将棋人口の推移について考える

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レジャー白書によると将棋を年に1回以上遊んだ人の数は下記のように推移しています。

※単位は万人
将棋人口

参考:麻雀人口と市場規模 ~レジャー白書2014より(麻雀フェスタ)
http://www.mj-festa.com/2015/01/13024811.html

2008年から2009年にかけて大きく増加しているのは、調査方式をそれまでの用紙に直接書いてもらう方式から、インターネットで回答してもらう方式に変えことに影響と分析されています。

表からは2009年から将棋人口が減少傾向にあるように見て取れます。

実は2008年までも減少傾向でした。

ところで、最近のインターネット将棋対局場が減少傾向にあるのかと言うと首をかしげます。

2009年頃、インターネット将棋道場と言えば将棋倶楽部24とヤフー将棋、あとはハンゲーム将棋弐くらいでしょうか。他にもありましたが、常時500人以上がログインしている場所はそのくらいだったと思います。

現在のそれらの対局場は確かに少しばかり減っている気もしますが、それは将棋人口の減少によるものではなく、将棋ウォーズ、将棋クエスト、将棋オンラインといった新しい将棋対局場が登場したからです。

つまり、インターネット将棋対局場で判断すると、2009年と2013年では将棋人口が半減どころが倍増しています。

コアなファンは増えたのかもしれないけどライトなファンが減ったと無理矢理こじつけてみても、ライトなファンが圧倒的に多いニコ生将棋番組の視聴者数が減ったという実感は全くありません。これもまた、むしろ増えているのではないでしょうか。

ならば、どの角度から見た時に将棋人口が減っていることを証明できる資料があるのか。

これ、レジャー白書からの数字しかないんですよね。

百歩譲って、横ばいよりも少し右下がりになっていたとしても、半減を実感できるものがありません。

特にレジャー白書では2011年が激減したことになっていますが、その年は電王戦が始まった年で将棋に興味を持った人が増えているはずです。しかも、電王戦を5対5でやることになった準備期間で少なくともネット上では滅茶苦茶盛り上がっていました。

上の資料でおもしろいのは、将棋に限らず、麻雀や囲碁も同じような割合で減少しているという点。その点が解せないと言いますか、非常に不思議。

将棋、麻雀、囲碁といった頭を使うゲームに興味がある人が、他にどのゲームに乗り移って行ったのか?

おもしろいことに、パチンコやTVゲームも軒並み減少傾向。

年配の方が増えている日本で、囲碁・将棋が減少傾向になっているというのも違和感があったりします。

2009年から2013年に将棋の人口が半減したことを説明できる方は居ますかね?

私はそんなことあり得ないと思う先入観が強すぎるためか、説明不能でした。



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コメント
  • 追記
    2015/07/19 06:49
    調査結果で「将棋」にインターネット将棋や将棋ゲームが含まれているか不明。
    インターネット調査であることを考慮してインターネット将棋は除かれている可能性あり。
    将棋ゲームもTVゲームでカウントされている可能性もある。
  • サンプルに変化があったのでは
    2015/07/19 06:22
    ■2011年の急激な減少については震災が原因
     ・被災により余暇に回す金と時間の減少
     ・被災地以外でも省エネ推進と自粛ムードによる余暇の減少


    ■2011年以降の減少(特に2012→2013)については、サンプルに変化があった可能性がある
     ・総務省のインターネットの利用に関するデータ
      http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/field/tsuushin01.html
      の「端末別にみた個人のインターネット利用者数・比率の推移」
      を見ると、2012→2013でPCによるインターネット利用者数が400万人↓、
      逆にモバイル端末によるインターネット利用者数は400万人↑している。

      2010~2013の推移は以下の通り
           2010 2011 2012 2013
      PC端末 8,706→8,222→8,214→7,849
      モバイル 7,878→7,603→7,788→8,167

      レジャー白書の調査がPC端末からのみを対象にしているとすると、
      訪問調査からインターネット調査に変わった2008→2009ほど急激ではないにしろ、
      「PCのみ」「PCとスマホ」から「スマホだけ」へのライフスタイルの変化に伴い
      サンプルの特性も変わってしまった可能性がある。

