カテゴリ:定跡書

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  • 最強中飛車(書評)

    最強中飛車posted with ヨメレバ米長邦雄 日本将棋連盟 1994年04月01日 Amazon楽天ブックス 対象:中飛車の本なら何でも欲しいというコレクター阪田の満足度:★★☆☆☆第1章「中飛車急戦法」は中飛車が先手番。初手▲5八飛はずっこけますが、初手を▲5六歩に変えて手順を前後させれば問題ないです。中飛車を指す人なら一度はやってみたい派手派手しい変化が幾つか紹介されています。第2章「中飛車...

    2018/04/23

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  • 石田流を指しこなす本【持久戦編と新しい動き】(書評)

    石田流を指しこなす本【持久戦と新しい動き】 (最強将棋21)posted with ヨメレバ戸辺 誠 浅川書房 2016-07-16 Amazon楽天ブックス 阪田の満足度:★★★★★この本は石田流を覚えたい人、石田流に興味がある人にとってはきっと良書になると思います。実戦に出てきそうな局面が練習問題としてたくさん掲載されており、自分なりに次の一手を考えた後、振り飛車党の攻め将棋で有名な戸辺七段の解答解...

    2017/05/05

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  • 中飛車 3度将棋が強くなる(書評)

    中飛車 (3度将棋が強くなる)posted with ヨメレバ中原 誠 大泉書店 1984-01 Amazon 阪田の満足度:★★★☆☆タイトルだけみると中飛車で勝つ内容だと思う人も居るかもしれませんが、中身は表紙に書かれてあるように「中飛車を破る攻略法」「中飛車戦の次の一手」「知っておきたい必勝手筋・100」です。...

    2017/04/28

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  • 石田流を指しこなす本 急戦編(書評)

    石田流を指しこなす本【急戦編】 (最強将棋21)posted with ヨメレバ戸辺 誠 浅川書房 2016-03-10 Amazon楽天ブックス 対象棋力:将棋倶楽部24の10級~阪田の満足度:★★★★★石田流の本筋及び変化手順を次の一手形式で解説した本です。著者の戸辺七段は有名な振り飛車党の棋士で、その石田流、相振り飛車、ゴキゲンは特に有名。本の構成は右ページだけを読み進めて行くのですが、上3分の1が前頁...

    2016/12/17

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  • 角交換四間飛車を指しこなす本(書評)

    角交換四間飛車を指しこなす本 (最強将棋21)posted with ヨメレバ藤井 猛 浅川書房 2014-07 Amazon楽天ブックス 対象棋力:将棋倶楽部24の12級以上阪田の満足度:★★★★★<内容>第1章 予行演習 P1~第2章 「逆棒銀」とさまざまな敵 P61~第3章 7筋での動き P112~第4章 腰掛銀との戦い P154~第5章 飛車先保留との戦い P204~P252<基本図>...

    2014/10/14

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  • 渡辺明の居飛車対振り飛車2~四間飛車編~(書評)

    渡辺明の居飛車対振り飛車 II 四間飛車編 (NHK将棋シリーズ)posted with ヨメレバ渡辺 明 NHK出版 2008-02-13 Amazon楽天ブックス 対象棋力:実戦で生かすには有段向けだが読むだけなら24の13級以上で可満足度:70%<内容>第1部 四間飛車対位取りと急戦○居飛車位取り(玉頭位取りP8~P15、5筋位取りP16~P23)○ナナメ棒銀の速攻(P24~P39)○▲4五歩早仕掛け(P40~P55)○棒銀の攻防(P56~...

    2014/09/19

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  • 戸辺流現代振り飛車手筋集(書評)

    マイコミ将棋BOOKS 戸辺流現代振り飛車手筋集posted with ヨメレバ戸辺 誠 毎日コミュニケーションズ 2011-06-24 AmazonKindle楽天ブックス 阪田大吉の満足度:65%プロの中でも生粋の中飛車&石田流の使い手として有名な戸辺六段が「中飛車と石田流」を対話形式で解説した本です。「序盤編」「中盤編」「終盤編」と三部構成になっており、「序盤編」では升田式石田流や超速▲3七銀といった...

