カテゴリ:必至問題集

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    2015/03/05

    必至問題集

  • 3手必至問題集(書評)

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    2013/03/13

    必至問題集

  • 鬼手・妙手【必至】精選120〈上巻〉(書評)

    鬼手・妙手「必至」精選120〈上巻〉寄せのパワーアップ!! (PERFECT SERIES)posted with ヨメレバ佐藤 大五郎 日本将棋連盟 1998-06 Amazon 対象棋力:将棋倶楽部24の5級以上(町道場初段以上)阪田の満足度:80%佐藤大五郎九段が新聞や雑誌に発表した問題に新作を加えた平成10年発売の必至問題集。一手必至から九手必至までが全120題収録されているが、約半数が三手必至で七手...

    2012/04/08

    必至問題集

  • 内藤のカンタン必至(書評)

    将棋連盟文庫 内藤のカンタン必至posted with ヨメレバ内藤 國雄 マイナビ 2012-02-14 AmazonKindle 対象棋力:将棋倶楽部24の7級~五段阪田大吉の満足度:80%将棋世界の別冊付録「内藤國雄九段の一手・三手必至問題」(5回分)を再編集して文庫化した本です。1ページに問題図が一題その下にヒントがあります。そしてページ裏側に解答解説という形式です。(※私が持っている第4章...

    2012/03/10

    必至問題集

  • 寄せの手筋200(二度目の書評)

    寄せの手筋200 (最強将棋レクチャーブックス)posted with ヨメレバ金子 タカシ 浅川書房 2010-04 Amazon楽天ブックス 対象棋力:将棋倶楽部24の10級~三段(3~5級が最もマッチ?) 阪田大吉の満足度:90% とてもいい本なので、もう一度読み直して書評を書きました! 1988年に発売された「寄せの手筋168」の改訂版で、極めて実戦的な問題図(部分図)で構成された必死問題集です。(一...

    2011/12/02

    必至問題集

  • 将棋・ひと目の必死(書評)

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    2011/04/20

    必至問題集

  • 必至基本問題集(書評)

    必至基本問題集posted with ヨメレバ武市 三郎 毎日コミュニケーションズ 2010-06-24 AmazonKindle楽天ブックス 対象棋力:将棋倶楽部24の7級以上 阪田大吉の満足度:80% 武市先生の必至問題は将棋世界2009年4月号の別冊付録(「寄せのトレーニング3手必至」)で解いたことがあるのですが、マイルドな難易度で良い印象を持っていました。 この本は5手必至が中心になっているので...

    2010/07/05

    必至問題集

  • 寄せの手筋200(書評)

    寄せの手筋200 (最強将棋レクチャーブックス)posted with ヨメレバ金子 タカシ 浅川書房 2010-04 Amazon楽天ブックス 対象棋力:将棋倶楽部24の12級~四段阪田大吉の満足度:99% この本は、1988年に発売された名作「寄せの手筋168」の改訂版です。(発売している出版社が違うので改訂版というのかどうかはわかりませんが。)「寄せの手筋168」と言えば、寄せの本の中では伝説的...

    2010/04/24

    必至問題集

  • 寄せの手筋168(書評)

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    2010/03/25

    必至問題集

  • 精選必至200問(書評)

    精選必至200問 (将棋パワーアップシリーズ)posted with ヨメレバ青野 照市 創元社 2010-02-19 AmazonKindle楽天ブックス 対象棋力:将棋倶楽部24の7級~五段、ヤフーの紫~赤 阪田大吉の満足度:80% 著者の青野九段は鷺宮定跡の創始者でコテコテの居飛車党として知られています。以前は棒銀と鷺宮定跡の本をよく書いていました。最近は「後手番一手損角換わり戦法(創元社)」「9級から初...

