B000J8I0GE将棋に強くなる本―好敵手には読ませたくない (1979年) (ハウブックス)
柿沼 昭治
金園社 1979-04

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対象棋力:将棋倶楽部24の4級~
阪田の満足度:★★


内容は前半3分の2が将棋に強くなるための序盤・中盤・終盤の考え方で、後半3分の1が40年前に流行っていた戦型一通りの駒組み又は仕掛け段階の解説と、アマ強豪だった著者の自戦記です。

初段になりたい人や、それ以上に強くなりたい人に共通する、将棋の強くなる考え方がいろいろと書かれてあるのですが・・。

図面だけを見ても手番がわからないので自分なりの答えを用意し難く、手順は長くて難しく、結果図の本に書かれている形勢判断と激指のそれとは違うこともしばし。(互角?先手勝勢?と思うことが少なくないので、激指を引っ張りだしてきたら「やっぱり」という感じで、如何にも昭和の本)

本筋とされる手順で5手詰めの見落としがあったり(P118)、詰まないとされる局面に実は詰みがあったり(P116)、必至とされる局面に受けがありそうだったり(P131)、難しい手順のわりにそういうことがしばしばあるので、「なんだかなぁ」という気になったのは否めません。

なお、40年近く前の本なので、第4章と第5章の戦型解説が、あまり見ない形のものばかりなのは仕方ありません。

強くなるためのヒントは確かに幾つも書かれてはいるのですが、それが難しい図面解説の中に埋もれてしまっている、そんな感じでしょうか。級位の人が読んでも、途中で挫折すると思います。

私の結論としては、この本は40年前のアマ強豪が、どのような将棋観を持っていたのか、それを知る資料だと思いました。著者が強いことはよくわかりましたし、著者と自分の将棋に対する取り組みの違いもなんとなくわかりました。

40年近く前に読んだならば、もっとセンセーショナルなものもあったかもしれませんが、発刊から約40年後に初めて読んだ私の評価はこうなってしまいました。

(レビュアーの棋力:将棋倶楽部24の二段、将棋クエスト10分の三段)



<目次>
序章 将棋で強くなるために(P9~)
第1章 序盤でリードする(P37~)
第2章 中盤をどう戦うか(P75~)
第3章 終盤に強くなる(P105~)
第4章 居飛車対居飛車の戦い方(P141~)
 矢倉戦法
 棒銀戦法
 腰掛銀戦法
 空中戦法
第5章 居飛車対振り飛車の戦い方(P175~)
 三間飛車戦法
 四間飛車戦法
 中飛車戦法
第6章 実戦から学ぶ(P197~P230)
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