谷川浩司の将棋指南3(ファミリーコンピュータ)

将棋ソフト
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対応機種ファミリーコンピュータ
発売元ポニーキャニオン
発売日1989年9月14日
最高棋力激指15の9級【27分/124手】
特記事項・谷川浩司名人(当時)監修
・COMとはさみ将棋ができる
・斬新なスロット将棋機能

※【】内は50局行った際の1局における消費時間と手数の平均

目次

谷川浩司の将棋指南3とは


一段と強くなって登場!!~スロット将棋やはさみ将棋も楽しめる―――。

引用元:本製品パッケージ

主な機能


【名人戦】谷川浩司名人(COM)と七番勝負
【対局】COMのレベルは「L1」と「L2」の二段階
【スロット将棋】着手の前にスロットを回し、動かせる駒が決まる
【はさみ将棋】COMを相手にはさみ将棋で遊べる

谷川浩司の将棋指南3の棋力


棋力の検証


谷川浩司の将棋指南3の最高レベルが激指15の何級に相当するのか、激指15のレーティング戦で対戦させてみました。

なお、普通にやると将棋指南3は総消費時間を平均25分以上使い、レーティング戦での測定は不可能なため、レトロフリークのオーバークロックを使用しました。

また、将棋指南3の先手番は名人戦のユーザー側2勝0敗、後手番は名人戦のユーザー側3勝0敗の状態で起動。

10級(600点)スタート
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最終レート645点(10級)
最高レート712点(9級 14局目で到達)

対8級 0勝1敗0分(勝率0.000)
対9級 10勝11敗5分(勝率0.476)
対10級 10勝5敗7分(勝率0.667)
対11級 1勝0敗0分(勝率1.000)

9級との対戦成績が五分であることや、50局中39局が9級で滞在していたことから判断して、谷川浩司の将棋指南3の棋力は激指15の9級とするのが妥当だと思います。

なお、総消費時間の最長は55分(168手)、最短は5分(67手)、平均は27分(124手)でした。

※総消費時間はゲーム画像に表示される時間に従いました。


名人戦でカド番になると強くなるのか?


ところで、名人戦モードでCOMがカド番に追い込まれると強くなるのか?という疑問もあり、上の棋力検証のデータから調べてみました。

後手番(ユーザー側2勝0敗)
9勝5敗11分(勝率0.643)【29分/130手】

先手番(ユーザー側3勝0敗)
12勝12敗1分(勝率0.500)【25分/120手】

コンピュータがカド番に追い込まれたからと言って、このゲームでは特に強くなるという事実は確認できませんでした。


気付いたこと


定跡手順を少しだけ認識している
ユーザー側がよほど突飛なことをしない限り、序盤の数手は定跡手順を指してきます。しかし、最長でも10手までなので、横歩取りの出だしになってもCOMが▲24歩(10手目)と歩をぶつけたところでCOMは自力で考え出すため、横歩取りを仕掛けてくることはありません。なお、初手▲56歩に対する定跡はありません。

COMは自力で矢倉や舟囲いに組む
COMは上に書いたように最長でも10手までしか定跡手順を知りませんが、ユーザーが飛車を振ると舟囲いを自力で組みますし、矢倉戦になると自力で矢倉に組んだ挙句、ちゃんと入城してました。これは結構、驚きでした。

5手詰までは詰ます?
上記、棋力検証の対局では、コンピュータが5手詰以下の相手玉の詰みを見落とすことはなかったです。7手詰になると見つけることもありましたが、見落としたこともありました。

千日手は延々と続く
このゲームに千日手自動判定はありません。連続王手の反則判定もないようです。そういうものが家庭用のゲームソフトに搭載されるようになったのは、このゲームの発売から数年先のようです。

居飛車しか指さない
上述の激指のレーティング戦の結果を見るとわかりますが、将棋指南3が指すのは居飛車のみ。先手番だと初手は必ず▲76歩でした。一応、相掛かり、矢倉、角換わりと横歩取り以外の居飛車メジャー戦法を指します。定跡は最長10手までしか認識していませんが、それらの戦法はそれっぽい形を指してました。


総評


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まず、私がこのゲームで初めて遊んだのは最近になってのことです。

前作が詰将棋や次の一手問題を付属機能としていたガチの将棋ファン向けであったのに対し、こちらは「はさみ将棋」や「スロット将棋」というわけのわからないものを付属機能とする少々くだけたノリになっています。

スロット将棋は「7」と「将棋の駒」が絵柄のスリーリールのスロットを自分で止めて、出た絵柄の駒だけを動かせる将棋対局。本物のスロットならばビタ押し楽勝の私でも、本物とは要領が随分違うので、狙った絵柄で止めるにはこのゲームに慣れる必要があります。

ところで、私も頑張ってスリーセブンを揃えたのですが、ファンファーレが鳴っただけで、もう一回スロットのやり直しになった気がしたのですけど、気のせいでしょうか?

なんにしても、将棋が強いからと言って勝てるわけではなく、慣れないうちは運の要素が勝敗を大きく左右するため、正月に親戚の子供たちが集まって遊ぶ際には使えるかもしれない、そういうゲームだと思いました。

もうひとつ、このソフトの特徴として「おねがいします」などの音声が入っています。これが1980年頃のアーケードゲーム「クレイジークライマー」を彷彿させるようなレトロな音声で、個人的には昔を懐かしむ感情などが湧いてきて、時々聞く分には悪くありません。

以上のような点で、前作と比べるとガチの将棋ファンだけではなく、ライトな将棋ファンをも楽しませようとする努力が感じられる作品です。

一方で肝心の将棋の方はコンピュータの序盤のバリエーションが非常に少なく、優勢になる手順を一つ発見すると何度でも再現可能で、あっという間に攻略出来てしまうのが泣き所。

将棋対局の面では、前作の方が消費時間も少なく、振り飛車も指していましたし(本作は居飛車一辺倒)、棋力についてはどちらも大して変わらないようで、思考ルーチンが本作で進化しているのかどうかは、よくわからなかったというのが正直な話。

まとめますと、ガチの将棋ファンをも意識して作られていたのが前作、超ライトな将棋ファンを意識して作られたのが本作、そういう感じだと思います。将棋の強さはどちらも似たようなものです。

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