    2010/02/25

    必至問題集

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終盤が強くなる1手・3手必至(書評)

必至問題集

対象棋力:将棋倶楽部24の12級、13級以上
阪田の満足度:★★★(私には少し易しかった)


著者の武市三郎七段が初級・中級者を意識して作った必至問題集。

内容は1手必至全90問(第1章と第2章)、3手必至90問(第3章と第4章)の全180問で構成されている。

1ページ1題で次のページに解答解説の形式で、問題図の下にヒントと難易度(5段階評価)表示有り。

玉は三段目よりも下の実戦形、駒数は盤上と持ち駒を合わせて10枚前後、ほとんどがそういう問題。

肝心の難易度ですが、将棋倶楽部24で二段の私が解いた結果は下の通り。

3手必至問題集(書評)

必至問題集

対象棋力:9手詰めを解くことが苦にならない人

阪田の満足度:65%



<特徴>
○3手必至問題のみ全200題。
○問題図は全て実戦形で矢倉や穴熊等を意識したものもある。


<本の構成>
○1ページに2題でその裏に答え。
○問題図の下に「5分で○級」という難度を表す目安がある。
○「やさしい問題」と「難しい問」の出題順はランダム。


<全題解き終えての感想>
本のタイトルと帯の文章から実戦に役立つ必至手順を期待していました。

収録されている問題は確かに実戦形の3手必至問題ばかりです。しかしその問題図がそのまま実戦で役立つというものは少なかったです。

問題図は寄せの手筋を覚えるための実戦形ではなく、解く意欲を駆り立てるための実戦形だった、そんな感じです。

全体的に必至手順を見つけることは簡単でも、そこに含まれる詰み手順は長いものや妙手の発見を必要とするものも多く、ちゃんと読みきって正解するのはそれほど簡単ではない、というのが私の率直な感想。

実際に解けばわかるのですが「必至」よりも「詰み」に重点が置かれている問題が多いのです。

問題図から13手くらい読まなければ解けない問題はザラでした。

そのため「長い詰みより短い必至」という固定観念があると違和感を覚えるかもしれません。

簡単にまとめますと、寄せの手筋を学ぶ本ではなく、読みを鍛える本だと思います。

難度は決して高くないのですが、9手詰めを解くことが苦にならない人でないとしんどいかもしれません。(解説も詰み手順等については省略気味)


参考までに私の1問あたりの平均所要時間は4分6秒(正解率91.5%)でした。
※同じ出版社から出ている高橋先生の「9手詰将棋」の平均所要時間は3分38秒(正解率96.0%)

それから各問題図下に書かれてある「5分で○級」は、「その目安本当?」と思うこともしばしだったので、種類別にまとめてみました。

レベル別の解答結果


私は1級には足りませんが、初段の規定は悠に満たしているということになります。

よくわからない微妙な目安ですが、ある程度はレベル分けが出来ていたことがわかります。段級は将棋倶楽部24のそれと同じくらいでしょうか。


<ツッコミどころ>
○他は全て「5分で○級」なのに第144問だけは「10分で2級」。

○帯に3手必至202問と書かれていますが、収録されているのは200問。

○第164問は▲6二金からの5手詰め。


全体的には可もなく不可もなくというのが正直な感想で、私の満足度は65%とさせて頂きました。(ツッコミどころで5%減)


<各問題に費やした時間など>

鬼手・妙手【必至】精選120〈上巻〉(書評)

必至問題集

対象棋力:将棋倶楽部24の5級以上(町道場初段以上)

阪田の満足度:80%



佐藤大五郎九段が新聞や雑誌に発表した問題に新作を加えた平成10年発売の必至問題集。

一手必至から九手必至までが全120題収録されているが、約半数が三手必至で七手以上の必至は7問だけ。

1ページ1題掲載で問題図の左下に<ポイント>として短めのヒントが、右下にその数で難易度を示す☆が付いている。解答解説は問題図ページの裏側。

問題図の大半は特に実戦に出てくる形ではないが奇抜な形というわけでもない。普通な必至問題図。

私が実際に解いてみた結果は以下の通り。

内藤のカンタン必至(書評)

必至問題集

対象棋力:将棋倶楽部24の7級~五段

阪田大吉の満足度:80%


将棋世界の別冊付録「内藤國雄九段の一手・三手必至問題」(5回分)を再編集して文庫化した本です。

1ページに問題図が一題その下にヒントがあります。そしてページ裏側に解答解説という形式です。(※私が持っている第4章と第5章に該当する将棋世界付録にはヒントがなかった)

