
4月27日に静岡市葵区の「浮月楼」で第81期名人戦七番勝負第2局 渡辺明名人vs藤井聡太竜王が始まりました。
藤井竜王が先手で始まった第2局は、メジャー戦型には大別されてない相居飛車の力戦系になっています。
私のようなヘボ将棋だと序盤は、相手がよっぽど不思議なことをしない限りは、何も考えずにチャチャっと指し進めて、そろそろ駒ぶつけようかなという段階で初めて考え出すのですが、名人戦の将棋はそれとは全く別次元。
初手、2手目、3手目と全ての指し手に深い意味があるのだからスゴイ。2手目△34歩にも深い意味があると解説されても、ヘボにはピンと来ないところもあったりします。
尤も私の場合は振り飛車しか指さないので、先手の初手▲26歩に対しては後手の初手は△34歩でなければ、相手に飛車先の歩を無条件で交換されることになり、序盤早々損した気分になるため、考えてそう指すのではなく、長年の経験から身体が条件反射でそう指すようになっていたりはします。
しかし、渡辺名人は基本的には居飛車党なので、先手の初手▲26歩に対しては△84歩も非常に有力なわけで、渡辺名人の△34歩は何を用意しているのか分からない、相手にプレッシャーを与える迫力ある一手だったりするようです。
早い話がヘボが指す2手目△34歩と、名人が指す2手目△34歩は一見同じものに見えても、その先にある構想やその一手の強さが全く別物だというわけです。
それで初日は駒は9筋でぶつかりはしたのですが、まだ本格的な開戦には至っておらず、格闘技でいうところの間合いを取っているような状況が続いています。
ABEMAのコンピュータさんは初日指し掛けの局面を藤井竜王持ち53~55%としてましたが、水匠5によると評価値57の互角らしいです。
ABEMAの大盤解説の先生によると、初日は玄人好みの展開になっていたようですが、我々素人が手に汗握るのは明日の2日目。2日目は駒がぶつかり出して、ABEMAコンピュータさんが暴れだします。
それで、藤井竜王の封じ手(43手)は▲29飛が有力と言われていて、ABEMAのコンピュータさんも水匠5もそれが最善手。
ABEMA大盤解説での次善手は▲16香で、ABEMAのコンピュータさんもそれが時々最善手になっていた次善手。ただし、水匠5だと第3の手にも挙がってませんでした。それでもABEMAの大盤で三枚堂先生が▲15歩と突き越したからには封じ手は▲16香もあり得る旨を解説をしていて、そういう気もしてきたと納得させてくれるのだから、さすがプロの解説はすごい。
果たして明日、勝利の女神はどちらにほほ笑むのか。将棋の場合、運命は勇者に微笑むという言葉もあるのですが、それは永世七冠にだけ適用される言葉なのかどうなのか。
ついでに大山十五世名人が「番勝負は偶数局が大事」との言葉も遺しており、素人目からも本当にその通りで、明日の結果が七番勝負の行方を大きく左右しそうです。
どちらが勝つのか、名人戦七番勝負第2局がおもしろくなることは確定事項で全将棋ファン必見です。この七番勝負は藤井竜王の最年少記録が掛かっており、結果が何であれ、将棋界の伝説になることは間違いありません。
■興味深いツイート
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— 名人戦棋譜速報 (@meijinsen) April 27, 2023
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