
将棋倶楽部24のレベルが表示されている段級に比して異常に高いのは、もう20年くらい前から指摘されていることです。
会員登録する際の自分の段級位が自己申請になっているため、みんなで過少登録した結果ではないのだろうかと、考えてみたりもします。事実は違うかもしれません(汗)
たぶん、12級もあれば、将棋雑誌にある段級位認定問題で初段以上を普通に取得できると思います。15年ちょっと前は5級で町道場初段格とも言われていました。
ところで、将棋倶楽部24のレートは同じ点数だと、昔の方が棋力が高い旨の記事を読みました。根拠はトップのレートが数百点上がっており、全体的にインフレが起こっているとするものでした。
10年以上前からトップのインフレは有名な話ですが、一方で高段以外はインフレは起こっていないとする説が有力でした。
2006年頃から高段のインフレが進んだのは、単に、当時の高段者よりも少し弱いソフト指しが増殖し、それまで少なかった高段者の点数アップの機会が増えたためだと推察しています。
そして、私が遊んでいる付近は、今の方が明らかに強いとしか思えません。
そのため、以前、下のアンケートを作成したことがあります。
上記アンケートの結果を見ると、「レベルが下がったと思う」と答えた人は14.9%しか居ないことがわかります。(6月15日現在)
これだけでは説得力が少し弱いかもしれないと思いまして、独自に調査も行ってみました。
調査方法は単純に、現在、対局室に居る5級以上の人の今と2001年時のレートを比較。
2001年時のレートは「将棋倶楽部24万局集」から抽出。私の主観が入らないように、ユーザー名を検索した時に、一番上(一番古い日付)に表示されたレートを2001年時のレートとして使用しました。
(どうでもいいことですが、「将棋倶楽部24万局集」のCDRomは64ビットのPCではファイルを開けませんのであしからず)
上記の方法で、2001年時に初段以上だった人の当時のレートと、現在のレートをまとめたものが下の通り。

50人分かと思うかもしれませんが、50人分もあれば充分で、ちなみに資料作りは、1人分のデータを抽出するのに5~10分の時間を必要とする、根気のいる大作業なのです。
さて、上の資料を見て、どのように思いましたか?
上の方々は、18年前に登録し、今でも実戦を怠らない、熱烈な将棋ファンです。
それなのに、過半数は点数が下がっているという事実。
もし、将棋倶楽部24のレベルが今も昔も同じならば、点数が上がって当然ですよね?
少なくとも、初段~四段の間では、インフレが起こっている形跡は認められません。
五段以上がほとんど居ないのは、たまたまなのか、わかりませんが、私が調べている時は、五段以上の方に2001年よりも前に登録されている方が、ほとんど見当たらなかったのです。
当時から有名な四段、五段の方のユーザー名はありましたが、彼らほどの稀に見る熱心な将棋ファンでさえ、18年の間に100点ほどしかレートを上げていませんでした。
したがって、私の中では、将棋倶楽部24の初段~五段のレートは、デフレ説が優勢です。同じレートならば、今の方が強いと思います。理由はソフト指しが増殖し、我々の大事な点数を不当に奪っていく機会が増えたからではないのかと考えると、妙にしっくりきます。いかがでしょうか?
※上記本に付属されているCD-ROMは64ビットのパソコンでは開くことができません。
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