第3章と第4章に三手必至が混ざっており、他は全て一手必至問題でした。

内藤のカンタン必至 解答結果

上記表の数値から判断すると第5章が最も簡単で第4章が難しかったことになるのですが、私の体感としての印象も全くその通りです。

第4章が難しかったのは単純に問題の過半数が三手必至だったからだと考えられます。

第5章は同じ一手必至でも第1章や第2章よりも明らかに簡単でした。

この本の問題の多くは必至完成後にどう受けられても7手以内に詰みます。

したがってこの本の問題の難度を詰将棋で例えると、一手必至は7~9手詰レベル、三手必至は9~11手詰レベルくらいで合っていると思います。

ちなみにこの本の表紙の問題は収録されている問題の中では簡単な方です。(参考になるかも)

将棋初段を目指している人は終盤強化の良い練習になりますので持っていて損はないでしょう。棋力向上という意味においては将棋倶楽部24の4級前後の方が最もマッチしているように思います。もちろん有段者でも早見えを鍛える練習として使えるはずです。

余談ですが各問題に付けられている★の数による難度は結構アバウトだと思いました。(★の数だけで判断すると第5章が2番目に難しいことになるがそれはない)

さて、私にとっては若干易しめの問題集ではありましたが、195問の大容量で貴重な必至問題集なのですから、実際解いていて楽しかったですし満足度は80%とさせて頂きます。

寄せの手筋200(二度目の書評)

必至問題集

対象棋力:将棋倶楽部24の10級~三段(3~5級が最もマッチ?)

阪田大吉の満足度:90%




とてもいい本なので、もう一度読み直して書評を書きました!

1988年に発売された「寄せの手筋168」の改訂版で、極めて実戦的な問題図(部分図)で構成された必死問題集です。(一部、即詰み有り)

この「寄せの手筋200」が発売されるまで、「寄せの手筋168」は最も有名な絶版された将棋の本でした。(ネットオークションでの中古本の相場は5000円くらいでした)

まあ、早い話がこの「寄せの手筋200」はめちゃくちゃ有名な将棋の本の改訂版だということです^^

さて、「寄せの手筋200」は「寄せの手筋168」に掲載されていた問題のうち四段クラスを対象にしたような難しい問題を1割ほどカットし、他に50題ほどを同じ著者の「ザ・必死」と「詰みより必死」から抜粋した、そういう問題構成になっています。(初めて見た問題もほんの数問だけあった)

第9章までは同じテーマの問題が15問ずつくらいにまとめられています。例えば第8章の問題は全て最後は腹銀が決め手になる手順といった感じです。そして、最初は簡単なものからドンドン難しくなっていくという作りで、数学の問題集を思い出します^^;がんばって考えて最後の問題まで解き終えた時にはその章のテーマが身に付き力になっているという感じで、さすが東京大学出身の人が作ったという感じの問題集ですね。

私も「寄せの手筋168」を3回読み、今回この「寄せの手筋200」の2回目を1年半ぶりに読みなおしました。

2回目を読んだ時の解答結果は以下の通りです。
寄せの手筋200の解答結果

将棋・ひと目の必死(書評)

必至問題集

対象棋力:将棋倶楽部24の3級以上
阪田大吉の満足度:80%


将棋の名作ヒットメーカーである金子タカシさんが1990年代に書いた「ザ・必死」と「詰みより必死」から70題ずつを厳選し、新題40題を加筆した話題作がこの「将棋・ひと目の必死」です。

特徴は問題図の多くが桂、香を盤面隅っこの方に配置した実戦形になっているです。

その難度は実際に私が解いてみた結果をまとめた下記の表が参考になると思います。

将棋・ひと目の必死 解答結果

3手必死までの90題は将棋倶楽部24の5級前後(町道場初段前後)の棋力があれば楽しめると思います。

5手必死、7手必死は将棋倶楽部24で初段前後(町道場の三段前後)の棋力があれば楽しめるでしょう。

9手以上の必死というのは、県上位レベル以上の方々向けです^^それらの問題を15分以内に次々正解できるのであれば、四段の力が充分にあると思います^^


つまり、将棋倶楽部24で初段(町道場三段格)の私にとっては、180題のうち165題は充分に楽しめる問題だったということです。

実際、この「将棋・ひと目の必死」を読んで一番楽しめるのは将棋倶楽部24で初段前後の人だと思います。9手以上の必死は将棋倶楽部24で初段くらいの棋力では正解にたどりつくのが難しいとは思いますが、強くなるにはそういう問題を解くことも少しならば必要だと思います。

