AI将棋2(PlayStation)

将棋ソフト
AIshogi2-1.jpg

対応機種PlayStation
発売元ゲームバンク
発売日1997年12月25日
最高棋力激指15の2級【32分/139手】
特記事項・発売日時点ではPS最強の将棋ソフト

※【】内は32局行った際の1局における消費時間と手数の平均

目次

AI将棋2とは


山下宏氏が開発した将棋AIを搭載したPlayStation用将棋ソフト。

このソフトが発売される10ヶ月前に開催された第7回世界コンピュータ将棋選手権では、同氏の開発ソフト「YSS」が優勝している。


主な機能


AIshogi2-2.jpg

「新規対局」ボタンを押すと設定された条件で対局が始まる。
「記録」セーブした棋譜などを読み込む。
「設定一覧」COMの強さ、先後、読み上げの有無、駒の種類、手合い割等を設定できる。
「操作方法」コントローラーの絵が出てきて、どのボタンが何のコマンドかを説明。
「データ情報」メモリーカードの残量や使用状況を教えてくれる。
「ゲームバンク杯」最短手順でCOMに勝利した人には豪華将棋駒が贈られた(受付終了)

※COMの強さは最強、強い、標準、入門の4段階で駒落ちも可能。


AI将棋2の棋力


棋力の検証


AI将棋2の棋力を客観的に判断するため、激指15と対戦させてみました。

AI将棋2の方は最高棋力である「思考レベル1」で対戦させました。

■対戦結果
対激指15の4級 → AI将棋2の8勝0敗【約37分/149手】
対激指15の3級 → AI将棋2の5勝3敗【約34分/148手】
対激指15の2級 → AI将棋2の4勝4敗【約33分/142手】
対激指15の1級 → AI将棋2の2勝6敗【約26分/118手】
※【】内は1局における消費時間と手数の平均


以上の結果から、激指15の2級程度の棋力だと考えられます。

COMの消費時間は1手30秒前後。この時期の将棋ソフトの最強レベルとしては短いです。


気付いたこと


●9手詰め以下はほとんど詰ます
相手玉が9手詰め以下になると、ほとんど詰ましていました。1度だけ、詰まさなかったのを確認しましたので、必ず詰ますわけではないようです。13手を超えると滅多に詰ますことは出来ませんが、偶然なのか1度だけ17手詰めを数秒で詰ましました。

●定跡手順は登録されていない
COMが先手番の時、初手は76歩か84歩のいずれか。COMが後手番の時は、こちらが初手で歩を動かせばCOMの2手目は34歩か26歩のいずれか。定跡手順は登録されておらず、3手目以降は最強レベルだと必ず、30秒ほど考えます。

●飛車を振ることもある
2割くらいの確率ですが、飛車を三間又は四間に振ったのを確認しました。そしてその時は必ず美濃か穴熊に囲います。その手順は定跡ではありませんが、飛車を振った時はそれらの囲いを目指すよう、プログラムされているということでしょうか。


総評


AIshogi2-3.jpg

私はこのソフトを発売日からそれほど経たない日に購入しているのですが、実はあまり遊んだ記憶はありません。

このソフトの2年前に発売された前作と比べて、400点ほどの棋力向上があったのは評価すべきポイントだと思います。

詰将棋などのオマケが一切付いてない点も、このソフトのもととなっている「YSS」が、発売前の第7回世界コンピュータ将棋選手権で優勝したという実績を引っ提げているのだから(将棋ソフトにとって最高のセールスポイント)、特に気にもなりません。

しかし、このソフトの1年半前に発売されていたNINTENDO64の最強羽生将棋(AIは金沢将棋)と比べて、強さが大して変わらないので、最強羽生将棋を持っていた私にとっては特に魅かれるものも無かったのだろうと思います。(当時の私は羽生将棋と3回やれば1回くらい勝てる棋力)

また、プロの定跡を使わない点がこのソフトの趣の一つだと思いますが、当時の私もプロの定跡を全く知らなかったため、それについての良さを解せなかったのだろうと思います。(確か、山下氏は序盤もCOMが自力で指すことにこだわっていたと記憶してます)

発売当時はプレーステーション用のソフトとしては最強だったので、NINTENDO64を持ってない人は、もっと別の感想が出てたのではないでしょうか。

なお、このソフトの20日前に発売された「森田将棋」の方が、指し手の強さは微弱に強い可能性もありますが(検証結果はどちらも激指15の2級)、それは1局に平均2時間半も使ってのことなので、1局に30分程度しか使わないAI将棋2の方が、棋力的には優れていると言えます。

あと、遊び心はあって、ゲームバンク杯という機能では、中身は普通の対局と変わらないのですが、最短手数で勝利した人には豪華将棋駒が用意されていたようです。(対局後に発行されるパスワードで応募する形式で、1998年3月末日に受付終了)

そういう企画は結構好きですが、「発表は商品の発送をもってかえさせていただきます」と書かれてあり、肝心の結果を知ることが出来ないのでは、ボルテージの上がり具合も半減したのではないかと思ってしまった次第。(ネットが今ほど普及してなかった当時、結果を知らせる術も無かった気はしますけど)

それはさておき、昨今の最強ソフトが挑戦するとどうなるのか、やってみました。
水匠3 → 84手
激指15 → 84手
BONANZA6 → 74手
という結果でした。

強ければ最短で詰ますことが出来るわけでもないようで、虎穴に入らずんば虎子を得ずで、「内藤九段将棋秘伝」のように、とんでもない悪手を指さないと極端に短い手数では終わらないのだろうと思います。

COMは負けそうになると無駄な王手を連発して手数を伸ばそうとするので、王手の掛からない穴熊に組むのが良いのだろうかとも考えましたが、それはそれで穴熊に組むのに手数が掛かるので多分駄目なのでしょう。

私がやってみた結果は上の画像で、局面は終局1手前。そこに至るまでにCOMが一人千日手をやって来たりして、結局72手掛かりました。論外です。たぶん、40手くらいで詰まさないと話にならなかったのではないかと推測しますが、どうなのでしょうか。


関連記事
記事タイトルとURLをコピーする
コメント
コメント投稿

トラックバック