第66回NHK杯(羽生三冠vs佐藤六段)の感想 - 将棋のブログ

第66回NHK杯(羽生三冠vs佐藤六段)の感想

6 Comments
12月18日に放送された第66回NHK杯3回戦(羽生善治三冠vs佐藤和俊六段)は、136手で佐藤和俊六段が勝ちました。

棋譜は下記の公式サイトでご覧下さい。

第66回NHK杯3回戦第3局(NHK)


<感想>
序盤は後手の佐藤六段が、なんとノーマル三間飛車。最近では珍しい戦型。

早めの△4三銀(12手)に、まさかトマホークでもやるのだろうかと思ってしまったのですが、そうはならず、藤井システムのような駒組みの後手陣。

序盤の駆け引きで盤上に構築されたのは、先手陣があと少しでミレニアム、後手陣がダイヤモンド美濃。

自分が振り飛車であるためか、その駆け引きにも見応えがあった、序盤戦と中盤戦。

終盤入り口までは互角の攻防でしたが、じわりじわりと形勢が羽生三冠側に傾いていった終盤戦。

そして気付けば、捕まえるのが非常に難しそうな先手玉。先手を指しているのが羽生三冠なので、勝負ありに見えました。

92手、佐藤六段は馬を逃がさず△9七歩!

先手玉の寄りはまだ全く見えない状況。

その状況で、唯一の大駒を逃がさないスピード勝負に出るなんて。

解説の戸辺七段も、その一手を勝負手と表現していました。

その一手で形勢が変わったわけではないのですが、結果的に流れは変わったようです。

鉄壁だった先手陣が見る見るうちに薄くなり、羽生三冠のミスを誘った、そんな感じでした。

佐藤六段が114手△4八銀と、先手玉を挟撃する形を作ってからは、金星を期待する人、羽生マジックを期待する人、全国の将棋ファンがドキドキした時間。そして最後にあったのは金星。

羽生三冠が負けたのは残念ですが、振り飛車を指す棋士が残ったのは嬉しいことで、複雑な心境。

いろいろと話題性のある一局だったと思います。


<コンピュータの形勢判断>
第66回NHK杯3回戦第3局 形勢評価グラフ
※青色は激指14七段+、赤色はGPS将棋
※コンピュータの判断が正しいわけではありません。



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Comments 6

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むーみん  
感動しました!

こんばんは。初めまして!
私もそれを見ていました。
強敵に対してひるまず、積極的にさされている姿勢に感動しました。
いっぺんで佐藤六段のファンになってしまいました。

2016/12/19 (Mon) 02:02 | EDIT | REPLY |   
阪田  
Re:感動しました!

私は三間飛車に興味があるので、ノーマル三間飛車を指していたところも、ポイントが高かったです。

2016/12/19 (Mon) 17:19 | EDIT | REPLY |   
大山十五世  
No title

佐藤六段が馬を逃げなかったところは驚きでした。書かれていた様に、△4八銀の挟撃も見事でした。あの後、先手は2六角打など捻り出しましたが、挽回は難しく感じました。

羽生三冠でも優勢から勝つことは難しいこともあるのですね。悔やまれるのは、玉の囲いが中途半端(?)だったことでしょうか(?)十分固いようにも思えましたが。

今季の羽生三冠は調子が良いのか悪いのか、分かりません。マンネリ化しない様に、いろいろな形を積極的に指している様にも見受けます。もっともタイトル戦にいろいろな棋士が出てくるのもまた面白いです。 以上

2016/12/20 (Tue) 20:28 | EDIT | REPLY |   
阪田  
Re:No title

早指しの中、佐藤六段の勝負手の連発に、羽生三冠も正確な対応が難しかったみたいですね。▲2六角は羽生三冠の勝負手で、コンピュータの形勢判断はあの手を境に大きく後手に傾いているようですよ。

2016/12/20 (Tue) 21:56 | EDIT | REPLY |   
あしたま  
No title

29手目の桂で駒が動きずらくなった。

2016/12/21 (Wed) 00:58 | EDIT | REPLY |   
阪田  
Re:29手目

普通にミレニアムを作る過程だと思うのですが、どうなのでしょう?

2016/12/21 (Wed) 13:39 | EDIT | REPLY |   

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