終盤で差がつく 寄せの決め手210(書評)

次の一手

難易度:★★★★★★★★☆☆
満足度:★★★★☆

内容


1993年に刊行された「ささやかなトリック100」
将棋世界1992年5月号付録「ささやかなトリックPart5」
将棋世界1992年11月号付録「ささやかなトリックPart6」
将棋世界1993年11月号付録「ささやかなトリックPart7」
以上を合わせて再編集したもの。

次の一手問題、全210題。


構成


1ページ1題。ヒント有。めくって次のページに解答解説。


書評


内容は沼七段の創作次の一手問題集で、大半が派手派手しい攻防の超大技を探す問題。

私が1題に要した平均時間と正解率を章ごとにまとめてみました。

棋力→将棋倶楽部24の二段、将棋クエスト10分の四段
項目問題数平均時間正解率
第1章40問5分34秒72.5%
第2章40問8分00秒75.0%
第3章40問7分43秒80.0%
第4章40問10分19秒92.5%
第5章43問9分32秒72.1%
第6章7問12分52秒14.3%
TOTAL210問8分24秒76.2%


章タイトルには第1章から第5章まで順々にLevel1からLevel5と付けられていますが、難易度に差はありません。

問題の難易度は比較的高く、有段者向けだと思います。「寄せの手筋200」にあるような手筋は知ってて当たり前で、それ一発で解決するような問題はほとんど無いです。

そもそも、多くの問題で求められている答えは攻防手なので、攻めだけの手を考えると先手玉は詰まされてしまいます。まあ、難しいと言っても、私が8割近くを正解できるくらいなので、有段者ならば普通に楽しめる程度の難易度です。

問題図は多くが先手玉が必至に見えるものばかりで、先手玉と後手玉の詰み筋を確認することから始まり、次に攻防且つ超大技になっている一手を見つける、というのがこの本の問題を解く際の一連の流れ。

渋い手や単に必至をかけるだけの普通の次の一手も稀にあるのですが、そういう普通の次の一手が出てくると逆に驚いてしまうほど、ほとんどの問題の正解は超大技が勢ぞろい。

遊び心やパズル的要素が満載で、実戦で役立つ筋は通用しないので、棋力アップのために読む本というよりも、詰パラ系の詰将棋のようなパズルを楽しむ本だと思います。

大駒不成で先手玉を打ち歩詰めの形にするような、実戦ではほぼ出て来ない筋を問う問題が多いのですが、正解に納得できない時に将棋ソフトを使って確認していたら、なんと将棋ソフトも正解を発見できないことが多々ありました。未だに将棋ソフトが大駒不成を読まないことを確認出来たのは、この本を読んでの予期せぬ収穫でした。

最後の実戦図からの7題(第6章)だけは、一転して実戦的な一手を問う問題に変わり、半分くらいの問題では答えも明解ではなさそうで、少し惜しい気がしました。

全体的には超大技を楽しめる力作揃いで、問題数も充分なボリュームで、有段者にはお勧めしたい一冊です。有段者で次の一手問題を好きな人ならば、きっと満足するでしょう。


目次


第1章 ささやかなトリック Level1 全40問
第2章 ささやかなトリック Level2 全40問
第3章 ささやかなトリック Level3 全40問
第4章 ささやかなトリック Level4 全40問
第5章 ささやかなトリック Level5 全43問
第6章 実戦次の一手 全7問
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