
対応機種 | Windows |
---|---|
発売元 | マイナビ |
発売日 | 2013年12月13日 |
最高棋力 | 激指15の七段【早指し】 |
特記事項 | ・棋譜読上げは矢内・岩根・竹俣女流 ・名人と七番勝負の機能有 ・詰将棋自動生成機能を搭載 |
※最高棋力は激指15のレート戦100局を行った結果
目次
将棋レボリューション激指13とは
引用元:本製品パッケージ裏面よりさらに強化した市販最強ソフト
激指は世界コンピュータ将棋選手権で最多タイの4回優勝を誇る市販最強将棋ソフトです。2013年5月に行われた第23回世界コンピュータ将棋選手権では、大会期間を通して先手番では全勝、本戦ではGPS将棋に単体マシンで勝利を収める快挙を成し遂げています。最高棋力七段+の棋力を是非お試しあれ!
強い×楽しい=「激指」
歴代名人に挑戦できる!
羽生善治三冠をはじめ6人の歴代名人キャラクターと、さまざまな条件で対局できます。喜んだり、困ったり、形勢によって変化する表情は必見!終局のあいさつなども本人の音声です。
詰将棋の機能が格段にアップ
シリーズ初搭載の詰将棋自動生成機能によって作られた問題を解く「詰将棋レーティング戦」を毎日こなせば終盤力アップ間違いなし!長編詰将棋の解図も可能になりました。
ソフト初登場!竹俣紅女流2級
注目の中学生棋士、竹俣紅女流2級がソフトに初登場。棋譜読み上げ、秒読みにと元気いっぱい活躍します。シリーズでおなじみの矢内理恵子、岩根忍両プロ同様、将棋のお相手もいたします。
主な機能
■メニュー画面
【通常対局】CPUのレベルは14級から七段+までの26段階
【レーティング戦】CPUと対局を何十局もやることでユーザーの棋力がわかる
【名人・女流と七番勝負】女流棋士以外に、当時の歴代現役名人との七番勝負を追加
【キャラクターと対局】個性的な棋風を持つキャラクターと対局できる。
【指導対局】形勢評価グラフを見ながら対局。時々、小窓でアドバイスがある。
【次の一手バトル】週刊将棋に掲載された段級位認定問題100問を収録。
【詰棋バトル】週刊将棋に掲載された3手詰と5手詰を併せて108問収録。
【実戦詰将棋道場】激指同士の対局で現れた詰みのある局面1000問を収録。
【七段を倒せ!実戦編】優勢な局面1000問を激指13七段と指し継ぐ。
【詰将棋レーティング戦】激指が自動生成する詰将棋問題にレート戦形式で挑戦する。
【マイナビ女子オープン棋譜鑑賞】第1期から第7期予選までの棋譜を鑑賞できる。
【検討モード】任意の局面を激指が候補手、読み筋、評価値付きで形勢判断する。
激指13の棋力
激指13の最高棋力七段+が激指15の何段に相当するのか、激指15のレーティング戦で対戦させてみました。
五段(2400点)スタート

最終レート 2798点(七段)
最高レート 2861点(七段+ 81局目で到達)
対七段+ 5勝5敗1分(勝率0.500)
対七段 15勝21敗3分(勝率0.417)
対六段+ 22勝11敗2分(勝率0.667)
対六段 7勝0敗0分(勝率1.000)
対五段+ 7勝0敗0分(勝率1.000)
対五段 1勝0敗0分(勝率1.000)
七段+と言っても間違いではないと思いますが、激指15で戦わせると七段+に滞在した期間が100局中2局だけだったり、七段に負け越していることなどから判断すると、七段相当と判断するのが妥当だと思いました。
詰将棋レーティング戦について
今回、このレビューを書くにあたって、激指13の三大特長であった「詰将棋レーティング戦」に挑戦してみました。
ルールは激指が自動生成する詰将棋に段級位が付いていて、正解だと加点、不正解だと減点、その点数はユーザーの点数によって変わるという、レーティング戦方式で遊べる内容です。
生成される問題は市販の詰将棋問題とは違って、攻め方が手順を変えても詰み筋が幾つもあったり、持ち駒は普通に余るなど、とにかく玉方に詰みがある盤上の駒が少ない詰将棋作品のような問題という感じです。
それで、最初は6級からはじまるので比較的簡単な問題ばかりが出題されます。私の棋力(クエスト10分四段、24早指し二段)でも「こう指せば、たぶん詰む」くらいの感覚で、読み切ることなくテキトーに指しても六段くらいまでは上がります。
ところがこちらの段位が五段か六段くらいまで上がってくると、さすがに「五段」問題や「六段」問題というのは二桁手数の問題ばかりで、上述のテキトー指しだと正解率が半分くらいになって点数が上がりません。
それでも、少し頑張って読みを入れると七段までは大した苦労もなく上がれます。

