Bonanza1.0(Windows)

将棋ソフト
Bonanza1の画像

対応機種Windows
開発者保木邦仁 氏
公開日2005年6月2日
棋力(1手5秒)激指15の三段+
棋力(1手10秒)激指15の四段
特記事項Bonanzaの初公開バージョン

※対局の際のBonanza1.0のNPSは初手▲18香の局面で2224kN/sec
※Vector(ベクター)でダウンロード可能

更新履歴
2021年6月13日 記事初公開
2021年9月23日 1手10秒の棋力とダウンロードサイトを追加

目次

Bonanza1.0とは

Bonanza1.0は、カナダ在住だった日本人の化学者・保木邦仁氏が趣味で作った将棋プログラム。2005年6月2日に同氏のホームページ上で誰でも無料でダウンロードできる形で公開されました。

翌年の世界コンピュータ将棋選手権では、バージョンアップされた「Bonanza2.0」が、ノートパソコンで動かしていたにもかかわらず初参加初優勝を果たし大きな話題となりました。

短期間のうちに強豪ソフトを開発出来た要因には、それまでのコンピュータ将棋界の常識を覆すアイデアが幾つもあり(例えば全幅探索)、それらのアイデアは以降の将棋ソフトの棋力向上を加速させました。

主な機能

Bonanza1将棋盤

ダウンロードファイルには、上の画像のような将棋盤が付いていて、コンピュータと対局することが出来ます。

Bonanzaの思考時間を変えることが可能で、思考時間が長ければ長いほどBonanzaは強くなります。強さは思考時間以外に、Bonanzaを動かしているパソコンの性能によっても大きく変わり、高性能マシンで動かすと1秒でも四、五段の強さだったりします。

同梱されている将棋盤では対局しか出来ませんが、将棋所やShogiGUIというアプリケーションを使って動かすことが可能で、それらで動かせばBonanza1.0による棋譜解析や検討モードを楽しむことも出来ます。(ただし、検討モードは最善手のみを表示)

Bonanza1.0の棋力

棋力の検証(1手5秒)

私がBonanza1.0のことを強いとか強くないとか言っても、私以外の人には通じませんので、他の人に分かるように激指15のレーティング戦で対局させてみました。結果は下の通り。

Bonanza1.0の方は1手5秒(NPS=約1850k)
三段(2000点)スタート
BONANZA1激指R戦50局三段スタート
最終レート 2079点(三段+)
最高レート 2127点(三段+ 35局目で到達)
対四段  1勝2敗0分(勝率0.333)
対三段+ 6勝10敗0分(勝率0.375)
対三段  14勝7敗0分(勝率0.667)
対二段+ 7勝3敗0分(勝率0.700)
 

上の結果より、Bonanza1.0は激指15の三段+くらいの棋力と考えるのが妥当。

開発者の保木氏にホームページに、Bonanza1.0はPentium4(2GHz)で動かし、1手18秒で対局させたところ、将棋倶楽部24でのレートが約2400点である旨が書かれていました。

また、「現在の家庭用PCにおける思考の速さ約30万局面/1秒」とも書かれていたので、上記検証におけるBonanzaの1手の探索局面数は充分な量だと思います。

三段+との対戦成績が良くないので、三段の方を妥当に思う方も居るかもしれませんが、実は上記50局の前に、四段(2200点)スタートで50局をやっています。

BONANZA1激指R戦50局

此方の方と合わせると、対三段+戦がほとんど五分になることがわかります。

此方の方では初めの方では対三段+では勝ち星が大きく先行していて2200点弱で持ち堪えていたのですが、そのうち負けが込みだして、結局は2100点弱に収束して行きました。

従って、最高Rは下位から点数を積み重ねて2100点付近に収束した三段スタートの方を正としました。

よくわからないのは、対戦数は少ないのですが四段+に勝ち越していること。コンピュータ将棋の強さにはムラがあることが言われていて、Bonanzaの強さにムラがあるのか、激指15の強さの方にムラがあるのかは謎。

わかっているのは、詰みに関しては30手くらいの詰み筋も瞬時に見つけてくることに加え、激指の方は本来の強さではなく手加減しているため、その点においてはBONANZAの方に分がありました。(言い換えると、激指側が思いもよらぬ詰み筋を喰らって負ける場面を時々見ました)

棋力の検証(1手10秒)

※2021年9月23日追記
新たに1手10秒での強さも検証してみました。

三段(2000点)スタート
NPSは初手▲18香車の局面で2224kN/sec
Bonanza1 10秒50局
最終レート 2173点(四段)
最高レート 2207点(四段 42局目で到達)
対四段+ 0勝1敗1分(勝率0.000)
対四段  7勝9敗0分(勝率0.438)
対三段+ 12勝4敗1分(勝率0.750)
対三段  10勝5敗0分(勝率0.667)
対二段+ 1勝0敗0分(勝率1.000)

