
目次
技巧2とは
2016年5月に世界コンピュータ将棋選手権で初参加準優勝とコンピュータ将棋界にセンセーショナルを巻き起こした将棋ソフト「技巧」にさらなる改良を加え、その前作「技巧」に8割程度勝つ強さに仕上げた2017年当時の将棋ソフト最高峰。2017年5月に開催された世界コンピュータ将棋選手権では、PONANZAに次ぐ3位でした。(優勝はelmo)
主な機能
オープンソース(無料公開プログラム)なのでネット上で簡単にダウンロード出来て、無料アプリ「ShogiGUI」や「将棋所」を使うことで、市販の将棋ソフトのようにPC上で遊ぶことが出来ます。
「ShogiGUI」や「将棋所」といったアプリには検討モードや棋譜解析機能、対局モードなど、将棋ファンに必要なものは一通り付いてます。
技巧2(v2.02)の棋力
前作「技巧」の強さから激指15のPro+2よりも強いことはわかっていますが、それよりもどのくらい強いのか100局を手作業で闘わせてみました。(私のパソコンでは激指の消費時間だけで100時間近くになる尋常の人間では心が折れる拷問作業)
地球上で誰もやらなかった根性を要する作業(徒労ともいう)の結果は下の通り。
技巧2の持ち時間は1手9秒
NPSは初手▲12香の局面で2974K

※表中の前半50局は技巧2の先手、後半50局は激指の先手
86勝10敗4分(勝率0.8958)
先手番 44勝5敗1分(勝率0.8979)
後手番 42勝5敗3分(勝率0.8936)
最高レート 3534点(Pro+5)
最終レート 3492点(Pro+5)
連勝記録 19連勝
超ハイスペックPCで激指15レーティング戦をやってみたならば、上のような結果になることが予想されます。
3500点前後、つまりPro+5くらいの強さだと思われます。
なお、技巧2の消費時間は激指15の5~6分の1で、消費時間を激指と同じくらいにすると勝率はもう少し上がることが推察されます。
総評

技巧2が先手番の時は約半数が角換わり、後手番の時は約半数が横歩取りになってました。
技巧2側の振り飛車は一局もなく、矢倉も矢倉囲いにしたことが100局中2局あっただけで矢倉定跡をやっていたわけではありません。
角換わりにしても、横歩取りにしても技巧2には得意パターンがあって、それぞれが似たような局面になり面白いとは言い難かったのですが、定跡手順から離れるとどこかで技巧2が必ず手を変えて、不思議なくらい同じ投了図というのはありませんでした。
それから負けパターンは、序盤のわずかなリードを激指が最後まで保ち続ける展開が大半。中・終盤で技巧2の方が読み負けていて大差を付けられて終局に至ったのは100局中1~2局。基本的には技巧2が序盤からじわじわとリードを広げたり、中・終盤で激指の読みを上回る一手で優勢になるなどして終局に至ったのがほとんど。
技巧2のダウンロードサイトには前作よりも8割程度勝つことが書かれていますが、全くを持ってその文言通り。ただでさえ強かった「技巧」をたった1年でそれが相手にならないほど強く進化させたというのは、将に驚異的だと思います。
対応機種 | Windows |
---|---|
開発者 | 出村洋介 氏 |
公開日 | 2017年5月17日 |
最高棋力 | 激指15のPro+5【2974kN/sec ×9秒】 |
特記事項 | 第27回コンピュータ将棋選手権3位 |
※対局の際の技巧のNPSは初手▲18香の局面で2974kN/sec
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