H-Paris
(3097)
(3097)
※フラ盤:©三間飛車のひとくちメモ
2004年のデクシ伝説以来、2番手に100点以上引き離すような超人は登場していません。
横行するソフト指しが五段以下の方々から点数を吸い上げてはそれを強豪たちに献上するの繰り返しで、高段のレートはインフレになり3000点越えも今では珍しいことではなくなりました。
2008年5月、当時まだ2700点台ではありましたが勝率9割を超える圧倒的な強さで大物を予感させるユーザーが現れました。その名はH-Paris八段。H-Paris八段の戦いぶりを見た人で、デクシ再来を推測した人は少なくなかったようです。
共通項は比較的多彩な戦型を指せること。居飛車が得意。流行の戦型を指したがる。登場した時にはすでにずば抜けて強く、過去に進化の過程がない。などなどです。
その後勝率は7割台になりましたが、ずば抜けて強いことに変わりはなくデビューから2ヶ月で3000点を超えます。そして来る2008年9月27日、3090点まで点数を伸ばしたH-Paris八段は中飛車の雄e-yazawa4八段に勝ち、その点数は3097点となり将棋倶楽部24の最高R保持者となりました。そしてすぐに前人未到の3100点台に突入します。デビューから5ヶ月弱のことでした。(上が最高R3097点達成の棋譜)
ただ確かに周りに比べて圧倒的に強かったのですが、デクシ八段が当時神の域と言われた2800点を200点超えたのに対し、パリス八段は現在神の域と言われている3000点を100点超えただけですし、倒した超強豪の数もデクシさんに比べると随分少なめです。
ですから、デクシ伝説再来というにはやや物足りない部分があったと思います。
3100点を超えてしばらくの間将棋倶楽部24からは姿を消していたのですが、最近になって再び対局室に現れているようです。虎視眈々と最高R保持者奪還を狙っているのかもしれません。そういえば最高R保持者に返り咲いたという人は居ませんので、パリス八段には是非その偉業を達成してほしいところです。
※この記事は2009年9月12日に「将棋の棋書レビュー」に掲載したものをリメイクしました。
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