問題図は実戦形とは言っても、囲い系の問題図テンコ盛りだった「寄せの手筋200」ほどは実戦形ではありません。しかし、強くなればなるほど、いろいろな局面で臨機応変に正確に対応する力が要求されてきますので、有段者がこの「将棋・ひと目の必死」を読めば終盤のよい練習になるのはまちがいないです。(手順自体はラストの180問以外全て実戦的)

誤解を恐れずに言うならば、将棋倶楽部24で4級前後(町道場初段前後)の人に効力を発揮するのは「寄せの手筋200」で、将棋倶楽部24で初段以上(町道場三段以上)の人に効力を発揮するのが「将棋・ひと目の必死です。実際、「将棋・ひと目の必死」の方が難度が高いです。(「凌ぎの手筋186」よりも難度は上です。)

おしむらくは、本のタイトルです。制作者サイドも各章のはじめに「ひと目」で解くことが難しい旨を連発しており、では何故そのタイトルにしたのだろうかという感が否めませんでした。マイコミの「ひと目」シリーズは級位向けの問題集が多いのですが、この「将棋・ひと目の必死」ははっきり有段者向けです。

その点を除けば、この「将棋・ひと目の必死」が良書であることはまちがいありません。

1050円で実戦形のクウォリティ高い問題が180題も収録されているのですから^^

必死は受けの一手を見つけるのが詰め将棋よりも難しく、終盤力強化にとても役に立ちます。

「詰みより必死」と「ザ・必死」を持ってない方で将棋倶楽部24の初段前後の方にはおすすめの一冊です。

最後に絶版された金子タカシさんの本の全てが、オークション等で高値で取引されていたことも付け加えておきます^^(もちろん「詰みより必死」と「ザ・必死」もです)



各章を私が解いた激闘記は下記のアドレスで読むことができます^^!

将棋・ひと目の必死 1手必死にチャレンジ

将棋・ひと目の必死 3手必死にチャレンジ

将棋・ひと目の必死 5手必死にチャレンジ

将棋・ひと目の必死 7手必死にチャレンジ

将棋・ひと目の必死 9手以上の必死にチャレンジ

必至基本問題集(書評)

必至問題集

対象棋力:将棋倶楽部24の7級以上

阪田大吉の満足度:
80%


武市先生の必至問題は将棋世界2009年4月号の別冊付録(「寄せのトレーニング3手必至」)で解いたことがあるのですが、マイルドな難易度で良い印象を持っていました。

この本は5手必至が中心になっているので、難易度が高いのかなと思っていました。しかし、実は!

ぼくが実際に解いた解答結果は下記の通りです。

必至基本問題集書評


1手必至はウォーミングアップのようなもので、3手必至と5手必至がこの本の主体です。

3手必至の難易度はといいますと、全体的には青野先生の「精選必至200問」と同レベルということになります。最初の6問は1分以内にわかる問題でしたが、以降は2~3分考えた問題が多く、時々10分以上考えるような問題がありました。参考までに、3手必至でぼくが10分以上考えた問題は第25問、第30問、第45問、第47問です。

1手必至と3手必至は1ページ2問掲載でノーヒントだったのですが、5手必至は1ページ1問掲載で問題図の下に一言だけヒントがありました。また、5手必至問題に限っては、難易度が☆、☆☆、☆☆☆(☆の数が多いほど難しい目安)に分けられており、ランダムに出題されているのですが本の後半に進むほど、☆の数は増えてきます。

さて、鋭い方はお気づきだと思いますが、ぼくの解答結果で3手必至と5手必至の平均考慮時間が変わりません。はっきりとした理由があります。先に述べたように5手必至の方にはヒントがあり、それが問題を解決するのに決定的だったりするのです。目立つように書かれてありますので、見たくなくとも視界に入ってくると思います。

余談ですが、5手必至問題の☆☆☆の難易度は確かに難しい問題が多かった中、第112問だけは「なんじゃこりゃ?」と狐につままれたような気持ちになりました。どこに大技が隠されているのか解いている最中に悩んでしまいました。率直に言えば、最高難度の印が付いてるのに、超簡単でした^^;