    2012/01/19

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  • 久保の石田流(書評)

    久保の石田流posted with ヨメレバ久保 利明 毎日コミュニケーションズ 2011-03-24 AmazonKindle 対象棋力:将棋倶楽部24の10級以上 阪田大吉の満足度:80% 将棋世界で連載中の「最強久保振り飛車さばきのエッセンス」を加筆・修正した本です。(※この「久保の石田流」の発売後も連載は続いています。) 石田流三間飛車の主流な変化をそれぞれ中盤の仕掛け段階くらいまで解説してあ...

    2011/07/12

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  • 鈴木大介の将棋 三間飛車編(書評)

    鈴木大介の将棋 三間飛車編posted with ヨメレバ鈴木 大介 毎日コミュニケーションズ 2009-04-24 AmazonKindle 対象棋力:将棋倶楽部24の5級以上(町道場初段以上) 阪田大吉の満足度:65% この「鈴木大介の将棋 三間飛車編」を読むきっかけになったのは、「初段になるための将棋勉強法」という本の中で、石田流三間飛車を覚えるためにはまず普通の三間飛車を使えるようになって...

    2011/03/02

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  • ホントに勝てる四間飛車(書評)

    ホントに勝てる四間飛車 (先崎式将棋レクチャー&トーク)posted with ヨメレバ先崎 学 河出書房新社 2002-12 Amazon 対象:四間飛車の初心者(将棋倶楽部24の12級~) 阪田大吉の満足度:80% 先崎学八段は、羽生名人と同じ年で、A級棋士になったこともある実力派棋士です。最近では講師を務めたNHKテレビ講座「すぐわかる現代将棋」が好評だったことは記憶に新しいところ...

    2010/09/18

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最強中飛車(書評)

定跡書

対象:中飛車の本なら何でも欲しいというコレクター
阪田の満足度:★★☆☆☆


第1章「中飛車急戦法」は中飛車が先手番。初手▲5八飛はずっこけますが、初手を▲5六歩に変えて手順を前後させれば問題ないです。中飛車を指す人なら一度はやってみたい派手派手しい変化が幾つか紹介されています。

中飛車1


第2章「中飛車本格戦法」は中飛車が後手番。△3二金を好まないツノ銀中飛車が解説されています。

中飛車2


第3章「中飛車自戦記」はタイトルそのままで、米長先生の自戦記が書かれてあります。

石田流を指しこなす本【持久戦編と新しい動き】(書評)

定跡書

阪田の満足度:★★★★★

この本は石田流を覚えたい人、石田流に興味がある人にとってはきっと良書になると思います。

実戦に出てきそうな局面が練習問題としてたくさん掲載されており、自分なりに次の一手を考えた後、振り飛車党の攻め将棋で有名な戸辺七段の解答解説で訂正することができるため、頭を使いながら序盤及び中盤の感覚を正しく改善していくことが出来るのです。

本の構成は次の一手形式の定跡書で、右のページだけを読み進め、最後まで読んだら本をひっくり返して再び右のページだけを読み進める例のタイプ。

主な内容は

中飛車 3度将棋が強くなる(書評)

定跡書

阪田の満足度:★★★☆☆

タイトルだけみると中飛車で勝つ内容だと思う人も居るかもしれませんが、中身は表紙に書かれてあるように「中飛車を破る攻略法」「中飛車戦の次の一手」「知っておきたい必勝手筋・100」です。

石田流を指しこなす本 急戦編(書評)

定跡書

対象棋力:将棋倶楽部24の10級~
阪田の満足度:★★★★★


石田流の本筋及び変化手順を次の一手形式で解説した本です。

著者の戸辺七段は有名な振り飛車党の棋士で、その石田流、相振り飛車、ゴキゲンは特に有名。

本の構成は右ページだけを読み進めて行くのですが、上3分の1が前頁の解答解説、下3分の2が次の一手問題で、最後まで読んだら本を逆さまにひっくり返し、再び右のページだけを読み進める浅川書房得意の指しこなすシリーズ。

角交換四間飛車を指しこなす本(書評)

定跡書

対象棋力:将棋倶楽部24の12級以上
阪田の満足度:★★★★★



<内容>
第1章 予行演習 P1~

第2章 「逆棒銀」とさまざまな敵 P61~

第3章 7筋での動き P112~

第4章 腰掛銀との戦い P154~

第5章 飛車先保留との戦い P204~P252


<基本図>

渡辺明の居飛車対振り飛車2~四間飛車編~(書評)