1手5秒の時よりも70点(対局後R平均)ほど強くなっていて、正直ビビりました。

三段スタートで50局中15局は四段で停滞しており、四段との対戦も互角に近いことなどから、この条件だとギリギリ四段に達しているとみなしたいと思います。

総評

bonanza1に勝利2

私はこのBonanza1.0については、公開された時から知っていたはずですが、当時はそれで遊んだ記憶はほとんどありません。

たぶん、何回かは対局したのだろうと思いますが、当時の私は将棋倶楽部24の1300点(3級)前後で、私の点数のダブルスコアに近い代物と遊んでも面白いはずはなく、検討モードなんてものも付いてませんし、遊ぶ理由がなかったことは容易に想像できます。

当時はほとんどの人がコンピュータ将棋に関しては無知なので、Bonanzaはどのパソコンで動かしても同じ強さだと思っていました。(というよりも、パソコンによって強さが変わるという発想がほぼありませんでした)

しばらく時が経つと、パソコンの性能によって強さが変わることが少しずつ知られはじめました。

そのうち、聞きかじった人がその知識を激指に応用して、お前のPCよりも俺のPCの方が性能が高いので、俺の激指の方が偉いと言わんばかりの発言をしたりして、往生しました。

いやいや激指の強さはPCの性能に関係ないと取説に書かれてますよと説明しても、相手は実は激指を持っているのかどうかも疑わしく、説得することが不可能だったなんてこともありました。

Bonanza1.0と関係が有るのか無いのか訳分かりませんけど、Bonanzaにまつわるどうでもいい思い出話は他にも幾つかあったりします。

どうでもいい話はさておき、Bonanza1.0を練習相手として起用するようになったのは、公開されてから数年後、私自身が将棋倶楽部24で初段を突破して以降のことです。

それで今日、久しぶりに対戦してみたのですが、優勢を築くのは2回に1回以上でしたが、そこから勝ち切ったのは4局目でようやくのこと。

序盤から此方の予想に無い強襲をやってきたり、終盤はこちらよりも遥かに鋭いため、私の棋力(将棋倶楽部24早指しの二段、将棋クエスト10分の四段)だと、強いとしか言い様のない代物です。

ただ今回、激指15レーティング戦で対戦させてやや驚いたのは、2100点弱が定位置で思ったほどの高い棋力ではなかったことです。

将棋倶楽部24で2400点(五段の中でも上位)だったのならば、激指15でもそれに近い点数が出るのかと思っていたのですが、私よりも200~300点しか上ではありません。

昔の将棋倶楽部24の2400点がそれほどでもなかったのか、それとも激指15は三段以上が激辛なのか。しかし、当時の将棋倶楽部24は2700以上でプロ級だと、プロが公言していた記憶が・・。

なんにしても、今回は苦労した検証を行っただけあって、非常におもしろい資料が出来上がりました。

最後に本日、私がBonanza1.0と対戦した棋譜を掲載しておきます。

Bonanza側の持ち時間はデフォルトの1手5秒(NPS=約2100k)

▲You
△Computer
将棋盤

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角の評価が低い特徴はあまり出てませんが、穴熊を好む特徴はハッキリ出ています。
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コメント
  • 2021/06/16 16:36
    どうも。棋譜まで見て頂き、ありがとうございます。
    私は確かに中・終盤型です。よく見てますね。
    上の棋譜は私が勝っているのでBonanzaが大したことなく見えるのですが、実際はチャンスを作ることは出来ても詰みの見え方の次元が違うため、終盤でねじ伏せられることの方が多いです。4~5回やって1発が入るくらいでしょうか。

    Bonanza1.0は2005年の将棋倶楽部24で2400点だったそうなので、24での段位は五段になりますが、当時の24の五段には県代表になった方が何人も居たことを聞いています。
  • 2021/06/16 13:29
    初代 Bonanza なつしいですね!
    初めて Bonanza が世に出てきた時の強さは、
    本当に衝撃的でした!
    コンピュータ将棋にとてつもない影響を与えたのは
    間違いないですね!
    主さんと初代 Bonanza の棋譜見ましたが、
    やっぱり主さんかなり中終盤力ありますね!
    Bonanza のほうはまだ荒削りな感じがしますが、
    それでも確実にアマ三段の棋力はあると思います!
    この前触れられてた
    PS2の東大スペシャル2の強さとは、
    全然違うと感じました!
    さすがは Bonanza!
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