難易度:★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
内容
1手詰のみ、全300題。
構成
最初の80題は見開き2ページに計4題。めくって次の見開き2ページに解答解説。
後半220題は見開き2ページに計4題と問題図左に前の見開き2ページの解答のみを小さく記載。
全題、問題図面にヒント無し。
書評
著者の浦野真彦七段は詰将棋作家としても有名。詰将棋界最高の賞である看寿賞を二度受賞した唯一人のプロ棋士。
その著書である「3手詰ハンドブック」と「5手詰ハンドブック」は詰将棋問題集の定番。
最近は子供教室や小学校で指導する機会が多いそうで、ルールもよくわかっていない子供達でも夢中になること、それが1手詰だという結論に達し、創作されたのがこの1手詰ハンドブックだそうです。
私も読んでみましたが、この本は現在市販されている詰将棋の本の中では最も簡単な問題集のひとつ。
通常の詰将棋の本には簡単に解かせないための罠が仕掛けられているのですが、この本の問題にはそういうものがほとんどありません。
最初の80問は、駒ごとの特性を確認するための問題で、頭金やつるし桂だけで詰み上がります。
駒の動きを知っていれば、王手が5通り前後(平均3通りくらい?)しかないので、初心者でも必ず正解を見つけられます。王手の手段が一つしかないものも結構ありました。
後半の220問も作意というものはほとんどなく、あるとしたら、一通りしか詰む手順がないということくらいです。極めて実戦的な1手詰が300問掲載されている、そういう本です。
時々、空き王手や無駄な合駒を考える必要のある問題に数秒考えたものもありましたが、ほとんどが問題の駒の配置を確認した瞬間に答えがわかるものばかりで、有段者も考え込むようなひねくれた問題というものは、一切掲載されていません。真の超初心者向きの問題集です。
私が1題に要した平均時間や正解率も書いておきます。
棋力→将棋倶楽部24の二段、将棋クエスト10分の四段
項目 | 平均時間 | 正解率 |
---|---|---|
1手詰80題 | 2秒 | 100.0% |
1手詰220題 | 3秒 | 100.0% |
TOTAL | 3秒 | 100.0% |
※この表は2019年12月7日に追記しました。
これから将棋を覚えようという人が、入門書と併せて持つと効果的です。
将棋で一番おもしろい相手玉を詰ますという醍醐味を、この本で300回あじわって下さい。
300回、正確な手を指す練習をした暁には、超初心者脱出は目前となっていることでしょう。
目次
まえがき
本書の問題を解くために
1手詰80題
1手詰220題
あとがき
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