第68回NHK杯(森内九段vs三枚堂六段)の感想 - 将棋のブログ

第68回NHK杯(森内九段vs三枚堂六段)の感想

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2月3日に第68回NHK杯準々決勝(森内俊之九段vs三枚堂達也六段)が放送されました。

棋譜は下記の公式サイトでご覧ください。(※毎週月曜日に更新されています)

公式サイト:NHK杯テレビ将棋トーナメント


<感想>
まず、今年度の準々決勝は、全ての対局に羽生世の棋士が居るのが特記事項。

10年前までは普通のことでしたが、48歳になってもこの状況があるのは本当にすごい。(※郷田九段は早生まれのため47歳)しかも若手有利の早指し棋戦で。

そして、トップバッターとして登場したのが小学生の頃から羽生九段と凌ぎを削ってきた森内九段(十八世名人)。

相手は、勢いある若手棋士の一人、三枚堂六段。

戦型は先手の三枚堂六段が先手で雁木。対する後手の森内九段は得意戦法の一つである矢倉。(著書「矢倉の急所」は良書として有名)

中盤は攻め将棋に定評がある三枚堂六段の攻めが炸裂。

ずっと、ずっと、攻める三枚堂六段、凌ぐ森内九段の構図が続きました。

手元のコンピュータ将棋の評価値もずっと三枚堂六段に500~1000ほど振れていました。

いくら受けに定評がある森内九段でも、随所に解説の木村九段も唸る好手(86手△4四桂打など)も出ていたのですが、攻めは切れそうになく完全に負けパターン。

107手(▲6一飛打)では、三枚堂六段側にいよいよ待望の飛車の打ち下ろしが実現し、森内九段の後手陣は裸玉同様のスカスカで、玉は二枚飛車に睨まれ、駒もポロポロ取られることが確定し、誰がどう見ても絶体絶命の大ピンチ。

これに対し、森内九段は108手△3七歩成と、間に合いそうにも見えないと金作り。

しかし、112手で森内九段が△2九銀成と非常に危険な一手を決断すると、形勢は一転しました。

そこから数手は、森内九段勝利に収束していくのですが、誰もが森内九段をすごいと称えたくなる時間があったと思います。124手で森内九段が勝利。

本局は誰もが鉄板流の受けに魅惑された、NHK杯では今年度一番の感動の逆転劇。長い、長い、苦しい時間に折れることなく、決め手を与えず、逆転していった様は本当にすごかったです。


<トーナメント表 ベスト16以上>
第68回NHK杯トーナメント表ベスト16以上9


<コンピュータの形勢判断>
第68回NHK杯準々決勝第1局 形勢評価グラフ
※青色はGPSfish、赤色はdolphin
※コンピュータの判断が正しいわけではありません。

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