本格将棋 将棋王(PlayStation)

将棋ソフト
新 刊

新 刊

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対応機種PlayStation
発売元
発売日1998年9月23日
最高棋力激指15の8級【約89分/110手】
特記事項・当時は激安価格だった1980円(税抜)
・COMの戦法を指定できる
・詰将棋50題を収録

※【】内は50局行った際の1局における消費時間と手数の平均

目次

本格将棋 将棋王とは


「将棋王」では将棋初心者から玄人までが納得できるよう、コンピュータの強さは五段階。
「中飛車」「向飛車」など戦法も選ぶ事ができます。
もちろん駒落ち対戦も可能。誰もが楽しめる将棋ソフトです。

早い!強い!!安い!!!の三拍子
「将棋王」では、安さもさることながら、将棋本来の内容にも高い完成度を保証します。玄人にも納得できる対局の手応えの為に、「将棋王」では考えられる限りの対局アルゴリズムを反映します。

戦法研究モード!!
プレイヤーが研究したい戦法、試して見たい戦法をあらかじめ盤上に設定し、そこからゲームがスタートします。「穴熊」「やぐら」などの自分なりの攻略法を研究する事ができます。

「詰め将棋」の問題も充実!!
バラエティ溢れる問題を用意!

引用元:本製品パッケージ裏面


主な機能


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【対局場】COMのレベルは五段階。戦型指定や駒落ちも可能。盤面設定も可能。
【戦法研究所】矢倉、ガッチャン銀、穴熊、振り飛車、居飛車穴熊の指定局面戦
【詰め将棋】7手詰めから13手詰めまでの50題を収録


将棋王の棋力


棋力の検証


将棋王の最高レベルである「思考5」と激指15を4級から順に5級、6級、7級、8級と各10局ずつ対戦させてみました。

対激指15の4級 → 将棋王の0勝10敗
対激指15の5級 → 将棋王の1勝9敗
対激指15の6級 → 将棋王の1勝9敗
対激指15の7級 → 将棋王の4勝6敗
対激指15の8級 → 将棋王の6勝4敗

1局における手数の平均は110手、消費時間は約89分。
なお、将棋王にはタイマーが付いてないので、消費時間はアバウトです。

消費時間の最大は約298分(138手)、最少は約13分(67手)でした。

さて、上の結果から将棋王の棋力は、7級とするには6級に大きく負け越しているため、激指15の8級相当とするのが妥当ではないでしょうか。


気付いたこと


定跡手順を認識している
振り飛車、対振り飛車、横歩取り、矢倉、相掛かりなどメジャー戦型の定跡手順を30手くらいまで認識しているようです。もちろん、1998年のソフトなので定跡は古いです。

7手詰め以下だと瞬時に発見する
将棋王が7手詰め以下を見逃したのは見ませんでした。9手詰めを詰ましてましたが、上記検証で9手詰め以上の詰み筋は1回しか発生してないので、9手詰め以上を確実に詰ますことをできるかどうかは断定できません。

両取りの掛かる場所に駒を打つ癖がある
10分も20分も長考した挙句、両取りが掛かる場所に駒を打ったのを何度も目撃しました。切り返しの効かない純粋な王手飛車も時々喰らってました。


将棋王の詰め将棋について


詰め将棋について、私の回答結果を書いておきます。

私の棋力:将棋倶楽部24の二段、将棋クエスト10分の四段
手数問題数平均時間正解率
7手詰9題3分08秒100.0%
9手詰16題4分38秒93.75%
11手詰23題11分40秒100.0%
13手詰2題29分24秒100.0%
TOTAL50題8分35秒98.0%


不正解だったのは第24問。難しいわけでなく、自分の打った駒が取られてすっぽ抜けることに気付いてませんでした。

30分以上を考えたのは第33問、第41問、第49問です。それらは難しかったです。

入玉形もありましたが、ほとんどが実戦形。駒数は多くなく、手数のわりにやや難しい、詰め将棋作品という感じの問題が並んでいます。


総評


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私はこのソフトを発売から間もない頃に購入したと記憶しています。

当時は店頭で視界に入った将棋ソフトは、持ってないソフトならば何でも買ってましたので、このソフトも例外なく購入しました。

最大の特徴は、5000~6000円の価格帯が多かったPSソフトのなかで、1980円(税抜)という破格の値段であったこと。

正直、発売元も初めて聞いた名前でしたし、値段も値段だったのであまり期待もせずに遊んでみたところ、推定で将棋倶楽部24の13級くらいの棋力だった当時の私にとっては、弱いとかそういう感想は無かったです。

実はあまり遊んだ記憶もありません。今思うと、最強レベルは結構時間を使うので、それが原因なのだろうと思います。

詰め将棋モードで正解すると関西弁の女性が「ピンポーン、ピンポーン」とまるでヤンキーねーちゃんみたいなノリで言ってくれるのを聞いて、少しばかり喜んだことだけは覚えています。

実際、今遊んでみても音声の方には力が入っていて、棋譜読み上げはどういうわけか先手と後手では音声が違います。関東人と関西人が男女一人ずつ居て、必ず男女のペアで棋譜を読み上げてくれます。このあたりはどういう趣味からきているのか、謎だったりします。

さらに詰め将棋モードには「詰め将棋のうた」というのが誰でもすぐに見つけられる隠しコマンドのような形で収録されていて、こういう遊び心は個人的には好きです。

詰め将棋も比較的難しいものが50題収録されていて、当時としては1980円の価格帯としては頑張っていた方だと思います。

もっとも、発売から20年以上が過ぎた今となっては、詰め将棋50題に将棋ファンを満足させるものがあるのかどうかは請け負いません。


本格将棋 将棋王
童 1998年9月23日
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