将棋ワールドチャンピオン 激指7(Windows)

将棋ソフト
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対応機種Windows
発売元毎日コミュニケーションズ
発売日2007年12月6日
最高棋力激指15の四段+【早指し】
特記事項・実戦詰将棋1000問収録
・第1期マイナビ女子オープンの予選棋譜を完全収録
・棋譜読上げは矢内女流,岩根女流,坂東女流,豊川六段

※最高棋力は激指15レーティング戦100局の結果

目次

激指7とは


今作では皆様の「強くなりたい」というご要望にお応えするという目標を掲げました。新搭載の実戦詰将棋は、芸術的ないわゆる「詰将棋」ではなく、実戦に現れる最終盤局面をコンピュータによって自動生成させました。1000問解き終えた後には、終盤力が目に見えて向上していることでしょう。
また、人間の直感を再現したパターン認識による先読みの精度を向上し、さらにマルチコア対応により読みが深く広くなりました。一段と強化された思考エンジンをどうぞお楽しみください。

引用元:本製品パッケージ裏面

主な機能


【通常対局】CPUのレベルは五段+~12級まで12段階
【レーティング戦】CPUと対局を繰り返すことでユーザーの棋力がわかる
【棋士と七番勝負】豊川六段及び三人の女流棋士と平手や駒落ちで七番勝負
【指導対局】CPUによる指導対局。好手や疑問手が出るとCPUが小窓で教えてくれる
【実戦詰将棋道場】詰みのある局面1000題を激指相手に指し継ぐ
【棋譜鑑賞】第1期マイナビ女子オープンの予選棋譜を完全収録
【検討モード】任意の局面の形勢や候補手を激指が読み筋とともに教えてくれる
【棋譜解析】任意の棋譜に対して激指が形勢評価グラフを作成してくれる
【詰みチェック】任意の局面における詰みの有無を激指が調べてくれる
【定跡編集】定跡を追加することが出来る

激指7の棋力


激指15レート戦50局の結果


激指7の最高棋力「五段+」が、激指15のどのくらいの棋力に相当するのか、激指15のレート戦を戦わせることで確認してみました。

三段(2000点)スタート
激指7 激指15R50局

最終レート 2217点(四段)
最高レート 2231点(四段 45局目で到達)

対四段+  2勝4敗0分(勝率0.333)
対四段 13勝9敗0分(勝率0.591)
対三段+  11勝3敗0分(勝率0.786)
対三段 5勝2敗1分(勝率0.714)

最高レートに到達したのが45局目で、まだまだ点数が伸びそうです。


激指15レート戦100局の結果


激指7 激指15R100局

最終レート 2292点(四段+)
最高レート 2324点(四段+ 98局目で到達)

対五段 1勝1敗0分(勝率0.500)
対四段+  15勝15敗0分(勝率0.500)
対四段 26勝20敗0分(勝率0.565)
対三段+  11勝3敗0分(勝率0.786)
対三段 5勝2敗1分(勝率0.714)


最高レートはまだ少しくばかり伸びそうな気もしますが、四段+昇段後は37局も指しており、四段+とも30局も対局して互角であることから、激指7(五段+)の棋力は激指15の四段+相当だと判断します。


総評


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私は激指7を発売直後に購入しました。「7」に特別な魅力を感じたというわけではなく、「1」の次には「4」と3年間隔で買っていたので、まるで周期的に「7」を買った次第。

当時、将棋倶楽部24の3級だった私は、「1」や「4」にさえ勝ったことはなかったので、当然ながらこの「7」には勝てませんでした。

そもそも、この「7」を使ったソフト指しが将棋倶楽部24の2800点(当時はプロレベル)に到達したという噂もあったくらいで、そういう代物に勝とうという考えすらありませんでした。

また、付属機能のレーティング戦における2級や4級は、激辛級位で知られる将棋倶楽部24のそれよりもさらに激辛だったりして、練習相手として激指7を使うことはほとんど無かったように記憶しています。

ただし、棋譜解析と検討モードは重宝していました。それらは強いソフトに備わっているものほど精度が高く、当時のナンバーワンソフトを所有していたことは、それなりの満足度が有ったと思います。

他に「7」から付属されるようになった「実戦詰将棋道場1000問」も当時から評判が良く、以降のナンバリングには必ず付属されるようになりました。(最初の方から9手詰めが出題されていたりして、級位にやさしくないという難点もありますけど)

購入から5年くらいが経ち、私の棋力も将棋倶楽部24の初段になってからは、激指7に一発が入るようになりました。初めて勝った時はとても嬉しかったです。

実は激指7も序盤には結構隙があったりして、中盤で優勢になれることも少なくありません。今(24で二段)やると10回のうち2~3回は優勢な局面を築くことが出来ると思います。しかし、激指の終盤力は当時から尋常ではなく、勝ち切るのは大変。

今(24で二段)は、10回か20回を対局すると一発が入るという程度でしょうか。終盤も今のソフトのようなプロ超えの強さではないので、私程度の強さでもなんとか戦えます。(助かってると思いきや助かってないことが多く、私の場合はほとんど運ゲーになりますけど)

今回、激指15と100回も対戦させたのですが、最後の詰まし方にはかなり癖があることに気付きました。持ち駒を全部使うと言いますか、例えば詰み筋の途中図が、持ち駒を数枚渡しただけで盤上は元に戻っている(つまりその駒捨て攻撃は不要)などと、かなり特殊な詰まし方を見せてくれます。

制作者が意図したことではないのかもしれませんが、こういうコンピュータということが分かり易い癖は、ソフト指しに悪用されにくいので、そういう意味で優れているのではないかと思いました。

なんにしても、購入当時は練習相手として起用することはなかった激指7ですが、今の棋力(クエスト10分の四段)となっては、結構いい勝負を出来るようになりましたし、今回の検証でこれが全国上位クラスの棋力であることもわかりましたので、練習相手として長い付き合いになりそうで、あの時、購入しておいて良かったと思っています。

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