第29回世界コンピュータ将棋選手権一次予選の感想

コンピュータ将棋
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5月3日に第29回世界コンピュータ将棋選手権一次予選が行われ、参加40チームのうち8チームが二次予選進出を決めました。二次予選は5月4日に川崎市産業振興会館で行われます。

<上位12チームの結果>
第29回世界コンピュータ将棋選手権一次予選
※上位8チームが二次予選進出

参考:第29回世界コンピュータ将棋選手権 ライブ中継


<感想>
一次予選参加のチームでは、「やねうら王」「水匠」「Crazy Shogi」「Aoba Zero」が優勝候補に挙がっていたのですが、「やねうら王」「水匠」はワンツーフィニッシュ。

6回戦では5戦全勝同士で「やねうら王」と「水匠」が激突。横歩取りの将棋をやねうら王が制し、そのまま8戦全勝。「水匠」も負けたのはその一局のみで7勝1敗の好成績。

ちなみに、「水匠」はNNUEkaiXという評価関数バイナリの作者が開発したプログラム。

「Crazy Shogi」と「Aoba Zero」も二次予選進出まであと少しでしたが、ソルコフの差で惜しくも一次予選敗退。

保木氏(BONANZA)、山下氏(YSS)、小林氏(囲碁プログラム「Ray」)によるタッグチーム「Aoba Zero」は、強くするための時間が無い旨を事前にやねうらお氏がそのブログに書いていたのですが、その通りだったということでしょうか。よく見ているなと、さすがプログラムの専門家だと思った次第。


以前は、彗星の如く現れる例外もありましたが、一次予選組は二次予選では大苦戦必至が常でした。しかし最近はそうでもなく、特に「やねうら王」と「水匠」は決勝リーグに残らないと不思議なくらい強そうです。

「NineDayFever」が一次予選5位とか、そのプログラムは一昨年前までは決勝リーグ常連でした。昨年は二次予選21位で、何があったのだろうとアピール文書を読んだところ、BONANZAを使い続けているとのこと。

今や、参加チームでBONANZAを使っているのは、他に「芝浦将棋」と「AobaZero」の3チームのみ。明日は唯一、二次予選に残った「NineDayFever」にも注目しようと思います。

さて、明日は昨年優勝の「Kristallweizen」や、上位常連の「狸王」「Apery」なども登場します。はたして、決勝リーグに残る8チームはどこなのか?

明日の二次予選も全コンピュータ将棋ファン必見!


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コメント
  • No title
    2019/05/04 12:27
    CPUなんだから、時間の許す限り、先後一局ずつ戦わせたい。
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