第13回朝日杯(斎藤七段vs藤井七段)の感想

プロ将棋
名古屋

1月19日に愛知県名古屋市で行われた第13回朝日杯将棋オープン戦(斎藤慎太郎七段vs藤井聡太七段)は、147手で藤井聡太七段が勝ちました。藤井七段は準決勝進出。準決勝の相手は千田翔太七段。

トーナメント表
https://www.shogi.or.jp/match/asahi_cup/13/hon/index.html
■感想
戦型は藤井七段が先手で角換わり。

似たような局面に堂々巡りする長い中盤戦を経て、藤井七段が71手▲35歩と局面の打開を図って仕掛けたのですが、仕掛けたというよりも仕掛けることを余儀なくされたようにも見えました。(※プロは互角で千日手指し直しなら後手充分)

しかしその後、斎藤七段の角が捕まり、藤井七段優勢で終盤戦に突入。終盤は大盤解説の読みになかった好手が随所に出る、藤井七段らしい終盤術が炸裂。

特に最後の一手が物凄い。大盤ではそれまでの藤井七段の自玉を危険にする指しまわしから、1手差勝ちで後手玉の詰みを読みきっていることが予想されていたのですが、藤井七段に手番が回ってきた時、狙い澄ましていたのは自玉のピンチを取り除き、且つ後手玉に詰めろを掛ける馬切、あまりにも華麗な攻防手147手▲44馬!

着手の瞬間、聞き手の伊藤女流三段は「すごくカッコいい手が飛んできました」と激賞。解説の佐々木勇気七段も「そういう組み立てですか・・。ひぇー。」と呆気に取られた様子。斎藤七段はその華麗な一手を見て投了。

昔、イチロー選手が日本のプロ野球に居た頃、あるプロ野球番組で、もっと走れば盗塁王を獲れるのではないかとの質問があり、解説者が「イチロー選手はアウトになる盗塁はやらない」旨を答えていました。

勝っている時は、わざわざ詰まない玉を詰ましに行かない藤井七段の、その正確な読みを見て、上述のことを思い出した次第。最後の次元を超えた鮮やかな組み立ては、全ての観戦者を魅了していたと思います。

藤井七段は、朝日杯ではデビュー以来負けなし(2連覇)。今年も準決勝まで進みましたが、この先はどうなるのか?全将棋ファン注目です。


■コンピュータの形勢判断
第13回朝日杯 藤井七段vs斎藤七段 形勢評価グラフ
※青色はGPSfish、赤色は水匠改/dolphin1.01
※コンピュータの判断が正しいわけではありません。


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