難易度:★★☆☆☆☆☆☆☆☆
満足度:★★★☆☆
1手詰と3手詰が200題収録された詰将棋作品集です。
私の棋力(24で2級)では、ほとんどの問題が30秒以内、難しくても1分くらいで解ける問題ばかりでした。
(恥ずかしながら、問題71は、解くのに大苦戦しました。間違ってしまった1手詰もありました。)
集中して取り組めば、5時間くらいで全問を解き終えられるくらいの内容でした。
比較的にひねくれた問題が多いのですが、1手詰と3手詰しかありませんので将棋倶楽部24で15級以上の方ならほとんどの問題が正解までたどりつけるのではないでしょうか。
本の構成としては見開き2ページでノーヒント4問の出題は、5手詰ハンドブックと同じ構成で個人的には好きなのですが、表紙で「超初心者から」をうたっているのであれば1ページに1問掲載の方が解いた満足感を持たせやすいと思います。
全体的に動かすと開き王手がかかる駒を、玉方の駒の利きがある場所に動かせば解決する問題が多かったです。そのような大技は、実戦ではあまり現れないので「読み」を鍛えることはできますが実戦での即効性は少ないと思います。
困ったのは問題95が不詰問題であったことと、「サプライズ満載の3手詰」と書いてある章の中の問題197が1手詰であったことです。後者はある意味サプライズでした。「柿木将棋」と「激指」で確認したので間違いないと思います。そういうのはかなりの減点ポイントです。
全体的に同じくらいの難易度のものばかりで、その点は好感を持てました。
本書は“パズルとしての詰将棋”の入門書的な位置付けではないでしょうか。
最後に「あとがき」は文章は短いですが、上達に役立ちそうなことが書かれてありました。