対応機種 | NINTENDO64 |
---|---|
発売元 | セタ |
発売日 | 1996年6月23日 |
Lv5の棋力 | 激指15の2級【40分/120手】 |
研究Lvの棋力 | 激指15の1級【275分/114手】 |
特記事項 | ・金沢将棋を搭載 ・羽生七冠の棋譜(612棋譜)を収録 ・詰将棋(315題)を収録 ・NINTENDO64のローンチソフト |
※【】内は検証の際の1局における消費時間と手数の平均
目次
最強羽生将棋とは

まず、「最強羽生将棋」とは何かと言いますと、1996年当時、一番強かったコンピュータ将棋「金沢将棋」を、ゲーム機「NINTENDO64」用ソフトとして移植した将棋の対戦ゲームです。
思考ルーチンに金沢将棋を使っているだけでもこの上ない魅力だったのですが、それに加えて、羽生七冠(当時)のプロデビューから七冠になるまでのほとんどの公式戦棋譜を解説付きで収録していたのも大きな魅力となっていました。羽生七冠(当時)の静止画像や音声も収録されています。
しかも、このソフト、ゲーム機「NINTENDO64」と同時発売された3本のソフトのうちのひとつでした。(他の二つは「スーパーマリオ64」と「パイロットウイングス64」)
最強羽生将棋の思考ルーチンとなっている金沢将棋がどのくらい強かったのかは、世界コンピュータ将棋選手権(WCSC)での成績を見ると一目瞭然です。
■金沢将棋(極)のWCSCでの成績
第2回(1991年12月) 2位
第3回(1992年12月) 優勝
第4回(1993年12月) 優勝
第5回(1994年12月) 優勝
第6回(1996年01月) 優勝
なお、金沢将棋のプログラム名で出場したのは第6回大会から。(それ以前は極)
門下生大会
キャラクターと様々な条件で対局するモードです。
最初は、下位の4人としか選べません。
その中で一番強い4番目のキャラに勝つと5番目が現れます。
そういうわけで、まずは4番目のキャラ(COMLv1)と対戦してみました。
すると、こんなことをやって来やがりました。

これ、ネット将棋だとソフト指し等のクズがやる禁断の秘儀ですが、まさかこんなところで遭遇するとは、ある意味衝撃。
勿論、コンピュータには悪意などあるはずがなく、弱くなるように調整した結果なのでしょう。以下はあっという間にこちらの大勝利。
勝ち進むと、いろいろな門下生が登場します。10秒将棋で挑んでくる相手や、こちらが飛車落ちや角落ちの条件になる相手もいます。
相手のレベルが低くとも飛車落ちは厳しいかもと弱気になって、稲庭戦法の真似事をやってみましたが、相手は駒得重視なためか、無理に仕掛けてくることはなかったです。

そして、18番目(実質15番目)。
仙人みたいなじーさんが登場。

仙人のくせに、こちらが角落ち上手。しかも相手の棋力は最強のLV5。
ちょっと厳しいかとも思ったのですが、意外に大したことなく、勝ってしまいました!

門下生大会は棋譜を見直すことが出来ないため、棋譜を見せることが出来ないのは残念無念!
なお、この仙人がラストボスだったらしく、次の画面では、これまで聞いたことのなかったBGMが流れ、見たことのなかった画面が現れて、羽生七冠王が褒めてくれる音声も流れました。
この機能は強い人でも半日くらいは遊べます。
実力試験
ユーザーの棋力を測ってくれる「実力試験」という機能があります。
初級試験、中級試験、上級試験の三種類があり、下位の試験をクリアしないと、その上の試験にはチャレンジ出来ない仕様になっています。
各試験は
第一時限 COMとの対戦
第二時限 次の一手問題10問
第三時限 COMとの対局
第四時限 次の一手問題10問
第五時限 COMとの対局
という時間割。
COMに3連勝するのは造作もないことですが、次の一手問題の全20問がくせ者。
8年前にかなり気合を入れてやってみたのですが、12問しか正解出来ませんでした。
その時、COMから認定された段位は二段。
おそらくは、三段認定でクリアだと思うのですが、これまで、上級試験のクリア画面を見たことがありません。
2012年に当時の最強コンピュータbonanza6.0や激指11にも受験させたことがあります。
そんな強いコンピュータでさえ二段認定でした。(bonanza6.0は13問正解、激指11六段+は14問正解)
プロに近いレベルと言われていたコンピュータでさえ、二段認定。
ならば、プロよりも遥かに強いと言われる現在の最強将棋AI「水匠2」が受験したならば、どうなるのか。(水匠2は2020年の世界コンピュータ将棋オンライン大会の優勝ソフト)
その結果は!?

