
対応機種 | WINDOWS |
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発売元 | MYCOM |
発売日 | 2004年12月9日 |
最高棋力 | 激指15の三段+【早指し】 |
特記事項 | ・女流棋士(矢内、坂東、岩根)と豊川六段による棋譜読み上げ ・升田幸三、天野宗歩などの棋風を持ったCPUと対局可能 |
目次
激指4とは
引用元:本製品パッケージ裏面「スーパー将棋マシン 激指4」は将棋ソフトの革命児「激指」シリーズの最新作です。同シリーズは2001年の発売以来、年に1回のバージョンアップをしておりますが、形勢判断の完全公開、使いやすい検討モードの採用、棋風調整機能など、将棋ソフトの最前線といえる新企画を発表してきました。4作目となる本作では、棋風を持つコンピュータとの対局が実現。大量の棋譜から指し手の特徴を学習することにより、「仮想・升田幸三」や「仮想・天野宗歩」といった棋風を持つコンピュータがあなたのお相手をします。思考エンジン、詰みルーチンも大幅に強化されており、まさに「スーパー将棋マシン」の名にふさわしいソフトです。
主な機能
【通常対局】COMのレベルは12級から四段までの10段階(級は偶数級のみ)【レーティング戦】CPUとの対局を繰り返すことでユーザーの棋力が数値化される。
【検討モード】激指の盤面に局面を並べることで10通りの候補手と形勢が示す。
【棋譜解析】入力された棋譜(棋譜読込も可)から形勢評価グラフを作成。各局面の読み筋も披露。
【詰みチェック】激指の盤面に並べた局面の詰みの有無をチェックすることが出来る。
【定跡編集】定跡を編集することが出来る。
激指4の棋力
激指4の最高棋力である四段が激指15の何段に相当するのか、激指15のレーティング戦で対戦させてみました。三段(2000点)スタート

最終レート 2102点(三段+)
最高レート 2168点(四段 36局目で到達)
四段 5勝8敗0分(勝率0.385)
三段+ 9勝9敗1分(勝率0.500)
三段 13勝4敗1分(勝率0.765)
上の結果から三段+とするのが妥当でしょうか。
Bonanza1と同じくらいか、激指4の方が少し強いかもしれません。
私のPCだと1手平均2秒くらいで指すのですが、Bonanza1を1手5秒で指させた時よりも強いです。
総評

私はこの激指4を発売日からしばらくして購入しているのですが、当時は私の棋力が将棋倶楽部24の4級くらいで、この激指4を練習相手として活用することはほぼありませんでした。
理由のひとつとして、当時の私の棋力では激指4の最高棋力である四段と指しても全く歯が立たず、そうかといって、激指4の級位は人間の当該棋力とは全く異質で、コンピュータと指していてもあまり面白いとは思いませんでした。
また、当時はネット将棋「将棋倶楽部24」が全盛で、ソフト指しが今と比べると比較にならないほど少なく、今のネット将棋よりも何十倍、何百倍も面白かったため、コンピュータを相手にするレーティング戦はあまり必要としていませんでした。
ただし、将棋倶楽部24などのネット将棋で指した棋譜を激指4に読み込ませて形勢評価グラフを作るのは毎日の日課でした。負けた棋譜は見たくもないため、勝った棋譜でしかそれをやらなかったため、強くなることはありませんでしたけど。
それでも、会心譜だと思っていた棋譜が実は大ピンチの連続で、自玉が詰んでいた局面もあったりして、時にはジグザグが少ない満足いくグラフも出来上がったりして、楽しかったのは覚えています。
激指4を練習相手として起用するようになったのは、将棋倶楽部24で初段を突破して以降のことです。それくらいの棋力になると、マグレで一発が入るようになり、将棋倶楽部24で二段を突破してからは、3~4回に1回くらいを勝てるようになったので、利用頻度も上がりました。
購入から17年近くが経った今は、50本以上所有している将棋ソフトの中でも、練習相手としては最も利用頻度が高い将棋ソフトです。
ところで、「棋士との七番勝負」というコンテンツがあり、その中の矢内女流とさっき対局してみたのですが、これ、県代表クラスの棋力がないと七番勝負を勝てないのではないかと思いました。
たぶん、CPUは激指4の三段か四段のはずです。第1局では15手詰めの方に逃げたので、四段ではないのかなとも思いましたが、激指4はわけのわからないところがあって、棋力検証の際は相手玉を詰みと認識しながらも逃したことがあったので、四段ではないとは言い切れません。まあ、ユーザーに一つ勝たせるまでは緩めてる可能性はあります。(後期の激指にそういう節があった)
とにかく、第1局は勝ったのですが、第2局以降は仕掛けが成功するものの、激指得意の終盤力が炸裂して、ポコポコヘッドの4連敗で番勝負終了でした。対局が終わるたびに矢内女流の喜んでいる画像が出てきて、あんまり悔しくはなかったですけど。
激指4の発売から半年後に、開発用の激指がアマ竜王戦でベスト16に入っているので、この激指4も県代表クラスの強さがあるのだろうと思っています。(棋士と七番勝負はNHK杯ルールなので、持ち時間無制限で激指4の四段を倒すよりも難度が高い)
あと、この激指4で少しばかり話題になったのが、棋譜読み上げに豊川六段(当時)が起用されていることです。女流棋士はマイコム(現 マイナビ)のほとんどの作品で起用されていますが、男性プロの棋譜読み上げは、他に知りません。(以降、激指7まで入っている)
さっき、そのお声を聴いてみたのですが、今よりも随分若いと思いました。マンモスとか、駄洒落の音声が入ってないのは、少し惜しい気もした次第。
そういうわけで、激指4は私にとっては今でも現役の将棋ソフトで、前述のように一番の練習相手になっており、17年前に購入しておいて良かったと思っています。
最近になって激指の棋譜集解析というのをおもしろいのかもしれないと思っていて(激指4にも激指15にも付いている)――特定の人物の棋譜を何百局も解析させることで、その人物の序盤の指し手を再現する―― 自分よりも少し強い激指4で、その機能を使うことで、さらに激指4が優れた練習相手になるのではないかと考えていたりします。
激指4と対戦
最後に、私が激指4の「棋士と七番勝負」で矢内女流と対戦した時の第1局を掲載しておきます。
▲わたし
△激指4 矢内女流
△激指4 矢内女流
将棋盤
0手
実は終盤で私が負けになっているのですが、仮想・矢内女流の第1局の強さを知る意味では、この棋譜が良いのかもしれないと思いました。
スーパー将棋マシン 激指 4
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