初段の[実戦]詰将棋150題(書評)

詰将棋の本

難易度:★★★★★★★★★☆
満足度:★★★★☆

内容


3~15手詰全150問。森内俊之九段監修で、著者は「近代将棋」の森敏宏さん。


構成


1ページ1題。手数表示およびヒント有。めくって次のページに解答解説。


書評


7手詰までの最初の45題を解いている時は、サクサク解けて、自分が強くなったような錯覚を起こし、「これは楽しい問題集だ!」と思いました。ところが・・、9手詰以降はなかなか難しく、30分以上考えても正解にたどりつけない問題がチラホラありました。

私の1題に要した平均時間と正解率は下の通り。

棋力→将棋倶楽部24の1500点台。

項目問題数平均時間正解率
3手詰10問21秒100.0%
5手詰15問1分11秒100.0%
7手詰20問3分49秒100.0%
9手詰30問10分14秒86.6%
11手詰30問14分10秒76.7%
13手詰30問15分49秒93.3%
15手詰15問22分48秒80.0%
TOTAL150問10分57秒89.3%


9手詰以降は1分くらいで解けるものも数問あったのですが、11手詰以降には30分以上考えても正解がわからないという問題が結構ありました。

手数的には、先日紹介した「頭の体操 実戦詰将棋を楽しむ」と似ているのですが、この本の方が難易度は高いです。その理由のひとつは合駒問題がたくさん出題されているからです。

表紙に[実戦]をうたっていますが、むしろ作品性を重視した問題が多かった印象。そのためか、正解手順を導き出した時には、技をひねり出した満足感を得られました。

合い駒問題が多いので、「凌ぎの手筋186」に通じるものがありました。9手詰以降を最初解いている時は、難しいためストレスを感じることもありましたが、解いているうちに、本当に棋力を上げたいのなら、将棋倶楽部24で初段付近の私にとっては、このくらいの難易度がちょうどいいのかもしれないと思うようになりました。

1冊を解き終えた時、ワンランクレベルアップした自分が居るような、そんな充実感がありました。


目次


第1章 詰将棋の原点 3手詰・5手詰の問題25題
第2章 シンプルイズベスト! 7手詰の問題20題
第3章 実戦で役に立つ 9手詰の問題30題
第5章 詰将棋のだいご味がある 13手詰の問題30題
第6章 有段者向きの問題 15手詰の問題15題
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