大盤解説

12月8日に第69回NHK杯3回戦(久保利明九段vs行方尚史九段)が放送されました。

棋譜:NHK将棋(公式サイト)
(※毎週、月曜日に更新されています)
■感想
戦型は後手の久保九段が角道オープン四間飛車。

▲33角成△同桂とした14手目の局面は、一見、居飛車の飛車先に対して無防備ですが、これが現代流なのでしょうか?

仕掛けは行方九段の方が攻勢で一本とっていたように見えたのですが、大駒を綺麗に捌いていたあたりは、さすが捌きのアーティスト。

それでも行方九段は、解説の橋本八段が「プロの手ですね」と評した と金の活用で優勢を維持。すると今度は、久保九段は粘りのアーティストの本領を発揮。

久保九段は手駒の銀を惜しげもなく自陣の補強に使うと、馬も自陣に帰還させて受け潰しに成功。行方九段の成り駒と拠点が盤上から消えてました。すごかったです。

しかし、本局の盛り上がりはそこからが本番。久保九段は100手で最後の考慮時間を使うと△96桂打の王手から総攻撃を開始。

そのうち、行方九段の先手玉が詰み筋に入ったらしく、久保九段も詰まそうとしたのですが、詰まし損ねて120手△58龍と詰めろで下駄を預けると、今度は行方九段が詰ます番。

とは言っても、大盤の橋本八段もどうやって詰ますかは難しいとする局面。30手以上の長手数の詰み筋でしたが、なんと行方九段は30秒将棋でそれを詰まして、143手で勝利。さすがプロだと思った次第。

双方の玉に詰むや詰まざるやの局面が発生した見応えある終盤戦でした。とてもおもしろかったです。


■コンピュータの形勢判断
第69回NHK杯3回戦第1局 形勢評価グラフ
※青色はGPSfish、赤色は水匠改/dolphin1.01
※コンピュータの判断が正しいわけではありません。



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