この本を読むまで、5手必至というものにアレルギーがあったのですが、この本の5手必至問題は5手必至の入門レベルとして良い感じだと思います。ヒントがあるというのも簡単になっている主要因なのですが、もうひとつ理由があります。他の必至問題集では必至完成図から8手くらい読まないといけなかったのですが、この本の問題は必至完成図からほとんどが4手くらいしか読まなくていいのです。わかりやすく言うと、必至完成図から、玉型最善の受け⇒王手⇒同受け駒⇒同攻め駒⇒ハイ!詰み上がり!、なのです。ですから、5手必至といっても、結構簡単だったするのです。

問題図は、囲いを意識した、という問題はほとんどありません。かといって完全にパズルかというと、そうでもないです。実戦で使えそうな手筋もたくさん問われていますので、寄せの練習になります。

全体的にはこの本の問題は将棋倶楽部24で1級前後のぼくにとって、ちょ~~~どよい、ドンピシャリの心地よい難易度でした。
上にも書いたように5手必至問題でも、ほとんどが9手くらいしか読まなくも解けるわけで、しかも最後の2手は同受け駒⇒同攻め駒なので、実質は7手先を正確に読む力があればこの本の大部分を楽しむことができます。言葉を変えれば、普通の7手詰めを苦にしない人ならば、この本を充分楽しめます。対象棋力を将棋倶楽部24の7級~、ヤフーの紫~、としましたが、7手詰めを苦にしない人ならば、読むことに問題はないです。ぼくの偏見によれば、暇つぶしに楽しむならば将棋倶楽部24の初段前後(ヤフーのオレンジ)、強くなるために使うならば将棋倶楽部24の5級前後(ヤフーの紫)だと思いました。

あとがきに「詰めろの選択よりも、玉型の最善の詰めろ逃れの発見が大変だったかもしれません。」と書かれてありましたが、まさにその通りの問題内容で、受けの妙手を発見することで充実感を味わえた気がします。ギリギリただ捨てではないような手数を延ばすだけの受けの一手もあったのですが、いずれにしても、最善の受けを見つける練習になったのは事実です。

最後に、この本はぼく好みです。青野先生の「精選必至200問」や沼先生の「1手・3手必至問題」が好きだったという人は、難易度はそれらの3手必至問題と同レベルですし、「買い」ではないでしょうか。

寄せの手筋200(書評)

必至問題集

対象棋力:将棋倶楽部24の12級~四段

阪田大吉の満足度:99%


この本は、1988年に発売された名作「寄せの手筋168」の改訂版です。(発売している出版社が違うので改訂版というのかどうかはわかりませんが。)「寄せの手筋168」と言えば、寄せの本の中では伝説的な本であり、絶版されてからはネットオークションで、中古本が5000円前後の価格で取引されていました。(これを書く、たったの2週間前までその状況でした。)
このブログでも、「寄せの手筋200」が発売されるという記事を書いたのですが、その反響は凄かったです。同時期に発売された「変わりゆく現代将棋」「佐藤康光の石田流破り」という強力ラインアップよりも数倍の注目度がありました。

さて、この本は実戦ですぐに役に立つ必至手順(数問即詰み有)を問う問題が系統別に200題収録されてあります。(全てが部分図)

約150題が「寄せの手筋168」からの問題で、他の問題の大半はこの本の著者が書いた「ザ・必死」「詰みより必死」からの問題でした。初めて見た問題も数問だけあったようです。「寄せの手筋168」からカットされていたのは、それを読んだ人ならわかると思いますが、強烈に難しい実戦問題全部と発展問題と応用問題が数問です。

さっそく全問を解いてみた結果は、下の表の通りです。

寄せの手筋200書評


基本問題というのは主に「寄せの手筋168」の基本問題と必須問題で構成されていて、その本の棋力の目安でいくと4級から初段くらいを対象にした問題です。将棋倶楽部24の棋力でいうなら、12級から5級くらいの問題といったところでしょうか。

応用問題は「寄せの手筋168」の応用問題と発展問題で構成されていて、その本の目安では二段から四段を対象にした問題です。将棋倶楽部24でいうなら4級から四段を対象にした問題といったところです。7手必至以上の問題がたくさんでているので、なかなか難しいと思います。間違った問題も多くは正解筋を見つけることはできたのですが、玉方の最善の受けを最後まで正確に読み切ることができませんでした。初めて読んで9割正解できれば、めちゃめちゃ強いと思います。

