、第13章の問題を解いた結果を表にまとめてみました。

寄せの急所書評


レベルを伝えるといっても、この本を読んでいれば、すぐに解答がひらめくものばかりでした^^;
半日あれば、私のレベルでも1冊を余裕で読める内容であることも付け加えておきます^^;

なお、全問正解が初段の目安になっており、私はこの本の目安でいくと佐藤先生に2~3級が認定されたことになります^^;激指7は3~4級です^^

激指7の正解率から、機械からは学ぶことができないプロの手筋を学べることが理解して頂けると思います。それにしても、矢倉の部分が難しいと思ったのはぼくの勘違いでもないような気がします。(第13章が矢倉の総まとめ問題)

寄せの本というと「寄せの手筋168」が有名で、アマ二段以上(「24」の2級以上)を目指す人にとってはそちらのほうが良い本である気がしますが、アマ初段(「24」の5級くらい)を目指す人にとっては、こちらの方が良い本かもしれません。
こちらの方が、寄せの基本事項ばかりを1冊まるごとで紹介しているからです。(「寄せの手筋168」はかなり難しい筋が結構出てくる。)
なお、「寄せの手筋168」は必至手順を考える本ですが、こちらは必至とは限らない寄り筋を教わる本です。

はじめて見た囲い崩しの手筋が出てきた時は、盤に並べて、その筋の正しさを確認することをお勧めします。目で活字を追うだけではなかなか記憶に残りにくいからです。(私だけかもしれませんが^^;)

この本は15年前の本ですが、将棋の本にしては珍しく、未だ絶版になっていません。(後発のNHKシリーズで絶版になっているものは数多です)人気があるからでないかと勝手に推測しています。

いずれにしても、アマ初段(「24」の5級、ヤフーの紫)を目指す人に、決まって、私がお勧めしているのはこの「佐藤康光の寄せの急所 囲いの急所」と「寄せが見える本【基本編】」です。その2冊を繰り返して読めば、アマ初段にずいぶん近づくと思います。

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凌ぎの手筋186(書評)


対象棋力:9手詰を苦にしない人

阪田大吉の満足度:
90%


ネット上で最も有名な棋書「寄せの手筋168」の姉妹書です。
「寄せの手筋168」は実戦でありがちな必至手順を覚えるための問題集でしたが、この「凌ぎの手筋186」は、自玉が詰みや必至に見える局面で唯一の受けを探す、そういう問題集です。
問題図は「寄せの手筋168」に比べると実戦的な局面は少ないのですが、読みを鍛えるという意味ではこちらのほうが優れていると思います。

昨年、将棋倶楽部24で1300点前後だった頃にこの本を読んだ時、とても難しく感じました。
当時は読んだ詰将棋の本と言えば、比較的簡単なものを5冊だけでした。
(参考までに、「3手詰ハンドブック」「5手詰ハンドブック」「超実戦駒を取る詰将棋」「詰将棋特訓コース(1)」そして比較的難しい「大内延介の最新詰将棋200選」)
あれから1年。30冊ほどの詰将棋の本を読み、11手詰も10分ほど考えれば解けるレベルになり、将棋倶楽部24での点数も1500点を超えました。
今読むと、1問1問を解くのにそれほどストレスはなかったです。

つまり、この本の問題の全てが、自玉や相手玉の詰み筋を確認できることを前提に正解が導き出せるようになっていますので、5手詰を解くのに難がある方は読んでもおもしろくないでしょう^^;
著者も「はじめに」で有段者が対象の本だと書いています。本書での目安として、5~1級問題が64問、初~三段問題が100問、四段以上問題が22問、ということになっていますが、5~1級問題も簡単だとは私はいい切れません。四段以上問題でまともに解けたのは1~2割だったと思います。
「普通の7手詰なら苦にならない」という方は、苦戦する問題も多いかもしれませんが読んだ後は必ず強くなると思います。
四段以下の方で「普通の9手詰なら大体解ける」という方は、この「凌ぎの手筋186」はドンピシャリでしょう。