やっぱり、13問正解で二段認定。
実は随分前に、激指11を使って、マイコミ(現マイナビ)の次の一手問題集を200~300問ほど解かせたことがあるのですが、95%以上の確率で正解します。
つまり、最近の将棋AIが7割弱しか正解できないということは、問題に不備があるか、超ハイレベルな余程特殊な問題が出題されているかのどちらかです。
例えば下の問題。

水匠2は後手勝勢と判断しています。
正解手は、わかりますか?
羽生将棋が認識している正解手は、たぶん次の一手問題らしい絶妙手だと思うのですが、最近のAIで検討すると、その絶妙手を上回る絶妙の返し技があり、後手勝勢はひっくり返らないようです。その指し手についてはコメント欄に書いておきます。
なんにしても、収録されている次の一手問題は、マイナビの問題ほど完成度は高くなく、認定される段位を素直な気持ちで受け取れなかったのが本音。
詰将棋ドリル

3~15手詰全315問が収録されています。
ユーザーが攻め方を、COMが玉方を動かす対戦形式の詰将棋。
今のところ、9手詰めまでを全題解きました。
その回答結果は下の通り。
※平均時間は操作時間も込み
項目 | 問題数 | 平均時間 | 正解率 |
---|---|---|---|
3手詰 | 30題 | 15秒 | 100.0% |
5手詰 | 36題 | 59秒 | 100.0% |
7手詰 | 87題 | 3分12秒 | 97.7% |
9手詰 | 68題 | 6分33秒 | 100.0% |
11手詰 | 39題 | - | - |
13手詰 | 32題 | - | - |
15手詰 | 23題 | - | - |
作者は説明書にも書かれてないのでわかりませんが、問題図はほとんどが実戦形で、正解を見つけた時は喜びと爽快感のある良問揃いだと思います。
難易度は手数に比して、3手と5手は並、7手と9手は少し難しいくらいのレベル。簡単な問題も多いのですが、時々難しい問題も入っています。
二桁手数の問題が約3分の1を占めます。私と同じくらいの棋力の人ならば、それなりに満足できる問題集だと思います。
なお、9手詰めの第49問には余詰めがあります。比較的どうでも良いことなのですが、私がちゃんと解いた証として、一応、書いておきます。
11手詰以降の回答結果は、今後、気が向いたら追記するかもしれません。
逆転将棋

羽生七冠(当時)が少年時代に家族の方と将棋で対戦すると、すぐに羽生七冠が優勢になるため、優勢になったら局面を入れ替えて、羽生七冠が苦しい側を持って指すという秘伝の練習方法を再現したものです。
おもしろそうな機能だと期待していたのですが、実際に遊んでみると、これはゲームとして成立していません。羽生先生が少年時代にやっていたものとは、違う形になっているはず。
優勢になって局面が入れ替わる際、手番は入れ替わらないので、優勢になった方が二手指しすることになります。
具体的に棋譜で表すと、
初手から
Player> ▲76歩
Com > △34歩
Player> ▲22角成
※※盤面反転※※
Com > ▲11馬
といった進行で、これで不利になった側を持って、おもしろいと思う人は居ないと思います。
羽生七冠の棋譜

