高橋道雄の囲い別詰将棋初段・二段・三段(書評)

詰将棋の本

難易度:★★★★★★★★☆☆
満足度:★★★★☆

内容


美濃囲い、矢倉、穴熊、銀冠など囲い系の問題図、3~21手詰め全150題。


構成


1ページ1題。各問題のタイトルがヒントになっており、問題図の上に「〇分○段」の目安と手数が書かれている。また、問題図の下に「将棋の知識」として、将棋用語が解説されている。めくって次のページで解答解説。


書評


私が1題に要した平均時間と正解率を手数ごとにまとめました。

※出題順は各囲いごとに、短手数の問題から並んでいます。

棋力→将棋倶楽部24の初段
項目問題数平均時間正解率
3手詰1問20秒100.0%
5手詰7問53秒100.0%
7手詰15問1分01秒秒93.3%
9手詰20問5分04秒900.0%
11手詰21問5分23秒85.7%
13手詰25問6分51秒88.0%
15手詰25問8分55秒84.0%
17手詰14問17分09秒57.1%
19手詰10問21分12秒60.0%
21手詰12問17分56秒83.3%
TOTAL150問9分00秒86.0%

手数の割りに簡単なのかもしれませんが、15手を越えると私の棋力では、頭の中で正確に局面を進めていくこと自体が難しい作業であるため、読みきるのは結構しんどかったです。

それぞれの問題に初段・二段・三段の目安がついており、その目安ごとの平均所要時間及び正解率もまとめてみました。

項目問題数平均時間正解率
初段問題69問3分10秒89.9%
二段問題40問11分25秒80.0%
三段問題41問15分12秒78.0%


初段問題でも13手詰めや15手詰めが登場することがあります。

通常の本は、やさしい問題を解き進めていくうちに段々難しい問題が出現してくるのですが、この本の場合は、囲い別に出題されているため、10問くらいを解き進めると二段問題、三段問題が出現し、章が変わると再び初段問題が出現するというのも特徴のひとつ。

そのため、スムーズに読み進めるには、ある程度の詰将棋力が必要な気がしました。

難しいことを強調しましたが、将棋倶楽部24で初~二段の人が棋力向上を目指すのなら、とてもピッタリな問題集かもしれません。

これまで、読んだ後に強くなったような充実感があった本も数冊ありましたが、この「高橋道雄の囲い別詰将棋」もそのうちの1冊。

何が良いのかといいますと、まず問題の形がひと目「〇〇囲い」とわかるものばかりでやる気が出てくるのです。

それから、手数の割りに比較的やさしい問題なので、長い手数を正確に読む訓練になりました。将棋倶楽部24で初段の私には鍛えるのにちょうどいい難度でした。

本気で棋力向上を目指す、将棋倶楽部24の初~二段の方に特にお勧めしたい一冊です。

あと、どうでも良いことですが、巻末の「あなたの実力チェック!」によると、126問正解だった私は三段以上とのこと。(最高は131問以上正解の四段)

妥当だと思います。


目次


第1章 矢倉囲いを攻める!(問題1~20)
第2章 美濃囲いを攻める!(問題21~40)
第3章 銀冠囲いを攻める!(問題41~60)
第4章 舟囲いを攻める!(問題61~80)
第5章 穴熊囲いを攻める!(問題81~100)
第6章 中住い、金無双などを攻める! (問題101~150)

※※※その他、気付いたこと※※※
第71問 問題図の5四歩は不要。正解手順の5手目▲5四桂を打てない。
第115問 6手目は△6三玉でないと早詰みになる。
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