定跡書

対象棋力:実戦で生かすには有段向けだが読むだけなら24の13級以上で可

満足度:70%



<内容>
第1部 四間飛車対位取りと急戦
○居飛車位取り(玉頭位取りP8~P15、5筋位取りP16~P23)
○ナナメ棒銀の速攻(P24~P39)
○▲4五歩早仕掛け(P40~P55)
○棒銀の攻防(P56~P71)
○四間飛車対急戦の実戦(P72~P87)

第2部 四間飛車対居飛車穴熊
○四間飛車銀冠(P90~P107)
○居飛車穴熊対策の工夫(P108~P125)
○藤井システム登場(P126~P143)
○藤井システムへの対策(P144~P141)
○先手藤井システムへの対策(P162~P181)

第3部 四間飛車穴熊の戦い
○四間飛車穴熊対銀冠(P184~P199)
○相穴熊の攻防(P200~P215)


戸辺流現代振り飛車手筋集(書評)

定跡書

阪田大吉の満足度:65%




プロの中でも生粋の中飛車&石田流の使い手として有名な戸辺六段が「中飛車と石田流」を対話形式で解説した本です。

「序盤編」「中盤編」「終盤編」と三部構成になっており、「序盤編」では升田式石田流や超速▲3七銀といったメジャーな形が幾つか解説されてあります。

石田流が初心者な私にとって石田流の部分は難しいと思いました。少なくともこの本で石田流を覚えようというような内容ではないです。一方、中飛車が得意な私にとって中飛車の内容はかなり良かったです。つまり、この「序盤編」は石田流と中飛車の両方がそれなりに指せる人が読むとおもしろい内容です。

「中盤編」は戸辺六段の実戦に出てきた局面を解説しています。局面は「序盤編」とつながっているわけでなく、見せたい手順を集めてきたという感じですが、実際に出てきた見せたい手順をピンポイントで解説してもらうのは新鮮な気がしました。しかし「序盤編」と同じく、中飛車と石田流をそれなりにさせる人向けの内容です。

「終盤編」も戸辺六段の実戦からの局面を解説したものです。どの局面も居飛車対振り飛車の終盤戦なのですが難しい局面が多いです。解説のプロの手順を駆使しても最終局面が振り飛車有利を私の棋力では実感できないものが幾つかありました。「手筋集」というよりも「終盤の自戦解説集」になっており、「終盤を学びたいなら終盤に特化した本を読んだ方が・・」と思ったのが本音です。

まとめますと、「序盤編」特に中飛車は私の中ではかなりポイント高く、「中盤編」の解説のあり方も新鮮で良い感じでした。「終盤編」についてはカットして「序盤編」「中盤編」を増量してほしかったというのが本音です。
私の満足度は「序盤編」「中盤編」「終盤編」から順々に80%・70%・50%で、トータルを65%とさせて頂きます。

石田流も中飛車も得意で且つ有段者という方が読めば満足度はもっと上がるかもしれません。

しかし、なんだかんだ言いながらも上記対象棋力の方は押さえておいて損はないかもです。

久保の石田流(書評)

定跡書

対象棋力:将棋倶楽部24の10級以上

阪田大吉の満足度:80%



将棋世界で連載中の「最強久保振り飛車さばきのエッセンス」を加筆・修正した本です。(※この「久保の石田流」の発売後も連載は続いています。)

石田流三間飛車の主流な変化をそれぞれ中盤の仕掛け段階くらいまで解説してあります。どういう形があるのかは目次に書かれてある通りです。かなり幅広いです。

体系的にかつ丁寧にそして誰の目からも本筋としか思えない手順が解説されており、「これから石田流を覚えたい」という方は棋力を問わずこの本がピッタリです。

私はこの「久保の石田流」を読み、石田流とはどういう戦法なのかがよくわかりました。

実は以前、鈴木先生の著書を読んでも鈴木流の急戦を理解できなかった(実戦で使いきれなかった)経験があります。

それもそのはず。全く石田流を知らない人が石田流の中でも最高難度の鈴木新手を理解しようという企画がそもそも無理なのです。

それを理解するには升田式石田流や早石田の基本事項を知っておかなければいけないわけで、この「久保の石田流」にはそれらの基本事項が簡明に書かれてありました。

目次を見てもわかるように範囲はかなり広いです。ですから当然内容は深くを追求しているわけではなく、石田流の基本事項が網羅されたそんな一冊なのです。ですから石田流初心者はまずこの本から入ることをお勧めします。