羽生先生のプロデビューから七冠達成までの公式戦棋譜のほとんどが、解説付きで収録されています。全612棋譜。
金沢将棋の思考ルーチンと、羽生七冠の棋譜、どちらがメインコンテンツなのかと言われたほどのセールスポイントでした。
「羽生七冠の段位別」「対戦棋士別」「戦型」「棋戦別」に検索出来ます。
もちろん、現代のPC上で棋譜を並べて楽しむことに比べると格段に劣りますが、当時としては羽生七冠の棋譜を簡単に盤面再生できる極上の機能でした。
最強羽生将棋の棋力を検証
最強羽生将棋の棋力は、私の記憶が間違っていなければ、確か当時の羽生将棋のリーフレットに「初段」と書かれていました。(それを裏付けるかのように、歩が3箇所でぶつかっている局面が掲載されていました)
私が将棋倶楽部24に登録した時、羽生将棋のレベル5に、3~4局に1回くらいを勝てたと思うのですが、将棋倶楽部24では10級付近に落ち着きました。
それで、私がこのソフトは強い、強くないと言っても、私以外の人には通じませんので、誰にでもわかりやすい形で検証するために、Windows版「激指」と対戦させてみました。
なぜ、Windows版「激指」かと言いますと、それが最も有名な将棋ソフトだからです。
最初は激指1で検証したのですが、激指1自体が20年前のソフトで、それもまた今の人達には通じないのではないかと思い、2019年発売の激指15で検証し直しました。
なお、初段の強さは激指1も激指15もさほど変わりませんが、級位は激指15の方が格段に甘めです。
最強羽生将棋レベル5
さて、まずは最強羽生将棋のレベル5の棋力を検証した結果は下の通り。
対激指15の2級 → 羽生将棋の6勝2敗【約51分/144手】
対激指15の1級 → 羽生将棋の2勝5敗1分【約46分/131手】
また、激指1と対戦させた結果も書いておきます。
対激指1の6級 → 羽生将棋の7勝1敗【約24分/98手手】
対激指1の4級 → 羽生将棋の7勝1敗【約32分/108手】
対激指1の2級 → 羽生将棋の0勝8敗【約49分/120手】
※【】内は1局における消費時間と手数の平均。但し引分局は除外。
これらの結果から、最強羽生将棋のレベル5は、激指15の2級相当だと考えられます。
それから、激指1の4級は激指1が発売された頃(2001年頃)の将棋倶楽部24の4級に近い強さのはずで、当時はそのくらいの強さが町道場の初段くらいの強さではないかと言われており、最強羽生将棋が初段くらいの強さとして宣伝されていたのは、大げさではなかったということになります。
最強羽生将棋研究レベル
続いて、将棋ソフトも数あれど、これほどCOMが時間を使う対局設定が他に存在したのだろうかと思われる、研究レベルについても検証しました。(ぶっちゃけ、研究レベルに32局も対局させた勇者って、地球上に居ますかね?このブログ、並じゃないんだから)
その作業が徒労を遥かに超越したものであるため、これに限ってはそれぞれの対局で、最強羽生将棋が何分を消費したかも記させて頂きます。
■羽生将棋研究レベル vs 激指1の2級
羽生将棋の6勝2敗
■羽生将棋研究レベル vs 激指1の初段
最強羽生将棋の1勝7敗
対局名 | 手数 | 消費時間 | 勝者 |
---|---|---|---|
第1局 | 102手 | 180分15秒 | 羽生 |
第2局 | 136手 | 393分44秒 | 羽生 |
第3局 | 94手 | 144分12秒 | 羽生 |
第4局 | 132手 | 425分11秒 | 羽生 |
第5局 | 90手 | 110分18秒 | 激指 |
第6局 | 122手 | 213分54秒 | 激指 |
第7局 | 67手 | 126分40秒 | 羽生 |
第8局 | 97手 | 170分37秒 | 羽生 |
羽生将棋の6勝2敗
■羽生将棋研究レベル vs 激指1の初段
対局名 | 手数 | 消費時間 | 勝者 |
---|---|---|---|
第1局 | 151手 | 352分00秒 | 激指 |
第2局 | 79手 | 119分52秒 | 激指 |
第3局 | 119手 | 351分35秒 | 激指 |
第4局 | 127手 | 360分14秒 | 激指 |
第5局 | 155手 | 340分34秒 | 羽生 |
第6局 | 70手 | 122分04秒 | 激指 |
第7局 | 94手 | 247分02秒 | 激指 |
第8局 | 148手 | 366分22秒 | 激指 |
最強羽生将棋の1勝7敗
■羽生将棋研究レベル vs 激指15の1級
羽生将棋の3勝4敗1分
■羽生将棋研究レベル vs 激指15の初段
羽生将棋の3勝4敗1分
対局名 | 手数 | 消費時間 | 勝者 |
---|---|---|---|
第1局 | 151手 | 352分0秒 | 激指 |
第2局 | 76手 | 101分42秒 | 羽生 |
第3局 | 168手 | 324分43秒 | 羽生 |
第4局 | 145手 | 428分54秒 | 激指 |
第5局 | 107手 | 251分4秒 | 羽生 |
第6局 | 116手 | 358分47秒 | 激指 |
第7局 | 153手 | 590分35秒 | 引分 |
第8局 | 78手 | 191分12秒 | 激指 |
羽生将棋の3勝4敗1分
■羽生将棋研究レベル vs 激指15の初段
対局名 | 手数 | 消費時間 | 勝者 |
---|---|---|---|
第1局 | 129手 | 360分57秒 | 激指 |
第2局 | 106手 | 206分24秒 | 引分 |
第3局 | 80手 | 133分22秒 | 羽生 |
第4局 | 149手 | 447分36秒 | 激指 |
第5局 | 108手 | 210分7秒 | 激指 |
第6局 | 144手 | 390分49秒 | 激指 |
第7局 | 125手 | 282分52秒 | 羽生 |
第8局 | 97手 | 326分18秒 | 羽生 |
羽生将棋の3勝4敗1分
まとめると、下の通りとなります。
対激指15の1級 → 羽生将棋の3勝4敗1分【約287分/120手】
対激指15の初段 → 羽生将棋の3勝4敗1分【約307分/119手】
対激指1の2級 → 羽生将棋の6勝2敗【約221分/105手】
対激指1の初段 → 羽生将棋の1勝7敗【約290分/114手】
※【】内は1局における消費時間と手数の平均。但し引分局は除外。
本当にそんなに考えるのかと、何も知らない人は思うかもしれません。
上記検証の際に最高記録だったものを証拠画像として貼り付けておきます。