復習問題は、「寄せの手筋168」に載ってない問題ばかりで構成されていて、第1章から第9章までの各章終りに2題ずつ出題されています。ここは難しい問題は少なかったです。

上の表で注意してほしいのは、ぼくは「寄せの手筋168」を3回読んでおり、1か月ほど前にも読んでいます。ですから、見た瞬間答えが出る問題が多かったわけで、初めて読む人は、私と同じくらいの棋力でももっと時間がかかるかもしれません。

全体を通しての感想ですが、やはりこの本は将棋ファンにとって不朽の名作になることは間違いないです。実戦ですぐに使える寄せの基本手筋がてんこ盛りなのです。

「寄せの手筋168」と比較すると、絵がなくなり、殺風景な感じになったのですが、問題自体は難しすぎるものがカットされ、そうでないものが増量されたわけですから、より実用度を増したと思います。

私の感覚では、将棋倶楽部24で5級くらいの人がワンランク上を目指すのに一番いいのかなとも思います。というのが、私は4~5級の頃「寄せの手筋168」を初めて読んだ時に、この本の「応用問題」に当たる部分は、かなり難しいと感じました。今でも上の正解率ですから、結構難しいのです。基本問題の半分くらいに相当する部分(寄せの手筋168の必須問題にあたる)もそんなに簡単でないと思った記憶があります。実際、この本の基本問題をスラスラ解けるようになるだけでも、終盤力が向上すると思います。

「寄せの手筋168」を読んだことなく、初段(道場又は24どちらも可)を必ず突破するという強い意志がある人は、この本が目標実現への最適な教科書となることでしょう。帯にも「級位の方へ 本書で寄せの基本手筋をほぼマスターできます。」と書かれてありますが、それはかなり本当です。もちろん有段者も一読の価値有ります。(というか「応用問題」は有段者向けです。)

寄せの手筋168(書評)

必至問題集

対象棋力:将棋倶楽部24の12級~四段、ヤフーの青~橙

阪田大吉の満足度:
90%


今さら説明するまでもないくらい有名な本です。読んだ多くの人が最高ランクの評価をつけている、そういう将棋の本がこの「寄せの手筋168」です。

1988年に発売されたこの本について、ぼくは2002年にそのうわさを知ったのですが、その時には「時既に遅し」という状況で、近所の本屋にはあるはずもなく、ネット上のオークションでも高騰中でした^^;

ところがその年、とある有志のある方が、将棋倶楽部24をはじめとしたあちこちの将棋サークルの掲示板で呼びかけ、復刊ドットコムというサイトで、復刊が実現しました。正確な数字はわかりませんが、300冊程度だったと思います。私もその時買いました^^

もともと定価が1000円だったのですが、復刊された時は1800円で購入し、表紙は変わり、中身もコピーだったのですが、内容は全く同じものなので、とてもいい買い物をしたと満足したのを思い出します^^
復刊されてそう長くしないうちに、復刊本も手に入らなくなり、現在再びネットオークションで高騰中です^^

さて、この本がどういう本かと言いますと、実戦ですぐに役立つ必至手順が部分図の問題形式で168題、系統別にまとめられて紹介されています。必至手順と書きましたが、数問だけまるで引っ掛け問題のように即詰みのある問題が登場します^^
問題の難易度については将棋倶楽部24で初段(アマ三段クラス)のぼくが、実際に解いた結果が参考になると思い、表にしてみました。

寄せの手筋168書評


この本の目安によれば、基本問題が4級ぐらい、必須問題が3級~初段、応用問題が二~三段、発展問題が四段以上ということです。ぼくの体感では基本問題が将棋倶楽部24の10級前後、必須問題が5級前後、応用問題が初段前後、発展問題が四段以上といったところでした。

5分以上考えた問題は少なかったのですが、発展問題と実戦問題は30分考えたとしてもほとんど正解率は上がらなかったと思います。発展問題は9手必至前後のものばかりで、かなり難しいです^^;

基本問題と必須問題は1手必至や3手必至が中心に構成されており、有名な形が大半です。応用問題は5手必至と7手必至が中心になるのですが、私の棋力でも考えれば何とかなりそうなレベルです。

中全体を通してのレベルは、アマ初段前後の方、将棋倶楽部24で5級前後の方、ヤフー将棋で紫の方が読むのにピッタリのレベルだと思います。上の表を見てもそのくらいの棋力の方を対象とした問題が中心に構成されているのがわかります。

