難易度:★★★★★★★★★☆
満足度:★★★☆☆
内容
週刊将棋の詰将棋ロータリーに掲載された伊藤果七段の詰将棋110題。7~17手詰め全110題。
構成
1ページ1題。ヒント有。めくって次のページに解答解説。
書評
プロ棋士の中でも詰将棋作家として有名な伊藤果先生の短編詰将棋集。手数に比して難易度は高めです。
私が1題に要した平均時間と正解率は下の通り。
棋力→将棋倶楽部24の初~二段
項目 | 問題数 | 平均時間 | 正解率 |
---|---|---|---|
7手詰 | 20問 | 9分11秒 | 95.0% |
9手詰 | 20問 | 10分49秒 | 80.0% |
11手詰 | 30問 | 16分43秒 | 80.0% |
13手詰 | 30問 | 22分02秒 | 70.0% |
15手詰 | 5問 | 20分47秒 | 100.0% |
17手詰 | 5問 | 35分17秒 | 100.0% |
TOTAL | 110問 | 16分45秒 | 81.8% |
駒数は盤面・持ち駒を併せて12~13枚くらいの問題が多かったです。
玉の位置が四段目以上の問題図は少なく、奇抜な駒配置の問題もほとんどありません。
これだけ書くと普通なレベルの詰将棋集に思えるかもしれませんが、実は結構な難問集。
合駒問題が多く(全体の約3割)、妙手や妙防を問う凝った問題が多いため、たくさんの変化を読む必要があり、何手詰めかがわからなかったならば、正解率はさらに下がったと思います。
私の場合、合い駒が二通りあるように思えた時は必ず片方に駒余りの変化別詰めがありました。深く正確に読まなければ作意手順を発見できない問題が多いのです。
1つの問題で二度の限定合いを問う問題もありました。
7手詰めや9手詰めを解いている時は、その難しさに心が折れそうになりましたが、11手詰めを解く頃にはこんなに合い駒問題が多い本は珍しく、良い問題集のような気がしてきました。
私はこの本を読み終え、十手台の問題を解くことに「恐れ」がなくなりました。
変化が多く骨のある問題を求めている方にはおすすめの一冊です。
私には少し難しかったので満足度を星3つとしましたが、私よりも詰将棋力が高ければ満足度は上がるはず。
第70問とラスト第110問は伊藤先生の作風がにじみ出た傑作だと思います。
目次
第1章 7手~9手詰
第1問~第20問―7手詰
第21問~第40問―9手詰
第2章 11手詰
第41問~第70問―11手詰
第3章 13手~17手詰
第71問~第100問―13手詰
第101問~第105問―15手詰
第106問~第110問―17手詰
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