ユーザー側も大層な時間を使っているのですが、眠ったり、食事を取ったり、風呂に入ったりするので、自ずとそういう時間になります。1局を検証するのも命を削った只事の作業ではありません。
上記対局の時は、完全に羽生将棋の勝ちになっているのですが、局面の最善手のみを考え、引分ということに考えが及ばないらしく、その結果、千日手が成立しました。
もし、羽生将棋が千日手を回避して指し続けるという考えがあったならば、その消費時間が999分を超えたのは明らかで、そうならなかったのは私にとっては僥倖の仕合せでした。
ともあれ、最強羽生将棋の研究レベルvs激指15は、1級の時も初段の時も3勝4敗1分となり、判定するには曖昧な結果となりましたが、引分局の中身は随分と違っていて、1級との対局の最終局面は最強羽生将棋の勝勢、初段との対局の最終局面は激指の優勢になっています。
それらのことと、激指1との対局を鑑みると、最強羽生将棋の研究レベルは激指15の1級相当と考えるのが妥当ではないでしょうか。
対局室
今回、約8年ぶりに最強羽生将棋で遊んだわけですが、実は最初にやってみたのがLv5との対局でした。

コンピュータの強さは、Lv1~Lv5と研究レベルの6段階あるのですが、前述の消費時間を見るとわかるように、研究レベルと対局したいと思う人は、今の時代では滅多に居ないと思います。(他の人がどう考えていたかは知りませんが、たぶん、当時から少なかったはず)
一方、Lv5は、その棋力は当時の最高峰で、消費時間も当時の将棋ソフトの最強レベルとしては短い方でした。
当時は、そんな最強ソフトに一発が入ると、とても嬉しかったことを覚えています。
あれから24年。こちらの棋力は格段に上がり、羽生将棋との対戦中に、当時は見えていなかったものが幾つか見えるようになりました。
それらのことを箇条書きすると、下の通り。
・駒得重視の傾向が激指1よりも顕著
・メジャー戦型の定跡が各20手弱ずつ入っている
・Lv5は11手詰以上が、研究レベルが13手詰以上が見えてない
特に三番目の詰み筋については、長手数でも平気で詰ましていたのかと思いきや、意外に短い手数しか見えていなかったのは新発見でした。
上述の激指との対局で、詰みがある方に玉を逃がしたり、頓死していたのを確認済みです。
さて、羽生将棋Lv5と対戦して思ったことですが、今となっては余程油断しない限りは、私が負けることはありません。
当時のコンピュータの持ち味である終盤力もこちらが上回っているので、負ける要素が少ないのです。