実際私がこの本を初めて読んだ時は、将棋倶楽部24で5~6級だったのですが、結構難しい本だと思いました。将棋倶楽部24で初段になり、1年半ぶりに読んだのですが、やや簡単に思えました。(まあ、読むのが3回目ともなれば、感覚的に覚えている問題も少なくはなかったのですが^^;)

最後に、この本の何が素晴らしいのかと言いますと、形を暗記していれば実戦で即使える手順がてんこ盛りなのです。

他の本でも扱われている問題がたくさんあるのですが、1冊の本としてこれほど寄せの重要手筋が凝縮された本は類少ないのでないかと思われます。

アマ初段前後の方が、この本を繰り返して読めば、間違いなく棋力向上を望めますが、「寄せが見える本」や「光速の寄せ」といった棋書でも代用が可能であることも付け足しておきます。

精選必至200問(書評)

必至問題集

対象棋力:将棋倶楽部24の7級~五段、ヤフーの紫~赤

阪田大吉の満足度:
80%


著者の青野九段は鷺宮定跡の創始者でコテコテの居飛車党として知られています。以前は棒銀と鷺宮定跡の本をよく書いていました。最近は「後手番一手損角換わり戦法(創元社)」「9級から初段までの基本詰将棋(成美堂)」という本を書いています。

さて、青野九段の最新作「精選必至200問」ですが、これは期待通りのとても素晴らしい問題集です!

前半1手必至が100問、後半に3手必至が100問、1ページに2題ずつ、1行のヒント付きで出題されています。多くの問題が、香車が1筋に配置されていたり、桂馬が2一に配置されていたりする、いわゆる実戦形です。

問題集の場合、一番肝心なのは難度なのですが、私が解いてみた結果は下の表の通りです。

精選必至200問書評


補足しておきますと、同じ手数の問題でも後ろに進むに従って、難問が出てくる確率が上がりました。
難度がどんどん上がっていくというよりも、簡単な問題と難しい問題がランダムに出てくる中で、後半に進むに従って、難問が出てくる確率が上がるという感じです。

1手必至については、5分以上考える難問は第50問目まではひとつもありませんでした。第51問目~100問目までの間には8つありました。
特に難しかったのが第60問と第96問で、その二つは20分ほど考えましたが、答えが見つかりませんでした。どちらも必至完成後に玉型が最善の受けをしたならば9手詰めが残る難問でした。

3手必至では、10分以上考えた問題が全部で13問ありましたが、なかでも第157問、第190問は、20分近く考えても答えが見つかりませんでした。後半は、1つの問題の中で7~11手詰めを2~3通り読み切らないと解けない難問が多かったです。

それから、第136問は2手目に△2四香と受ければ解答図とは異なる5手必至になってしまうようです。出題ミスについてはそれくらいしか気付きませんでした。(香車が限定打でなかったり、受けに使う駒が解答以外の駒でも良いものは少ないですが幾つかありました。)
また、解説についてはやや少ない気がしました。ぼくが弱いだけかもしれませんが、私の誤った答えに対する、「なぜその手がダメなのか」という解説は半分くらいの確率でしか書かれていなかったです^^;

平均考慮時間と正解率から判断しますと、1手必至は全体的には5手詰めよりやや難しく、3手必至は7手詰めよりもやや難しかったと言えます。どちらも最初の方は一目で解けるような問題が並んでいるのですが、先にも書いたように、後ろに進むに従って難問に出くわす確率が上がります。

必至問題は、詰将棋に比較すると、玉方の受けの最善手を読み切るのが難しいので、寄せの練習には最適です。

難易度的には、強くなりたいアマ初段クラス(24の5級前後)の方、気軽に必至問題に取り組みたいアマ三段クラス(24の初段前後)の方にピッタリです。
勝手な予測になりますが、アマ初段クラス(24の5級くらい)の方が解く場合は、上の表の数字の倍くらいの時間がかかるかもしれません。

それにしても、これだけ素晴らしい問題集は少ないです。本のタイトル通り精選必至200問でした。
欲を言えば、囲いにこだわった問題がもっと多ければ、もっと素晴らしかった気もしますが、これはこれで、必至をかける良い練習になりました。
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