激指14 vs 激指定跡道場4 - 将棋のブログ

激指14 vs 激指定跡道場4

0 Comments
激指定跡道場4 開始画面

激指14(2015年11月発売)と激指定跡道場4(2017年7月発売)を手動で対戦させてみました。

その前に。

この二つのソフト、対戦させると認知している定跡手順をそのまま再現し、70手くらい進んでようやくお互いが定跡と認知してない局面になったかと思いきや、評価値800くらいの差がついているなんてことはザラです。

設定画面に「定跡使用の打ち切り手数」というのが付いているのですが、これは同じアプリ内でCOM同士の対戦をさせている時のみ有効で、激指14と激指定跡道場4を手動で対局させる際は、双方が相手を激指だとは思っていないものだから、そこにチェックを入れても何の意味も為しません。

傑作な話、双方が定跡手順と認知しながら、1秒指し32手で終了したこともありました。(あと2手で詰み上がり)

これでは単純にこの二つを対戦させても、その棋力差を知ることはできません。そこで、まずは双方を大樹の枝と対戦させることを思いつきました。

「大樹の枝vs定跡道場4」は以前やった通りですが、「大樹の枝vs激指14」は下の結果となりました。

<設定>
激指14pro+(10秒)、探索並列度→自動検出
大樹の枝(10秒 NPS→約3000~5000K)bmi2ファイル使用

1局目 →▲大樹の枝(9分13秒)△激指14(5分7秒) 123手で大樹の枝の勝ち
2局目 →▲大樹の枝(9分43秒)△激指14(8分7秒) 154手で激指14の勝ち
3局目 →▲大樹の枝(10分59秒)△激指14(7分28秒) 145手で大樹の枝の勝ち
4局目 →▲大樹の枝(9分23秒)△激指14(5分33秒) 131手で大樹の枝の勝ち
5局目 →▲大樹の枝(5分44秒)△激指14(4分49秒) 103手で大樹の枝の勝ち
6局目 →▲大樹の枝(9分34秒)△激指14(6分31秒) 127手で大樹の枝の勝ち
7局目 →▲大樹の枝(7分29秒)△激指14(6分6秒) 115手で大樹の枝の勝ち
8局目 →▲大樹の枝(9分14秒)△激指14(9分14秒) 159手で大樹の枝の勝ち
9局目 →▲激指14(2分51秒)△大樹の枝(6分13秒) 93手で激指14の勝ち
10局目 →▲激指14(6分12秒)△大樹の枝(7分10秒) 104手で大樹の枝の勝ち
11局目 →▲激指14(5分20秒)△大樹の枝(7分2秒) 129手で激指14の勝ち
12局目 →▲激指14(6分21秒)△大樹の枝(7分10秒) 132手で大樹の枝の勝ち
13局目 →▲激指14(6分37秒)△大樹の枝(8分36秒) 155手で激指14の勝ち
14局目 →▲激指14(9分23秒)△大樹の枝(10分21秒) 146手で大樹の枝の勝ち
15局目 →▲激指14(8分16秒)△大樹の枝(9分15秒) 138手で大樹の枝の勝ち
16局目 →▲激指14(7分2秒)△大樹の枝(8分27秒) 123手で激指14の勝ち

結果 → 大樹の枝の11勝5敗

つまり、
大樹の枝 vs 激指14 → 大樹の枝の11勝5敗(150点差)
大樹の枝 vs 定跡道場4 → 大樹の枝の9勝7敗(50点差)

()内は将棋倶楽部24のレート計算方式での理論上の点差。

この結果からだと、激指14と定跡道場4との点差は100点差ということになります。

ところで、この実験結果からだけだと、対局数が少なすぎるという意見も出るはずですが、ごもっともなところ。

そして、この対戦を手動でやっているうちに、妙案を思いつきました!


単純に両激指を対戦させても、定跡ファイルが邪魔をして棋力差を知ることが出来ない。

ならば、対戦させて、定跡手順から抜け出した時に、双方が互角だと判断している時のみ、対局を続行したら良いのではないかと。(我ながら名案・笑)

そのルールで対戦させた結果は下の通り。




※棋譜を見るにはFlashが動作する環境が必要です。

<設定>
どちらもレベルはpro+(10秒)、探索並列度→自動検出

各対局結果下の()は定跡手順から抜けた直後の評価値

1局目 →▲定跡道場4(5分11秒)△激指14(6分26秒) 127手で定跡道場4の勝利
(43手66銀 定跡道場198、44手44歩 激指14 165)

2局目 →▲定跡道場4(4分33秒)△激指14(6分54秒) 147手で定跡道場4の勝利
(60手14歩 激指14 -51、61手95歩 定跡道場-25)

3局目 →▲定跡道場4(5分18秒)△激指14(6分14秒) 121手で定跡道場4の勝利
(38手35歩 激指14 -182、39手同歩 定跡道場-192)※激指14優勢が詰みに気付き突然投了

4局目 →▲定跡道場4(6分26秒)△激指14(7分21秒) 131手で定跡道場4の勝利
(10手54歩 激指14 46、11手78銀定跡道場-34)