また、それぞれの章で最近の形や研究課題が書かれてありますので、石田流が得意な方も得るものは多いと思います。(私は石田流の初心者なので断言はできませんけど^^;)

久保二冠がタイトルホルダーである期間中に書いたこの「久保の石田流」、石田流に興味がある方は押さえておきたい一冊ではないでしょうか^^

<関連記事>
久保の石田流 第1章「石田流の入口」を読んだ

久保の石田流 第2章「升田式石田流の基礎知識」を読んだ

久保の石田流 第3章「早石田定跡」を読んだ

久保の石田流 第4章「鈴木流急戦」を読んだ

久保の石田流 第5章「久保流急戦」を読んだ

久保の石田流 第6章「その他の石田流」を読んだ

久保の石田流 第7章「後手の石田流」を読んだ

久保の石田流 第8章「最新の石田流」を読んだ

久保の石田流 第9章「実戦編」を読んだ

鈴木大介の将棋 三間飛車編(書評)

定跡書


対象棋力:将棋倶楽部24の5級以上(町道場初段以上)


阪田大吉の満足度:
65%


この「鈴木大介の将棋 三間飛車編」を読むきっかけになったのは、「初段になるための将棋勉強法」という本の中で、石田流三間飛車を覚えるためにはまず普通の三間飛車を使えるようになっておいた方が良い旨が書かれてあり、その中ですすめられていた本がこの「鈴木大介の将棋 三間飛車編」だったからです。

私は三間飛車はほとんど初心者だったので、少しずつ読んでは実戦で試すということを繰り返し、一ヶ月間かけてじっくりと読みこみました。

強調しておきますが、「鈴木大介の将棋 三間飛車編」の内容は後手三間飛車の指し方が書かれており、石田流ではなく普通の三間飛車について解説されてあります。

結論から言うと、この「鈴木大介の将棋 三間飛車編」を読み、三間飛車初心者だった私は、少しは三間飛車を指せるようにはなりました。が、思うところも幾つかありました^^;

例えば、第1章の対居飛車急戦のパートは他の三間飛車の本で補う必要がありそうです。というのは、従来の定跡手順が書かれているわけでなく、プロ棋戦では過去に例がないような、いわば裏技的な手順が書かれてあるからです。これは三間飛車を知っている人が変化球として覚える手順ではないのかと思いました。

第2章の対居飛車穴熊のパートについては、従来からある定跡形に近いです。真部流と言われる高美濃+6四銀の形を根幹とした変化で、解説も第1章に比べると丁寧でわかりやすかったです。このパートは私の中ではかなり評価が高かったです。

第3章の対居飛車左美濃のパートは、先手の居飛車が▲2四歩△同歩▲同角と仕掛けてくる変化をわずかに違う複数の駒組みのパターンで解説してあります。微妙な駒組みの変化で三間飛車のカウンター手順も微妙に変わるのですが、同じ局面にはならない実戦でどれだけ役に立ってくるのかどうかは、結構疑問でした^^;まあ、終盤における左美濃のつぶし方や、▲2四歩△同歩▲同角となった場合の注意点はかなり参考になりました^^;

全体的には「鈴木大介の将棋 中飛車編」の時のような、振り飛車側からガンガン攻めていく手順ではないです。攻めて来る居飛車にカウンターを用意している、そういう手順が多かったです。普通の三間飛車戦法の特性上、それは仕方がないことでもあります。

初めて普通の三間飛車を定跡書で学ぶ私の満足度としては、第1章が60%、第2章が80%、第3章が60%といったところで、トータルは65%とさせて頂きました。この本はこれから三間飛車を覚えようという人向けではなく、三間飛車をある程度知っている人向けだと思いました。

書かれている内容を理解しながら読み、且つ実戦で役立たせようというのであれば、将棋倶楽部24で5級以上(町道場初段以上)くらいの棋力が望ましいです。

そう思う理由のひとつは、振り飛車有利と書かれている結果図を見たとき、それを振り飛車有利だと確信できるには、将棋倶楽部24の5級以上の大局観がないと難しいものが少なくないからです。

普通の三権飛車について書かれている本は、新品では少なく、その貴重な一冊がこの本であることも付け加えておきます^^!



