AI将棋3(NINTENDO64)

将棋ソフト
この記事は2020年8月28日に公開した記事を加筆・修正したものです。

AI.jpg

対応機種NINTENDO64
発売元アスキーサムシンググッド
発売日1998年12月18日
最高棋力激指15の2級【50分/126手】
特記事項棋譜読み上げは高橋和女流三段

※【】内は激指15と16局対戦した際の消費時間と手数の平均

目次

AI将棋3とは


AI将棋3とは1998年12月にアスキーサムシンググッドから発売されたNINTENDO64用の将棋ソフト。

PC版からの移植で、「1」と「2」はPlaystationに移植されています。

思考ルーチンには山下宏氏のYSSを搭載しており、YSSは1997年2月の第7回世界コンピュータ将棋選手権で予選・本戦ともに全勝で優勝しています。パッケージでも「第7回コンピュータ将棋選手権 全勝優勝」と強調されています。

AI将棋3の主な機能


AI将棋3

機能は対局機能と盤面編集のみ。

コンピュータのレベルは、最初は「レベル0」から「レベル5」までの6段階。

レベル5に勝利すると、最強の「プロレベル」が追加されます。

このソフトよりも少し前に発売されたプレステ版の「東大将棋」も、最初から表示されている一番強いレベルに勝つと、最強レベルが登場するという仕様になっているのですが、当時の流行りでしょうか。

手合割は平手から六枚落ちまでありますが、持ち時間は無制限のみ。

好きな局面を作って、そこから対局を継続させることも可能。

それから、棋譜読み上げが高橋和女流で、当然ながらパッケージでもセールスポイントとして強調されています。


AI将棋3の強さはどのくらい?


さて、気になるAI将棋3の強さですが、私が強い又は強くないと言っても私以外の人には通じませんので、客観性を重視して、AI将棋3の最強レベル(プロレベル)と激指15と対戦させてみました。

対激指15の2級 → AI将棋の4勝4敗【約47分/122手】
対激指15の1級 → AI将棋の2勝6敗【約52分/131手】


激指1とも対戦させましたので、そちらの結果も記しておきます。

対激指1の2級 → AI将棋の5勝3敗【約53分/134手】
対激指1の初段 → AI将棋の2勝6敗【約41分/117手】
※【】内は消費時間と手数の1局平均


以上の結果から、激指15の2級相当と考えるのが妥当と思われます。

激指15と対戦させてみた結果は、プレステ用のAI将棋2と同じ成績。AI将棋3の方が時間を多く使っていたりして、棋力がアップしているとは言い難い結果。

また、最強羽生将棋と比較すると、激指1との対戦成績はAI将棋の方が上回りましたが、激指15との対戦成績は最強羽生将棋の方が上回りました。消費時間は同じ程度。つまり、最強羽生将棋とは同じくらいの強さということでしょうか。


AI将棋3と対局してみた


AI将棋3対局画面

AI将棋3と対戦してみました。

レベル5と対戦して、危なげなく勝利を収め、棋譜を確認しようと思いきや、なんと終局後には棋譜を見直すことが出来ない!

コントローラーパック(外部記憶装置)があれば、棋譜を保存できるようですが、それが電池式であるため、そんな20年以上前の代物がもはや使えるはずもありません。

そういうわけで、レベル5を倒したら現れる「プロレベル」とは、棋譜を取りながら対戦することとなりました。

さて、自らの対局および上記「激指」と対局させていた時に、わかったことを箇条書きで記しておきます。

・メジャー戦型の定跡が一通り各10手くらいまで入っている
・使用時間は長くともレベル5で1手30秒前後、プロレベルで1分前後
・初手▲56歩に対しては、いきなり時間を使う
・美濃や矢倉、穴熊までも優秀な囲いとして認識してる模様
・プロレベルでも13手以上の詰み筋は読めてない模様
・千日手という概念がない

千日手を知らないというのは、将棋ソフトとしては結構なNG。

それはさておき、レベル5とプロレベルの強さを比較した場合、体感だとあまり差が無いように思えました。

10年ぶりにAI将棋3プロレベルと対局した一発目の棋譜も付けておきます。

▲阪田大吉
△AI将棋3プロレベル
将棋盤

 0




どこがプロレベルじゃ・・(ボソッ


AI将棋3の評価


AIshogi3-0.jpg

私のことだから、発売日間もない頃に購入したはずですが、実は遊んだ記憶がほとんどありません。

同じNINTENDO64のソフトでも、「最強羽生将棋」や「森田将棋64」は遊んだ記憶がそれなりにあるのですが、AI将棋3については遊んだ記憶がほとんど無いのが正直なところ。

通常対局以外に遊び心のあるコンテンツや、ビジュアル面もしくはサウンド面での魅力的な要素が無ければ、あまり遊ばないということでしょうか。

NINTENDO64の将棋ソフトの中では一番後発で、最も強い可能性もありますが、他の2本と比べて明らかに強いというわけではないようです。(激指1と対戦させた時は1番優れた成績でしたが、激指15と対戦させてみたら最強羽生将棋の方がわずかにリード)

また、ゲーム機は違いますが同シリーズのプレステ版AI将棋2と比べても、棋力向上という点については、目に見えたものを確認することは出来ませんでした。

それでも、AI将棋3の方は棋譜読み上げに高橋和女流を起用していたり、背景画像に畳を選べるようになっていたりと、将棋ソフトとしての価値はグレードアップしていたと言えます。(個人的には将棋ゲームの背景画像に畳は必須と考えている)


関連記事
記事タイトルとURLをコピーする
コメント
  • No title
    2020/08/29 06:44
    管理人様、楽しいレビューありがとうございます。当方も昔64の3本の将棋ソフト購入していずれも遊んでいました。
    ただAI将棋が一番強い、というのは驚き。
    AI将棋の指手は、その3本の中では最も人間らしくない手、言って見ればつまらない手が
    多かったので棋力が高いようには感じませんでした。
    その為もっぱら羽生将棋で遊んでいましたが、この解析を見るとAI将棋は隙の少ない将棋
    なのでしょうね。
    ありがとうございました
  • guntsさんへ
    2020/08/29 08:18
    指し手の強さ自体は、最強羽生将棋もAI将棋3も変わらないくらいの強さだと思うのですが、消費時間がAI将棋3の方が明らかに少ないため、AI将棋3が一番強いと書いた次第です。

    体感だと、人によって棋力や得意戦法も違うので、同じソフトからでも伝わってくる強さは違うのかもしれませんね。

    実際に遊んだ方の話で、とても興味深い話でした。
コメント投稿

トラックバック