
対応機種 | Windows |
---|---|
発売元 | 毎日コミュニケーションズ |
発売日 | 2001年12月14日 |
最高棋力 | 激指15の二段+ |
特記事項 | ・対局後に各指し手の読み筋披露 ・棋譜読み上げは矢内理絵子女流三段 ・定跡手100万手を収録 ・詰み検索と棋譜解析機能付き |
※WindowsXP時代のソフトで、現在のWindowsは動作保証の対象外
※現在は修正ファイルのダウンロードも不可
目次
将棋レボリューション激指とは
激指は鶴岡慶雅氏をはじめとした東京大学の学生達が開発した将棋ソフトで、2001年12月に初めて商品化されました。
開発用の激指は、2回目の参加となる2001年3月の第11回世界コンピュータ将棋選手権で4位、翌年の第12回大会で優勝しています。
このソフトの最大の特徴は、それまでの将棋ソフトには無かった対局後の読み筋披露と、棋譜解析機能があること。
その後、毎年12月に新バージョンが発売され、激指シリーズは長らくの間、将棋ソフトの最高峰として認知されることになりました。
主な機能
「ファイル」棋譜の保存と読込が可能。読込はCSA形式とKIF形式のみ。
「通常対局」レベルは12級~三段までの9段階。級位は偶数級のみ。
「レーティング戦」激指との対戦を繰り返すことで自分の棋力を知ることが出来る。
「棋譜解析」棋譜を読み込み、形勢評価グラフの作成が出来る。
「次の一手」任意の局面で激指の最善手を示すことが出来る。
「詰みチェック」任意の局面で詰みの有無とその手順を確認出来る。
「盤面編集」好きな局面を作ることが出来る。
将棋レボリューション 激指の棋力
棋力
激指の棋力を客観的に確認するために、激指15のレーティング戦で対戦させてみました。

※レートが二段+(1850点)を超えていたのは50局中26局
二段(1800点)スタート
対局結果 | 成績 |
---|---|
最終レート | 1824点(二段) |
最高レート | 1918点(二段+) |
最高到達 | 16局目 |
対三段 | 0勝2敗 |
対二段+ | 10勝13敗 |
対二段 | 13勝9敗 |
対初段+ | 3勝0敗 |
気付いたこと
・振り飛車が四間飛車以外は滅多に指しませんが、それ以外のメジャー戦型は何でも指します。振り飛車が絶滅の危機に瀕していた当時の時代背景を反映しているとも言えます。
・千日手を認識します。
・持将棋に関してはユーザー側のみ条件を満たせば宣言法で勝利することが出来ます。
・その後の激指で定番となった検討モードはありません。
総評
私がこのソフトを購入したのは、発売から数ヶ月後で、購入した場所はパソコンショップでした。
当時は東大将棋シリーズが全盛でしたが、店頭でこのソフトを手に取り、パッケージに書かれた「定跡100万手」と「形勢評価グラフ」を見て、買わずにはいられませんでした。
当時、私は将棋倶楽部24の8~10級で、このソフトの8級といい勝負であったことも覚えており、レーティング戦の点数に対応した段級位が将棋倶楽部24と酷似していることからも、段級位は将棋倶楽部24を意識していることが伺えます。
このソフトの最高レベルである三段は、当時の私にとっては雲の上の存在で、それに勝つ日が来ることなど夢にも思っていませんでした。
対局しても、どうせ勝てないと思っていたため、購入してから7年ほどは練習相手として使うことは、ほとんどなかったです。
それでも、将棋倶楽部24で対局した自分の棋譜を棋譜解析してみることは最高におもしろく、新しい激指(激指4)を購入するまでは、このソフトを扱わない日は無かったと言っても過言ではありません。
余談ですが、毎日のように棋譜解析をやっていても、勝利した棋譜しか見直さなかったため、棋力はあまり向上しなかったことも付け加えておきます。
その後、私自身が将棋倶楽部24で初段になった時、絶対に勝てないと思っていたこのソフトの最高レベルに勝つことが出来ることがわかりました。
それからは、このソフトの「レーティング戦」で遊ぶことをとてもおもしろいと思うようになり、また、このソフトの「レーティング戦」で遊ぶことが、自分の調子を知るバロメータにもなりました。
例えば、ネット将棋で負けが込むとき、相手の過少やソフト指しを疑うこともあるのですが、そんな時に、このソフトのレーティング戦で遊んでも負けが込んだならば、単に自分の調子が悪いことを知ることが出来るわけです。
ただし、短期間のうちに50局ほどやっていると、何局かに一回は記憶に新しい必勝パターンが現れるようになるため、別のナンバリングの激指にチェンジするようにしています。(将棋は考えない癖がつくと弱くなる)
ところで、何年も前から、時間無制限ならばこのソフトの最高段位である三段に勝ち越せる自信はあったのですが、レーティング戦の持ち時間10分(秒読み30秒)だと、あと一歩のところで三段に届きませんでした。
しかし、購入から約19年。遂にそのレーティング戦で三段に到達することが出来ました。

三段との対戦成績は19勝12敗1分です。力戦型の終盤勝負でも、勝ち越せるようになりました。
長々と思い出話を書きましたが、将棋ソフトフリークを自称する私が練習相手として最も活用した将棋ソフトがこの「将棋レボリューション 激指」です。
2番目に活用したソフトの10倍以上の量だと思います。そのため、このソフトについての思い出は語り尽くせないほどです。
以上のように、私と同じくらいの棋力の方だと、今でも良き練習相手として使えるソフトだと思いますが、如何せん古いPCソフトであるため、最近のOSには対応してない可能性もあり、また、バグを修正するファイルもダウンロード出来なくなっていることも書いておきます。
それから、このソフトには激指の定番機能になっている「検討モード」は付いていません。
強烈に強いソフトの読み筋を幾らでも知ることが出来る昨今、このソフトの読み筋に対する需要もあるとは思えませんけど。
それにしても、読み筋披露と評価値を伴う形勢評価グラフは、パッケージの謳い文句にたがうことなく、本当に「革命」的でした。
将棋レボリューション 激指
posted with カエレバ
- 関連記事
-
-
アイマックス将棋2(PlayStation)
-
将棋レボリューション 激指(Windows)
-
AI将棋(PlayStation)
-