ところが七段(2750点)まで昇段すると、そこからは私の棋力では茨の道。
そもそも「七段」問題(正解ならば16点ゲット)というのは10題に1~2題しか出現しないことに加え、それらと難度が変わらない「五段」問題や「四段」問題(正解でも1点加点、不正解ならば30点も40点も減点)が頻発するため、正解率が8割くらいはないと点数は上昇して行きません。
毎日、解きはじめから5問くらいは頭が冴えていて点数も上昇するのですが、10問、20問とやっているうちに、考えるのが面倒くさくなるテキトー状態になって、点数を下げては数をこなしているうちに元の位置近くに復活して、その日は終えるというのを繰り返していました。
あと50点で七段+到達だ!と喜んでいると、超難しい四段問題を出題されて40点を差っ引かれる、そんな日常を繰り返していました・・。
なんだか将棋倶楽部24で前人未到だった3000点を目指していたdcsyhiさんの勇姿を思い出した次第。
もっともこちらの場合は、私程度のものが七段+を認定してもらおうという企画の方にも問題があるように思いますけど。(でも、七段までは楽勝だった)

いよいよ到達の瞬間を迎えた時は、それなりの達成感もありました。
七段到達から七段+到達までに800問ほど解いていることから、その苦行が何となく伝わるのではないでしょうか。
総評
まあ、ハッキリ申しまして激指14や激指15を持っている人には不要です。
激指のナンバリングは例外なく後発の方が優れています。
ただ、この激指13には激指14や激指15には無い、当時の現役歴代名人の画像や挨拶程度の音声が入っていたり、激指15にはない竹俣紅さんの棋譜読み上げはあります。それだけです。
しかし、この激指13が発売された当時は電王戦が盛り上がっていた頃で、あるプロ棋士はこの激指13が電王戦に出場していた将棋ソフトと変わらない強さであることをツイートしていました。
実際、これが発売された当時までは、将棋ソフトの大会においては常に開発版激指が優勝候補でした。
強さの面では同じくらいの強さの将棋ソフトが無料で配布されていた気もしますが(例えばGPS将棋)、ユーザー向けの将棋ソフトとしてこれほど充実したものは無かったはず。
竹俣さんの起用、加藤先生の「あと何分?」、新機能・詰将棋レーティング戦、そして当時最高峰の棋力にはやっぱり万札を出すだけの価値があったと思います。
詰将棋レーティング戦ひとつをとってみても、LSIゲームに7000円も8000円も出していた者にとっては、現在発売されている廉価版の3980円は激指ならぬ激安だったりします。
ただ、それをやって詰将棋力が上がるのかどうかは請け負いません。なにせ、それで七段に昇段した時に、このソフトに付属されている「実戦詰将棋道場」の第1問をやってみたら苦戦しましたので。1000問有るうちの第1問が13手詰とか、絶対にゲームバランスがおかしい・・。
それでも詰将棋レーティング戦を何百問も解いていると「直感力」や「読みの力」は養われるのか、久しぶりに将棋倶楽部24で遊んだところ、その効果は表れていたように思います。(大連勝を築いていた人に一発入れたった)
スポーツに依るところの腕立て伏せとか、走り込みとか、たぶんそういう効果があるのだろうと思います。
- 関連記事
-
-
谷川浩司の将棋指南3(ファミリーコンピュータ)
-
将棋レボリューション激指13(Windows)
-
最強将棋 激指スペシャル(PlayStation2)
-