
激指7は10年以上前のソフトですが、知っている人は多いと思います。
確か、激指シリーズで好評の「実戦詰将棋道場」が収録されたのも激指7からです。
当時、私は将棋倶楽部24で3級(最高2級)でしたが、これ以上強いソフトが出ても、その指し手の意味を理解できるユーザーはほとんど居ないので、どれほどの意味があるのだろうかと疑問を持っていたりしました。
激指7がどのくらい強かったのかというと。激指は「5」を発売する7か月前に、アマ竜王戦全国大会ベスト16の実績を残していて、それよりも200点くらい強いのが激指7ということになります。
当時、将棋倶楽部24では2700点以上ならばプロレベルだと言われていたのですが、MAX2800オーバーでソフト指しの噂の絶えない人が居て、そいつが使っていたのが激指7だともっぱらの評判でした。
さっき将棋倶楽部24の名簿を確認したところ、検索ボックスにそいつの名前を入力して、スイッチオンしてみたところ、ヒットしませんでした。噂は本当だったということでしょうか。
さて、そんなに強いソフトに将棋倶楽部24の二段が勝てるとか言っても、信じ難い話かもしれません。
私も自分が勝つまではそうでしたから、気持ちはわかります。
将棋倶楽部24で3級と二段は500点しか差はないのですが、激指7に対する認識はコロッと変わりました。
▲大吉
△激指7五段+
将棋盤
0手
上は昨日の対局した時の棋譜。
激指7は確かに強いです。こちらがどんなに考えても思いも付かないような寄せで迫ってきますし、激指7が終盤に1秒も使わないで即指しを連発してきたら、それはこちらが終わっているサイン。
ところが、その序盤と中盤は低段の目からも、おかしいなと思うことが時々あったりします。
勝てるときは、仕掛け段階で1000点くらいのリードを奪い、それを死守して何とか逃げ切るというのが勝利の方程式ですが、終盤がものすごく粘り強く、且つ正確で、私の棋力では逃げ切れないケースの方が圧倒的に多いのも事実。
上の棋譜では、私が明らかに作戦失敗となり、リセットしたくもなったのですが、そのうち激指がわけのわからない無理攻めを決行してきて、いけそうな気もしないでもなくなり、際どく逃げ切りました。
・こりゃ、だめだと思った局面

珍しいパターンで、こんな形で勝てることもあるのかと、グダグダの棋譜ですが満足しています。
少しだけ、対局当時の私の心境ともに激戦(笑)を振りかってみます。
67手▲83桂で悪くないという感触がありました。

【激指7五段+の評価値→-375、定跡道場4七段+の評価値→-385】
80手△17角成。すごいのなんのって。本当にそれでいいの?という気持ちもありました。

【激指7五段+の評価値→221、定跡道場4七段+の評価値→512】
定跡道場4七段+の最善手もその一手で、そう指すものなのでしょうか。
途中、心が折れそうにもなりましたが、この一手(145手▲66飛)で勝利を確信。

【激指7五段+の評価値→3482、定跡道場4七段+の評価値→3247】
ここからは、楽しすぎて、夢のような時間。
えいっ!トライだ!

もうひとつオマケだ、このやろー!

ビクトリ~~~!

それにしても、CORE I7で動かしているのですが、終盤はコンピュータも結構な時間を使っていて、これが当時のPCだと何時間考えたのだろうかと、どんだけ負けず嫌いなのだろうかと・・。
さて、勝てるとは書いても、30回か50回に1回の奇跡的な確率ではあります。
でも勝てるのは嘘ではありません。棋譜を観れば、私がたいした手を指していないこともわかるでしょう。
しかし、10年前は絶対に勝てない、勝てる日は来ないと確信していたものに、勝った時の喜びは格別。
たまには、こんな将棋を指してますくらいの意味で、昔話なども絡めて、徒然なるままに書いてみました。
なお、激指7はとっくの昔にサポートは終了していて、今のPCは動作保証の対象外であることをご了承下さい。
また、激指は「15」の発売が決定しています。
<激指の形勢評価グラフ>

※上は激指7、下は定跡道場4
※黄色のラインは118手
※激指定跡道場4の判断が私よりも正しいのは言うまでもありません
激指 定跡道場4 マイナビ 「激指 シリーズ」
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