私は、最近、将棋倶楽部24で1350点くらいに落ち込み、リハビリのためにこの本を読む直すことを決意したのですが、効果覿面(こうかてきめん)で、11勝2敗の成績であっという間に1500点台にカムバックしました^^
まだまだ、ぐんぐん点数は上がり続けています^^
この「凌ぎの手筋186」の問題は技術面ばかりでなく、簡単にあきらめない精神面を養うのにも役に立ちます。とても優れたすばらしい本だと思います。

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光速の寄せ 2 振り飛車で勝て!(書評)


対象棋力:将棋倶楽部24の7級以上(ヤフー将棋の紫~)

阪田大吉(24の初段)の満足度:
70%


この本は将棋ファンの間では、あまりにも有名なシリーズです。
将棋史上、最もスピード感がある終盤で定評のある著者が説いた「寄せ」の本です。
この第2巻では、舟囲い、左美濃、穴熊、玉頭位取りに対する寄せ方を解説しています。

第1章にはそれぞれの囲いの駒組から長所・短所などが書かれているのですが、ぶっちゃけ、私程度の棋力でもわかりきった内容が多かったです。もちろん参考になることも幾つか書かれてありました。

第2章が個人的には一番好きな部分で、実戦で即使える囲い崩しの手筋60パターンを問題形式で紹介しています。私の正解率は75%でした。この章はアマ2~3級(24の10級くらい、ヤフーの青)の方から充分楽しめる内容だと思いますし、何度も繰り返して読めば、実戦で必ず生きてくるでしょう。

第3章は囲いを完全なまでに意識した詰将棋問題が20問あるわけですが、これ、明らかに有段者向けです。簡単な問題は第1問だけで、それでも9手詰です。他のは20手前後の手数の詰将棋で、私程度の棋力では泣きたくなるほど難しい問題が連発します。10分程度の考慮時間で半分ほどは解けましたが、「アマ五段クラス」と書かれてある4つの問題は、数時間かけても解けないでしょう。

第4章の実戦編はこの本のページ数の3分の1を占め、著者が最も伝えたかった部分だと思われます。
内容は、著者である十七世名人の実戦の中盤以降の指し手の意味を解説しています。題材は全て振り飛車vs居飛車で、中原十六世名人や羽生十九世名人との対局も含まれていました。
なかでも、羽生名人が二手目△3二金を指して話題になった棋譜が含まれており、これは必見です。
ただし、この章は有段者でなければ読むのが難しいと思います。棋力が高くなればなるほど、価値がわかってくる、そういう内容だと思いました。

全体を通してみると、第1章、第2章はアマ2~3級(24の10級くらい)の方から充分楽しめる内容ですが、第3章、第4章は有段(24の5級以上)の棋力がないとおもしろいと思えないかもしれません。そういう意味で、バランスの悪い感が否めません。
と言っても部分的に見ると、第2章はアマ初段前後の方に、第4章はアマ三段以上の方にお勧めしたいすばらしい内容です。
谷川ファンは、持っておきたい一冊です。絶版されてますが^^;

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終盤の手筋(終盤力養成講座1) (書評)


対象棋力:将棋倶楽部24の10級~4級、ヤフーの青~紫
阪田大吉の満足度:60%



タイトルの通り、終盤の基本手筋を体系的にまとめた解説書です。
この本を読む際は、ページの上半分にあるテーマ図を見て、自分なり読み筋を考えてから、下半分に書かれてある解説を読むことをお勧めします。それをやるかやらないかで、読み終わった時、理解度に大きな差がつくことでしょう。

さて、私が読んでみた感想として、
第1章の「各種駒の詰み形」は将棋の入門書レベルにありがちな内容で、超簡単でした。
「詰み手筋」も終わりの方に2~3問だけほんの少し難しいのが紛れ込んでいましたが、全体的には簡単でした。

第2章は詰めろと必至のいろいろなパターンについての解説ですが、「寄せの手筋168」の基本問題レベル、「寄せが見える本(基礎編)」のレベル1かせいぜいレベル2くらいの難易度で、簡単です。実戦で頻繁に出てくる手筋ばかりです。

第3章は「舟囲い」「美濃囲い」「穴熊」「矢倉」の崩し方について扱っているのですが、これが半分くらいは簡単なのですが(「穴熊」は全部基本手筋)、残り半分くらいは、結構難しく、私が知らないものもたくさんありました
この部分は将棋倶楽部24で二段くらいでも見つけるのに苦戦する読み筋が幾つかあるでしょう。長手数を考えないといけないので、この章を読むときは実際に将棋盤の上に駒を並べることをお勧めします。

