ボナンザは持ち時間が増えるとどれだけ強くなれるのか(bonanza2.1編)

コンピュータ将棋
前回はBonanza2.1(2006年公開)とBonanza6.0(2011年公開)が私のPC(coreduo メモリ2G)のもと、30秒将棋でどのくらいの棋力差があるのかを実験しました。

結果はBonanza6.0の29勝3敗でした。

全幅探索のbonanzaは検証する局面の数が増えるほど強くなると言われています。

そこでbonanza2.1の方だけ持ち時間を240分(秒読み60秒)に設定し、再び32局を対戦させてみました。※第2回電王戦を占う意味もあり、持ち時間はそれに合わせました。

持ち時間が約10倍になったbonanza2.1はどのくらい強くなるのかとても興味深いところ。

これまでありそうでなかったその実験結果は如何に!?

※1局5時間かかるような実験を32局もやった人は日本でもほとんど居ないはず(^^)。

Bonanza2.1 VS Bonanza6.0
持ち時間:(bonanza2.1⇒240分 秒読み60秒 bonanza6.0⇒1手30秒)


※フラ盤左下のプルダウンメニューより棋譜を選ぶことができます。

※使用したPCはcoreduo(メモリ2G)

※前半16局はBonanza2.1の先手。後半16局はBonanza6.0の先手。

※マイボナで起動。双方1スレッド使用で投了値は5000に設定

結果はbonanza6.0の26勝6敗(先手番で12勝4敗、後手番で14勝2敗)

※Bonanza2.1の勝局は第10局と第16局と第21局と第23局と第26局と第30局


30秒将棋の時よりもbonanza2.1の勝ちが三つ増えました。

最初にbonanza2.1の先手番16局をやった時は2勝しかしなかったので、持ち時間10倍ではあまり変わらないのかと思っていたら、後手番16局で4勝と予想外の展開でした。

いずれにしても持ち時間を約10倍にすることで強くなることが判明。

勝ち数が一つしか変わらないのであれば誤差の範疇だと思いますが、32戦のうちの三つ増えているのでやや強くなったと判断してまちがいないでしょう。実際、持ち時間30秒の時よりも善戦した内容が多かったです。

持ち時間を約10倍にすることで将棋倶楽部24の点数に例えると75点の棋力アップ。

この結果は処理速度が10倍になると同じ持ち時間ならば75点の棋力アップになることを意味します。
※ヒント「検証する局面の数 = PCの性能 × 時間」

さらに持ち時間を10倍にした時に75点上がると仮定すると、「検証する局面の数=PCの性能×時間」が元の100倍になった時に150点アップするということになります。


将棋はひとつの局面に平均80通りの指し手があると言われています。

全幅探索のbonanza2.1が1手先を完全に評価するためには約80の局面を探索する必要があります。

単純に2手先は80×80=6400通り

3手先は80×80×80=51200通り

つまり全幅探索のbonanza2.1の場合、一手多く読むには「PCの性能×時間」が元の80倍にならないといけないわけです。

そう考えると「検証する局面の数=PCの性能 × 時間」が元の100倍になった時に150点アップは妥当だと思いますが如何でしょうか?

参考までに第22回世界コンピュータ将棋選手権で2位だったpuellaα(元ボンクラーズ)の処理速度が私の低スペックPCの約30倍。100倍にすることが如何に難しいことであるかがわかるでしょう。(なお、コンピュータの専門家のあいだでは、CPUの処理速度の向上は5年で約10倍が定説)


次にbonanza6.0でも上記の仮説を適用できるのか否かを実験してみます。

というのが、bonanza6.0は全幅探索だけでなく、選択的探索も採用しているハイブリッド型なので、bonanza2.1の時とは違う結果が出る可能性が高いからです。

ちなみに、bonanza6.0の1秒間での探索数はbonanza2.1の3分の1を少し上回る程度です。(※探索数はbonanza2.1の方が遥かに多い)


※全幅探索=一つの局面から1手先、2手先、3手先・・、に現れる全ての局面を評価し最善手を探す方法。

※選択的探索=評価不要だと判断した局面は切り捨て(枝刈りというらしい)、残った局面から最善手を探す方法。


まずはbonanza6.0とbonanzaFelizで30秒将棋を32局やってみます。

その二つのバージョンにどのくらいの棋力差があるのか、それ自体に興味がある人も多いのではないでしょうか。

時間が掛かる実験ですので、結果を報告するのは随分先の話になることをご了承下さい。
関連記事
記事タイトルとURLをコピーする
コメント
コメント投稿

トラックバック