    #インターネット利用者数400万人の増減だけで競技人口が180万人減という調査結果になるとは考えられないので他にも原因はあると思うが、レジャー白書の調査が現実世界を推定できるように正しくサンプリングしているかについてはかなり疑問
  • 2015/07/15 19:20
    ド素人です

    別に直近の傾向として減少してるという実感はないけど、そもそもそんなにいるの、っていうところで引っかかります

    600万人って、赤ちゃんから老人まで、男女含めて、国民のまあだいたい20人に一人ってことですよね。そんなに多くの人が一年以内に将棋を指したことがあるとは個人的にはまったく思えない

    試しにどっかの駅前でランダムに200人に聞いて10人が、はい、と答えるか。自分にはとてもそうは思えない。(千駄ヶ谷駅前は別 w)

    具体的にどういうふうに調査してるんですかね。どういう対象者(年齢、性別、住所、所得等)を何人どういう方法で選んで、何倍して国民全体に換算してるとか

    こういう数字って関連業界がマーケティングの根拠にするのに使うのに必要なわけですよね。その時点で信憑性がどうかなって思ってしまう

    だいたい2009年にネット方式にしたから倍増って時点で、ねえ…

    以上、素人意見、失礼しました!
  • No title
    2015/07/15 19:20
    連盟の愚策、騎士の甘え、コンピュータ将棋の進歩ってところでしょうか。

    連盟の愚策
    金がほしいばかりに竜王戦を創設し、、名人と並ぶ序列1位はまずい。
    名人の相対的価値低下、どちらが強いのかわからない。
    それでは面白くないと思う。名人をたんなるタイトルの一つという
    騎士もいるくらいでは、名人=棋界の地盤低下を招いた。

    騎士の甘え
    フリークラスが咲いたるものでは無いか。弱い人も騎士になった以上
    対局だけでの収入を求め、強い人はもっと収入を求める。
    ただ考えてほしいのが将棋がそこまでメジャーなのかどうか。
    たとえ話だが国内で野球は何億ともらえるが他のスポーツは・・・。
    普及活動にがんばってないとは言わないが、現実は厳しい。

    コンピュータ将棋の進歩
    これが大きいかも。コンピュータと指せば人側はともかく
    たんなる棋力比べだ。おもしろいのだろうか?
    いずれ人は追い抜かれる。そんなものに価値があるとは思えない。
    羽生さんや渡辺さんが出ていない。連盟はなぜ無理矢理出さないのか。

    結論
    棋力比べから勝負に戻すべきでは。
    少なくとも中原米長くらいまでは白かった。古書などを見る限り。
    最近の騎士はコンピュータの進化に伴う将棋の進歩を自分達が
    強くなったと勘違いしている。大橋宗桂でも現代に生を受ければ
    どうなていたことか。現代騎士は十二分に考えられたい。金金言わずに。
  • No title
    2015/07/15 00:21
    ドワンゴが将棋取り上げる動きがある年まで
    将棋人口が減っているのは確かなんではないでしょうか?
    人口が減っている、もしくは人気が落ちている、と言うべきか。

    具体的に言うと
    そうでなければ、新聞社がスポンサーを降りたり主催をしなくなったり
    各紙の将棋欄が無くなったりとかしないのでは…
    新聞社自体、将棋じゃ稼げなくなったという面もあるかと思いますが…。

    あと、将棋センターの人口が減ってきている。というのがデータにあったと思います。
    昔からある建物でタバコなどもあり不衛生だし、
    ああいう雰囲気ですから、精神衛生上も良くないって感じで。

    近年では新しくきれいな道場作ったりの動きがありますね
    橋本さんなんかは将棋BARをやったりとか。


    ・新聞社の将棋の扱いの減少
    ・将棋センターの人口の減少

    まとめると言った所でしょうか。

    具体的な年代は分かりませんが
    (2010年前後…?)までアプリもネットもドワンゴも
    将棋を大仰に扱ってなかったかと思います。

    ここ数年はご指摘の通り、アプリなどの対戦が増えているので
    データの数字ほど将棋人口は減っていない(むしろ増えている?)と思いますね^^
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