約8年ぶりに対戦した、一発目の棋譜を付けておきます。
▲阪田大吉
△最強羽生将棋Lv5
将棋盤
0手
総評

さて、このソフトが発売されたのは25年も前のことで、私の場合、そんな昔のソフトで遊んだ記憶はほとんど残ってなかったりするのですが、この最強羽生将棋に対する思い出だけは少なかれ有ります。
まず、この最強羽生将棋はNINTENDO64本体と同時に発売された所謂ローンチソフトで、私は発売日にファミコン屋に並んで購入した記憶があります。
並んでいた人々はほとんどがキッズで、64本体と同時にスーパーマリオや、パイロットウイングスを購入していたのですが、私だけは64本体と最強羽生将棋のみを購入し、応対した店員に少なからずの衝撃を与えていたのを覚えています。我ながらつくづく先見の明のある男でした。
当時は御丁寧にもレベル1から順々に倒していって、レベル4を倒した戦術がレベル5にも通用して、そのまま通常モードクリアに至った記憶があります。
確か、何遍もやっているうちに、穴熊に組むと勝ちやすくなることを看破し、凱歌を奏するに至りました。
もちろん、レベル5に勝利するまでの道のりは、1日やそこらではなく、長い時間が掛かったと思うのですが、その辺りのことはハッキリ覚えていません。
当時の私はSFCの早指し二段森田将棋には30数手で勝ってましたが、将棋倶楽部24の棋力で推測すると13級前後だったはずです。
なお、研究レベルと対局した記憶はありません。私も当時は1手に10分も20分も考える相手とは指したくなかったのだろうと思います。
ところでこの最強羽生将棋ですが、発売から1年半、家庭用ゲーム機でこれよりも強いと認められる将棋ソフトが出ていません。
このソフトよりも遅れること1年半、ようやくPlayStation用ソフト「AI将棋2」が同程度の棋力に追いついたようです。
思考ルーチンとして採用されている金沢将棋(極)が当時の将棋AIとしては、如何に優れていたかを物語っています。このソフトが発売された当時は「最強の将棋ソフト=金沢将棋」というのが常識でした。
グラフィック面も当時の家庭用ゲーム機の将棋ソフトとしては最高で、BGMの方はこれまでの将棋ソフトのイメージから脱却した斬新なものになっていて、好みは分かれるかもしれませんがセンセーショナルなものであったことは確か。
付属機能も羽生七冠の棋譜が強烈で、金沢将棋とどちらが付属機能かと思われるほどの代物で、これを凌ぐ家庭用ゲーム機の将棋ソフトは暫く世に現れなかったと思います。
私はNINTENDO64の将棋ソフト全部と、1998年末までに発売されたプレステ1の将棋ソフトの大半を持っていますが、1998年末時点での家庭用ゲーム機の最高の将棋ソフトといえば、最強羽生将棋か最強東大将棋のどちらかで間違いないでしょう。
その他、古いゲーム機にありがちな話
最後に、今回、私が羽生将棋で遊んだ際に経験したトラブルについても書いておきます。
私のNINTENDO64本体は、あまり使ってないのですが、羽生将棋のカセットを指し込んで、電源を入れてみると、テレビには何も映りませんでした。
ネットで調べたところ、カセットと本体の端子部分が錆びていることによる、接触不良が原因であることが多いようです。
昔のカセットタイプのゲーム機ではありがちな話のようです。
カセットを本体に差し込んだり抜いたりと、何度かガシャガシャやっていたら、テレビに羽生将棋の画面が映りました。
故障の原因がそれだとは限らないのですが、前回まで普通に遊べていたものが、数年後に起動すると画面が映し出されないという場合は、上述のケースも考えられることを記しておきます。
追記
カセットを本体に差し込んだり抜いたりを繰り返し、ムキになってガシャガシャやるのはカセットにも本体にも良くないので、下のコメント欄でGIZUMO氏が書かれているように接点復活剤を使うことをお勧めします。ちなみに私はレトロゲーム復活剤という商品を使っています。
古いゲームにありがちなこととして、もうひとつ。NINTENDO64の外部記憶装置「コントローラーパック」は電池切れで使えません。電池も特殊で、それが手に入ったとしても交換するのはかなり難しいです。早い話、セーブモードは使えないと思ってください。
したがって最強羽生将棋で遊ぶ場合は、セーブモードを使えないため、実力試験は毎回、初級から受験しないといけないことも書いておきます。
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