第4章は「受け」をテーマにしていますが、再び簡単な手筋に戻ります。「凌ぎの手筋186」を意識したような感じのテーマ図ですが、あんなに難しくはなく、私の棋力でひと目でわかるものばかりです。終わりの方の合い駒を問うテーマ図は正解を見つけるのに時間はかかりますが、難しいというほどのものではありません。

第5章は、著者である勝浦修九段の終盤部分だけの自戦記ですが、ここだけははっきりと有段者レベルの内容です。「光速の寄せ」の実戦編部分みたいな内容なのですが、それまで読んできた終盤の基本手筋は一切出てこず、プロの超ハイレベルな終盤が解説されてあります。私の棋力では理解が及ばない内容なのですが、将棋ソフト「激指7」を使って検討モードでコンピュータの読み筋とプロの読み筋を見比べることで楽しみました。プロの指し手は将棋ソフトとは終盤でも半分近く違うのですが、当然プロの大局観の方が正しく、プロのすごさを実感することができました。

全体的には、これまで発売された終盤の本の基本部分の総集編のような内容になっており、それだけにテーマ図は実戦ですぐに使えそうなものばかりです。
個人的には知っていることばかりなので、第3章と第5章以外は必要ないかな、といったレベルでした。
しかし、「この手筋、実戦であるある!」みたいな手筋がてんこ盛りですので、将棋倶楽部24で10級~4級くらいの方には良書と思える内容ではないでしょうか。

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囲い崩しの棋本手筋(書評)


対象棋力:将棋倶楽部24の10級~三段、ヤフーの青~橙
阪田大吉の満足度:70%



著者は将棋観戦記者で、甲斐智美女流二段のお父さんです。

内容は第一章で現代将棋における代表的な囲いを簡単に紹介し、第二章、第三章でその崩し方を解説しています。
解説されている囲いは片美濃、美濃、高美濃、銀冠、片穴熊、穴熊、早囲い、金無双、舟囲い、舟囲い変化形、左美濃、金矢倉、銀矢倉、片矢倉、矢倉変化形、カニ囲いと現代将棋での囲いが一通り網羅されてあります。

テーマ図は「24」で10級もあれば誰でも知ってるような簡単なものから、三~四段なければわからないような難しいものまでありました。
振り飛車しか指さない私にとっては、第二章(振り飛車編)は見たことあるような手筋ばかりでしたが、第三章(居飛車編)は半分以上が知らない手筋でした。
テーマ図は実戦によく現れそうな形ばかりですので、終盤力養成には効果が期待できそうです。

第二章と第三章の章末には練習問題があるのですが、私は16問全問正解でした^^!

テーマ図に有段者向けの難しいものが多かった割に、この本の中クラスレベルの手筋を理解すれば1分も考えればわかるような問題ばかりでした。三段以上の棋力と判定され、悪い気はしないのですが、そんなはずはないと担がれたような気持になりました^^;

本のレイアウトは見開き2ページに一つの攻略法が書かれてあるのですが、ページをめくった瞬間、次のテーマ図と攻略手順がすぐに視界に入ってきますので、この本は問題を解き進めながら読む本ではなく、攻略手順を読み進める本だと思えばまちがいないです。

この本は以前紹介した「佐藤康光の寄せの急所 囲いの急所」によく似ています。レベル的にはこちらの方が少し高いです。級位者の方は手筋を覚えるために、有段者の方は手筋を確認するための本として使えそうです。

個人的には他の本ではあまり扱われていない金無双の崩し方を習えたのが収穫でした。それから本書の後半、どういうわけか、著者のおやじギャグといいますか、おやじ的なノリが連発するのはどうにかしてほしかったです^^;

この「囲い崩しの基本手筋」は私の判断では良書の類に入りますが、惜しむらくは現在絶版されていて手に入りにくいということです。級位者の方が囲い崩しの手筋を身につけようという場合は「佐藤康光の寄せの急所 囲いの急所」で代用できるのではないでしょうか。

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