各章の詳しい感想については下記の記事を参考にして下さい!

鈴木大介の将棋 三間飛車編 第1章(前半)についての感想

鈴木大介の将棋 三間飛車編 第1章(後半)についての感想

鈴木大介の将棋 三間飛車編 第2章(前半)についての感想

鈴木大介の将棋 三間飛車編 第2章(後半)についての感想

鈴木大介の将棋 三間飛車編 第3章についての感想

ホントに勝てる四間飛車(書評)

定跡書

対象:四間飛車の初心者(将棋倶楽部24の12級~)

阪田大吉の満足度:80%



先崎学八段は、羽生名人と同じ年で、A級棋士になったこともある実力派棋士です。最近では講師を務めたNHKテレビ講座「すぐわかる現代将棋」が好評だったことは記憶に新しいところです。

さて、この「ホントに勝てる四間飛車」は、多くの棋書が難しい旨を将棋ファンから指摘された先崎八段が、如何にして初段くらいの人達にわかりやすい棋書を作ろうかと、試行錯誤を繰り返した挙句、出来上がった本で、結論から述べますと、かなり評判が良い本なのです。

そして、先崎八段が言うところの「初段」というのは、将棋倶楽部24の5~7級くらいだと思いました。実際この本は、将棋倶楽部24の10級くらいあれば、充分に内容が理解できる本だと思います。

内容は先手番四間飛車の指し方が解説されている定跡書で、書かれてある戦型は大まかに以下の通りです。 

ホントに勝てる四間飛車基本図 

第1講は居飛車が上の図からいきなり△7五歩と突いてくる山田定跡にある手順のひとつ。
第2講は四間飛車VS斜め棒銀。(最も頻出の居飛車の攻撃パターン)
第3講は四間飛車VS△6五歩早仕掛け。
第4講は四間飛車VS棒銀。

ここまでは急戦定跡で、四間飛車を指す上で知っておくべき形が丁寧に解説されており、かなりわかりやすかったです。

第5講は対左美濃に、第6講は対穴熊と、持久戦定跡について解説されてあります。
第5講の対左美濃は、3九玉のまま2筋から開戦する高度な戦い方が解説されていました。応用が利くおもしろい手順なのですが、飛車を使わない、細い、縦からの攻め、なので、それを実戦で使いこなすとなると、有段の棋力が必要とされそうです。ぼくにとっては、理解しながら読むだけでも難しい内容でした。(というか、2度熟読しましたが、未だ実戦で使える域に達してないです。)

第6講は上の図から一目散に後手が穴熊に組むのですが、内容の半分以上が四間飛車側の失敗例について書かれてあります。成功例も成功するまでの手順が長く、実戦でその形になることは、まずないです。(穴熊が強いということだけは、よくわかりました^^;)

つまり、持久戦については、手順よりも左美濃、穴熊に対する方針を学ぶというのが、この本の正しい読み方かもしれません。
これは、持久戦解説のジレンマで、手数の短い急戦定跡と比べて、手数が長い持久戦定跡は、その分出現可能性のある局面の数も爆発的に増加するため、頻出局面の解説というのは不可能だからです。
それでも、この本は、例えば対穴熊での▲6五歩と突くタイミングや、▲4五歩とする意味など、実戦で大いに役立つ考え方が書かれてありました。

「まえがき」にコンセプトは「初段向けの易しい本にする」「職人感覚を言葉にする」である旨が書かれているのですが、この本はまさにその通りの内容です。

指し手の意味がとても丁寧に言葉で解説されてありますので、級位の方でも安心して読めます。というか、対象は級位を含むこれから四間飛車を習いたい人です。有段者でもこれから四間飛車を覚えようという場合は、この本から入るのも選択肢の1つとしていいです。

それから、本筋の手順以外で「居飛車から、こう指されたらどうなるのだろう?」とぼくが疑問に思った指し手にについて、その多くが本文や図面下にその対応手が解説されていたことには感動しました。
確かに「初段向けの易しい本」だと思います。

欲を言えば、初段前後の四間飛車戦でよく登場する右四間飛車に対する解説があれば、もっと良い本だったと思います。

それでも、この本は、四間飛車の入門書として使う場合、自信を持っておすすめできる良書です。