5局目 →▲定跡道場4(6分44秒)△激指14(8分55秒) 151手で定跡道場4の勝利
(34手73桂 激指14 42、35手87歩打 定跡道場19)

6局目 →▲定跡道場4(6分28秒)△激指14(7分39秒) 143手で定跡道場4の勝利
(46手24銀 激指14 67、47手28飛 定跡道場31)

7局目 →▲定跡道場4(6分45秒)△激指14(7分48秒) 137手で定跡道場4の勝利
(26手22銀 激指14 42、27手33角 定跡道場63)

8局目 →▲定跡道場4(6分39秒)△激指14(8分5秒) 145手で定跡道場4の勝利
(20手96歩 定跡道場134、21手94歩 激指14 96)

9局目 →▲激指14(8分28秒)△定跡道場4(6分55秒) 160手で定跡道場4の勝利
(52手75歩 定跡道場 27、53手75同歩 激指14 72)

10局目 →▲激指14(8分31秒)△定跡道場4(5分40秒) 173手で激指14の勝利
(52手44歩 定跡道場 -100、53手45歩 激指14 -83)

11局目 →▲激指14(16分24秒)△定跡道場4(15分4秒) 261手で激指14の勝利
(49手45歩 激指14 -46、50手95歩 定跡道場 58)

12局目 →▲激指14(5分16秒)△定跡道場4(3分24秒) 100手で定跡道場4の勝利
(14手62銀 定跡道場 1、15手56歩 激指14 37)

13局目 →▲激指14(4分6秒)△定跡道場4(3分57秒) 102手で定跡道場4の勝利
(46手45歩 定跡道場 13、47手55角 激指14 -43)

14局目 →▲激指14(8分16秒)△定跡道場4(6分58秒) 170手で定跡道場4の勝利
(37手95角 激指14 0、38手94歩 定跡道場 -83)

15局目 →▲激指14(4分54秒)△定跡道場4(4分15秒) 117手で激指14の勝利
(50手43飛 定跡道場 200、51手44金 激指14 87)

16局目 →▲激指14(6分53秒)△定跡道場4(5分49秒) 141手で激指14の勝利
(41手71飛 激指14 0、42手77角成 定跡道場 -246)

定跡道場4の12勝4敗


最後の16局目だけは、定跡道場の評価値が少し高めなのですが、44手目を指す時は評価値が+45に変わっていて、そこから10手先くらいまでは双方の評価値が±200以内にありました。(※激指の形勢判断は±300以下で互角)

毎回、定跡から抜け出した時に全く違う局面になるのならば、やり直しも好手に思えるのですが、この二つを対戦させると、どちらも四間飛車の対抗系を好きなものだから、同じ局面が頻繁に出てきます。(他に頻出する同一局面が横歩取りと角換わり)

同じ局面でも先後を持っているCOMが違うのならば問題ないのですが、同じ局面で先後を持っているのも同じCOMでは、同じ投了図が出来上がるだけで、それを量産することは正しい棋力測定とは言えません。

そういう事情から、16局目を有効としたことをご了承下さい。


さて、この対戦結果から激指同士の対戦では、定跡道場4の方が200点強いということになります。

上記二つの実験結果から、激指14と激指定跡道場4の棋力差は100点~200点くらいだということでしょうか。

これまで、激指は1年で平均100点くらい強くなっていたので、その棋力差は結構妥当に思えます。

もちろん、持ち時間を無制限でやると、同じpro+で対戦させているのですから、互角に近い数字が出てくると思います。しかし、その場合は激指14の方が何倍も時間を使い、それを同じ棋力とは言いません。

ところで、対戦させていて思ったことですが、数手先にある「詰み」を見つけるということに関しては「激指14」の方が速いようです。

特に大樹の枝と対戦させている時、激指14が勝利した5局のうち、3局が大樹の枝の頓死でした。

その3局では、大樹の枝は自分が1000点以上形勢が良いと判断しているのですが、数手進むと自玉が詰んでいることに気付くという展開。

激指14と定跡道場4の対戦の時は、双方、1000点くらい激指14が優勢だと判断していたのに、激指14が突然投了するという異常事態が発生。

下がその投了図。(後手が激指14)

激指14が投了した局面

そのまま対局を続行していたならば、定跡道場4pro+は持ち時間無制限でも△7七金引▲6九桂(又は▲8九桂)の進行しか読まないので、激指14が勝つのですが、激指14には△7七金引の時に自玉(後手玉)の即詰みが見えるため、そこで投了。

同じ系列のプログラムでも、何かが違うのだろうと思います。

また、「激指14と激指定跡道場4の棋力差は100点~200点くらい」としましたが、私は二枚落ち下手で指した時、激指14には例の自分で編み出したCOM対策を使えば、私の方だけを10秒将棋に設定されても余裕で勝てますが、激指定跡道場4が相手だとある程度考えないと勝てません。

その面でも激指14と激指定跡道場4の思考の違いを体感できた次第。


関連記事

Comments 0

There are no comments yet.

コメントを書く