
目次
森田の定跡 完全制覇とは
ありとあらゆる戦法を、完全に修得できる。
そんなソフトは此処にしかない。
「森田の定跡 完全制覇」は、10通りもの定跡をワンパッケージした森田将棋の集大成版。ただ定跡を搭載しただけのソフトと違い、定跡という定跡を完全に修得できる、他に比類のない設計思想を採用しています。宿敵の戦法に打ち勝つために、己の戦法を極めるために。最新かつ最強の森田思考アルゴリズムを搭載した必須ソフト、いま此処に新登場です。
引用元:本製品パッケージ裏面
主な機能

【講座対局】将棋アマ五段である森田和郎氏による詳細な解説付き
【指導対局】次に指すべき手や悪手を表示する対局。
【定跡対局】指定した戦法をコンピュータが指す対局。
【一般対局】定跡を指定せずに戦う普通の対局。
思考レベルは「入門」から「研究」までの五段階。
森田の定跡 完全制覇の棋力
「森田の将棋 完全制覇」の最高棋力である森田思考研究がどのくらい強いのかを知るために、激指15と闘わせてみました。
私のパソコン環境では森田将棋の思考時間が20分を超えることも頻発するため、レーティング戦ではなく、各段級と10局ずつ(前半5局が激指先手、後半5局が森田先手)戦わせた結果を激指成績表風にまとめたのが下の一覧表。

対2級 10勝0敗0分(勝率 1.000)
対1級 7勝3敗0分(勝率 0.700)
対初段 10勝0敗0分(勝率 1.000)
対初段+ 8勝1敗1分(勝率 0.888)
対二段 5勝5敗0分(勝率 0.500)
対二段+ 5勝5敗0分(勝率 0.500)
対三段 4勝6敗0分(勝率 0.400)
対三段+ 2勝8敗0分(勝率 0.200)
使用したパソコンはi7-7700、「森田の将棋 完全制覇」が1局に使う平均消費時間は15分15秒(118手)、最長は61分43秒(179手)、最短は2分7秒(75手)でした。
上の結果より「森田の将棋 完全制覇」の最高棋力は激指15の二段+相当ということになります。
総評

コンピュータ将棋の最高峰は大まかに森田将棋→金沢将棋(極)→東大将棋→激指→激指・BONANZA→PONANZA→やねうら王と移り変わって行ったのですが、この「森田の定跡 完全制覇」が発売された2001年6月は激指(2001年10月発売)の時代が始まろうとする前夜。
森田将棋自体は1999年5月の世界コンピュータ将棋選手権で二次予選敗退したのを最後に大会には出場しておらず、製品版の「森田の定跡 完全制覇」は激指よりも格段に弱いと思っていました。
ところが対戦させてみるといい勝負!
10局やってみたところ「森田の定跡 完全制覇」の4勝6敗。
消費時間は「森田の定跡 完全制覇」の方が何十倍も使うので、厳密には激指の方が強いのですが、消費時間にハンデがあるとはいえ、コンピュータが示す手の最高棋力が同程度だったことには衝撃を受けた次第。定跡手順の分岐が少ない分、人間的にはこちらの方が攻略しやすいとは思います。
このソフトの惜しいところは、同一局面3回出現で千日手引分になってしまうのは些細なこととして、定跡講座の解説者がプロでないところ。定価1万3千円を超える高価な代物ですから、やはりそこはプロでないとですね・・。定跡を覚えたい人の修得状況に応じて「講座対局」「指南対局」「定跡対局」を選べるところは優れた趣向だったと思います。
対応機種 | Windows95以上(2000、ME対応) |
---|---|
発売元 | プライムシステム |
発売日 | 2001年6月15日 |
最高棋力 | 激指15の二段+【i7-7700で15分/118手】 |
特記事項 | ・10種類の戦法の定跡を学べる |
※【】内は80局行った際の1局における消費時間と手数の平均及び使用CPUの性能
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